著者
髙橋 徹也 近江 晃樹 豊島 拓 齋藤 博樹 桐林 伸幸 金子 一善 菅原 重生 久保田 功
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.734-740, 2014 (Released:2015-07-12)
参考文献数
8

患者は30歳代女性. 神経性食思不振症に伴うるい痩のため, 当院精神科に栄養管理目的に入院中であった. 入院後, 血圧の低下と肺野のうっ血を認めたため当科紹介となった. BNP値が3045pg/mLと上昇し, 低リン血症をはじめとした高度な電解質異常を認めた. 心電図では陰性T波が出現し, 心エコーではたこつぼ心筋症様の左室壁運動異常を認めた. うっ血性心不全として少量のカテコラミンおよび利尿薬を投与し, 致死性不整脈に注意しながら全身管理に努めた. また, 電解質を補正しながら緩徐に投与カロリーの増量を行った. その後, 電解質は補正され, 左室壁運動および心不全の改善を認めた. 低栄養状態にある患者の精神的ストレスや低血糖・疼痛による身体的ストレス, 低リン血症などの電解質異常が, たこつぼ心筋症とRefeeding症候群に伴う心不全の発症に関与している可能性が示唆された.
著者
川村 光 紅林 伸幸 越智 康詞 加藤 隆雄 中村 瑛仁 長谷川 哲也 藤田 武志 油布 佐和子
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
no.17, pp.51-71, 2016-03-31

The purpose of this study is to analyze Japanese teachers’ viewpoints relating toJapanese society and education based on the data of quantitative investigation of public primary school and junior high school teachers in 2013.From this survey, some important findings were drawn. First, the characteristics of teachers who take an optimistic view of the future Japanese society is that the level of their consciousness of the autonomy of the profession is lower. Second, the characteristics of teachers whose consciousness of the autonomy of the profession is lower are that the level of their consciousness of the training of pupils in 21 century academic abilities is lower and they are not ready to carry out the individual and clinical education that help teachers cope with the reality of pupils in their educational practice. Third, the teachers who are school middle leaders in schools are the ones “accomplishing their duty of the school organization”type, who positively carry out school and lesson reform. Also this trend in younger generation is higher. Especially, the characteristics of the school middle leaders is the important issue to consider for the future school education.
著者
松林 伸幸
出版者
京都大学化学研究所
雑誌
京都大学化学研究所スーパーコンピュータシステム研究成果報告書
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.25-27, 2013

平成24年度 京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書
著者
紅林 伸幸
出版者
東京大学教育学部
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.147-155, 1993-03-30

Kohlberg's Moral-developmental theory is one of the most outstanding studies of Morality at present. But it is far from being the general theory of Morality. Because it is lacking in the perspective of the theory of Society. The purpose of this paper is an investigation of the possibility that the theory of Morality regenerates as the theory of Society, it focusing on the Reification-problem which most of sociologists regard as one of the most important social-philosophical themes in the modern society. In this paper we consider M. Horkheimer & T. W. Adorno's theory, J. Habermas's, W. Hiromatsu's, and N. Luhmann's as some examples of theories about the Post-Reificational Society. Those theories require deconstruction on Kohlberg's theory.
著者
小林 伸幸
出版者
公益社団法人 日本不動産学会
雑誌
日本不動産学会誌 (ISSN:09113576)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.129-138, 2018-03-26 (Released:2019-03-26)
参考文献数
29
被引用文献数
1

When an incorporated educational institution acquires real estate to establish a school, real estate acquisition tax is tax exemption. There are two interpretations of this tax exemption requirements. One is interpretation that acquisition of real estate to establish a school is a tax exemption requirement. The other is interpretation that the establishment of a school is a tax exemption requirement. This paper discusses this tax exemption requirements, accreditation standards of this tax exemption requirements, and limited interpretation of this tax exemption requirements.
著者
紅林 伸幸
出版者
東京大学教育学部
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
no.28, pp.p263-271, 1988

