著者
佐野 光彦 岩木 秀樹
出版者
神戸常盤大学・神戸常盤大学短期大学部
雑誌
神戸常盤大学紀要 = Bulletin of Kobe Tokiwa University (ISSN:18845487)
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-6, 2018-03-31

イスラームと、人権や平等、話し合いを基調とする民主主義は、両立不可能ではない。そもそもイスラームは、合議としてのシューラーを重視しており、西欧の民主主義とも通底する側面がある。本稿ではイスラームと民主主義の類型を考察し、西欧型民主主義の問題点を指摘し、最後にイスラーム的民主主義の可能性を展望していく。これからは西欧もイスラームも自らの民主主義を絶対視するのではなく、人権や民主などの普遍性をある程度共有しながら、各地域・時代に合った民主主義を構築する必要があろう。|Islam and democracy are not always contradictory. Originally, Islam emphasized Shura, a type of consultation before making decisions. In this paper, we consider different types of Islam and democracy, as well as the problems of Western democracy. Finally, we point out the possibility of Islamic democracy. It will be necessary to share the values of human rights and democracy and make a democracy that is adapted to the regions and the ages.
著者
佐野 光彦 奥沢 公一 山川 卓 望月 賢二
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.79-82, 1984-05-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
5

小笠原諸島の父島でチョウチョウウオ属魚類の種間雑種と思われる2個体を採集した.主に生時の体色に基づき, 本雑種の両親種を推定したところ, それらはコクテンカタギとユウゼンの可能性がもっとも高いと判断された。
著者
Jack T. Moyer 佐野 光彦
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.108-112, 1987-06-10 (Released:2010-06-28)
参考文献数
25

三宅島の伊ケ谷湾ではウミスズメとシマウミスズメのなわばりがかなり重複するため, 両種の食性を調べ, 食いわけを行っているかどうかを明らかにした.ウミスズメは岩や転石に付着する海綿類や腹足類の卵を主に食べていたのに対し, シマウミスズメは砂地に生息する多毛類や, 岩や転石に付着するホヤ類を主に摂餌していた.両種の餌には明瞭な差があることが判明した.
著者
碓井 星二 加納 光樹 佐野 光彦
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.741-752, 2014
被引用文献数
6

2009 年と 2010 年の春から夏(4, 6, 8 月)に,茨城県北浦の 2 地点のヨシ帯とそれに隣接する護岸帯で魚類群集の構造を比較した。その結果,種数と総個体数はほとんどの月でヨシ帯の方が多かった。このことから,護岸化によるヨシ帯の消失は,魚類の種多様性や総個体数の減少をもたらし,群集構造を変化させることが明らかとなった。ただし,優占種を種ごとにみると,モツゴ,クルメサヨリ,ヌマチチブなどの 5 種はヨシ帯で,一方,シラウオは護岸帯で多く出現した。護岸化による影響は魚種により異なることもわかった。<br>
著者
小河 久朗 林崎 健一 黒倉 寿 佐野 光彦 馬場 治 堀之内 正博 小河 久志 KANGUWAN JUNTARASHOTE CHATCHAREE KAEWSURALIKHIT ANCHANA PRATHEP PRASART TONGUNUI
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

津波後の水産資源は回復しつつあるが、大型海洋植物の植生回復が遅れたところでのイカ・カニ漁業への影響は大きく、資源と漁業の回復への植生の重要性が分かった。一方、津波後、沿岸漁業と沖合漁業間に新たな漁場競合問題が発生しており、援助の不平等性と重複がこの問題の複雑化の一因であった。津波後の水産資源や漁業の回復には、植生に重点を置いた環境修復や零細漁民への被害実態に即した公平な援助の重要性を示唆した