<Shutai-sei> is a vague concept that involves two meanings of "Subjectivity" and "Independence". This concept is concerned with the traditional problem of "determinism and freedom" of human action, and from sociological perspective, offered against social constraint revealed as one of the determinism. <Shutai-sei> as "Subjectivity" is found in A・Schutz's action-theory. It is the autonomous function of "System of Relevance", that constitutes "World of everyday life" which is the cognitive base of action. The other side, <Shutai-sei> as "Independence" found in N・Luhmann's theory depends on "Subjectivity", the function of "System of Relevance". Both of these are given characters of the mechanism of action accomplishment, but on the other hand they may change due to action-theoretical necessity, and present the difference in quality. Therefore we can argue <Shutai-sei> as the given and as the shaped.
著者
油布 佐和子 越智 康詞 紅林 伸幸 中澤 渉 川村 光 山田 真紀
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、今世紀に入って加速的に進行した新自由主義的な教育改革が教職に及ぼす影響を分析することを目的としている。15年間の時系列調査を分析した結果、教職観や役割認識などに変容が見られ、教師が「組織の一員としての教師」への志向性を強めていることが明らかになった。しかしながらこれを、新自由主義的な理念への賛同と解釈するのは妥当ではない。そうではなくて、外部に見えにくく理解されがたい<教師という仕事>を、新自由主義的教育改革が可視化する側面を持っていることによるものではないかと推測された。
著者
藤田 英典 紅林 伸幸 酒井 朗 油布 佐和子 名越 清家 WONG SukーYin
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1994

本研究は、日本、カナダ,アメリカ、イギリス第8カ国の国際比較共同研究「教師の専門性と教師文化に関する国際比較研究(略称:PACT)」の一環として、PACT日本チームによって行なわれたもので、学校教育及び教師の仕事の改善に資することを目的として、文献研究、エスノグラフィ調査、及び質問紙調査を行い、日本における教職の専門性と教師文化の構造・特質について考察したものである。その成果と知見は多岐にわたるが、主なものは以下の通りである。1.教師文化と教育実践に関するエスノグラフィ的研究平成6年度に1年間にわたって4地域の小・中学校各1校(計8校)でフィールドワークを行ない、教師の仕事と教師文化について考察を行った。その成果の一部は、「II.研究発表」欄に記載の論文等にまとめられている。また、その知見の一部としては、教師の仕事が多種多様な作業(ワーク)によって構成されており、それが重層的に展開していることのなかに、教職の専門性や教師の多忙感の基盤があることが明らかにされた。2.教師の生活と意識に関する質問紙調査平成7年7月〜9月に全国8都県の小・中学校教師2053人を対象に実施し、教師の生活と教師文化の構造について考察した。その成果の一部は、「II.研究発表」欄に記載の研究報告書にまとめられている。同報告書において、教師の同僚性、教職の専門性、教員集団の構造、学校の組織構造などが考察・解明されている。3.PACT国際会議等での研究成果の発表平成7年4月の全米教育学会大会(AERA)、同年同月のロンドンでのPACT国際会議等、研究成果の一部を発表した。なお、今後さらに、英文で研究成果をまとめ公表する予定である。
著者
紅林 伸幸
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.174-188, 2007-06-29 (Released:2018-12-26)
被引用文献数
4

日本の教師集団は、学級王国的な教師文化とプライバタイゼーションの進行によって、プライベートな領域には踏み込まず、実践を主体的に交流させることには消極的であるという、日本特有の"限定的な同僚性"を発達させてきた。この同僚性は、主体的・自律的な学校運営を行うことが課題となっている現在の学校にとっては必ずしもプラスに機能するものではないが、個人としての教師にとっては居心地の良い場所を提供してくれる都合の良い同僚性である。それゆえに、その問題性が教師自身に自覚されないという問題の深刻さを抱えている。本稿では、学校臨床社会学の立場から日本の教師文化における同僚性の将来像を展望し、主体的・自律的な学校運営を基礎づける教師の同僚性のスタイルとして、医療現場で取り組みが始まっているチーム医療から《チーム》のアイデアを学ぶ。専門性を主要な要件とし、柔軟性を主要な構造特性としている《チーム》というスタイルは、100年を超える学校化の進展の中で《集団化主義》という独自の特性を身体化してきた日本の教師に、新しい協働の同僚性の可能性を開く。

1 0 0 0 OA 腰痛とBMI

著者
岡村 秀人 小鳥川 彰浩 林 伸幸 大西 雅之 岩越 優 四戸 隆基 佐藤 正夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C1002, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】腰痛は、その発生により、時には日常生活に支障を来たし、更には仕事面においても長期欠勤等を引き起こす症状である。その原因は多岐にわたり、骨関節・軟部組織や心因性等様々である。医療従事者が患者教育の面で、肥満は腰痛の原因となり体重増加は症状を悪化させるとの説明をする機会も少なくない。直感的な認識として、肥満が一般的な腰痛疾患の重要な原因ではないかと考えられているが、今回、アンケート調査を基にどの程度関連性があるか検討してみた。【対象】岐阜県厚生連に所属する職員で、書面にて研究の趣旨を説明し、同意を得た1,168名(男性279名、女性889名、職種別内訳は医師81名、看護部665名、コメディカル部門157名、事務・その他265名、勤続年数11.4年±9.94年)とした。(有効回答率81.8%)【方法】アンケート調査にて、職種、勤続年数、年代、性別、身長、体重、腰痛の有無の各項目を記載し、腰痛有り(有訴)の人はRolland-Morris Disability Scaleに記入とした。肥満度の判定はBody Mass Index(以下BMI)を用い、18.5未満をやせ、18.5~25.0未満を標準、25.0以上を肥満とした。【結果】職員全体の腰痛有訴率は58.0%であった。性差でみると、男性48.0%、女性61.1%であった。職種別では医師48.1%、看護部65.9%、コメディカル部門43.9%、事務部門・その他は49.1%であった。年齢別にみると、10歳代は0.0%、20歳代56.1%、30歳代は52.7%、40歳代は65.2%、50歳代は58.7%、60歳代は60.9%であった。経験年代別では10年未満が55.6%、10年以上20年未満が56.6%、20年以上30年未満が64.0%、30年以上が65.5%であった。肥満度別の全体の割合は、やせが13.8%、標準が75.1%、肥満が11.1%であった。肥満度における有訴の割合は、やせが53.5%、標準が57.0%、肥満が66.4%であった。【結語】肥満が腰痛患者によくみられる併存所見であるという説得力のあるエビデンスは確かに存在する。しかし、体重増加が腰痛治療アウトカムの強力な予測因子であることは証明されていない。肥満と腰痛に関する多数の研究が行われており、横断的研究と縦断的研究の両面から検討がなされている。総合的にみてエビデンスは相反している。つまり、肥満と腰痛との明らかな因果関係は実証されていない。腰痛に関しては、発生原因が多様であり、肥満という危険因子のみを除外しても解決はされない。今回の結果では傾向は見られるものの、今後さらなる検討が必要である。
著者
紅林 伸幸
出版者
東京大学教育学部
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.263-271, 1989-03-30

&lt;Shutai-sei&gt; is a vague concept that involves two meanings of "Subjectivity" and "Independence". This concept is concerned with the traditional problem of "determinism and freedom" of human action, and from sociological perspective, offered against social constraint revealed as one of the determinism. &lt;Shutai-sei&gt; as "Subjectivity" is found in A・Schutz's action-theory. It is the autonomous function of "System of Relevance", that constitutes "World of everyday life" which is the cognitive base of action. The other side, &lt;Shutai-sei&gt; as "Independence" found in N・Luhmann's theory depends on "Subjectivity", the function of "System of Relevance". Both of these are given characters of the mechanism of action accomplishment, but on the other hand they may change due to action-theoretical necessity, and present the difference in quality. Therefore we can argue &lt;Shutai-sei&gt; as the given and as the shaped.