著者
前迫 ゆり
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.5, 2022 (Released:2022-04-11)
参考文献数
36

本稿では,照葉樹林に侵入した外来種として、国内外来種ナギNageia nagi (Thunb.) Kuntzeと国外外来種ナンキンハゼTriadica sebifera (L.) Smallの拡散と定着について述べる。春日山原始林に隣接する御蓋山の天然記念物ナギ林から拡散したナギは照葉樹林に侵入し、シカが採食しないことから、数百年かけて拡散し、イチイガシQuercus gilva Blume林の一部はナギ林に置き換わった。ニホンジカCervus nippon subspp.の採食環境下において、耐陰性の高い常緑針葉樹ナギ林から照葉樹林に戻る可能性はきわめて低いことから、この植生変化はシカの影響による森林の不可逆的変化ともいえる。一方、1920年代に奈良公園に植栽されたナンキンハゼは奈良公園一帯および春日山原始林のギャップに広域的に拡散し、ナンキンハゼ群落を形成している。照葉樹林における空間分布の調査から、生態的特性が異なる外来木本種2種の拡散を定量的に把握した。シカの不嗜好植物でもある外来木本種の群落形成にはシカが大きく関与していると考えられた。過密度シカ個体群が生息する照葉樹林の保全・管理についても議論する。
著者
亀田 佳代子 前迫 ゆり 藤井 弘章 牧野 厚史
出版者
滋賀県立琵琶湖博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

かつて肥料として利用するために行っていたカワウの糞採取とそれに伴う保全管理技術が、カワウによる森林衰退を軽減する効果があったのかどうかを検証した。糞採取が行われていた愛知県のカワウコロニー、鵜の山で、当時の優占種であるクロマツをポットに植えて設置し、実験的に糞採取と同様の処理を行った。その結果、糞採取に伴う砂撒きが、クロマツの生存や成長を促進することが示唆された。現植生の調査からは、1960年代後半のクロマツ植栽域でタブノキの個体数が有意に多いことが明らかとなった。これらの結果から、砂撒きや植栽などの伝統的保全管理技術が、カワウによる森林衰退を軽減し遷移を促進していた可能性が示唆された。
著者
前迫 ゆり
出版者
大阪産業大学
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.79-96, 2010-03

世界文化遺産であり,国の特別天然記念物にも指定されている春日山原始林において,哺乳類と鳥類の多様性と森林利用に関する基礎情報を得るため,2007年10月から2008年9月までの1年間,10台の自動撮影装置によって,小型〜中大型哺乳類相および鳥類相の調査を実施した。その結果,9種の小型〜中大型哺乳類と5種の鳥類が確認された。撮影頻度が高い順に,哺乳類ではニホンジカ,イノシシ,タヌキ,テン,チョウセンイタチ,アカネズミ,ムササビ,アナグマそしてニホンノウサギが記録された。なかでも1位のニホンジカの撮影頻度の割合はきわめて高い値(83.5%)を示し,ついでイノシシ(7.2%)の順であった。国内外来種であるナギを含む群落ではシカの撮影頻度が低い傾向がみられた。鳥類では,シジュウカラ,ルリビタキ,ヒヨドリ,ヤマガラ,フクロウなどが撮影された。1478カメラ日(延べカメラ稼働日数)に撮影された資料から,照葉樹林が冬期においても哺乳類と鳥類の重要な生息場所として機能しており,哺乳類や鳥類の多様性は,森林の林冠状態や人間の干渉度などによって変動することが示唆された。
著者
前迫 ゆり
出版者
大阪産業大学
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.141-151, 2015-03

ニホンジカの影響を大きく受けている世界遺産春日山原始林および春日野一帯はかつてどのような植生景観であり,今に至っているのだろうか。千年以上にわたる自然史を紐解くヒントが,700年代に描かれた最古の地図,鎌倉時代から室町時代に描かれた春日曼荼羅および春日権現験記などに代表される絵図にあると考えられる。本報では,日本最古の地図「東大寺山堺四至図」および鎌倉時代の春日曼荼羅などの絵図から,春日山およびその周辺の植生景観を読み取り,考察した。
著者
前迫 ゆり
出版者
奈良佐保短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13485911)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.83-90, 2006

地域の環境保全林として,また地域のコミュニティの場として多様な機能をもつ「鎮守の森(社寺林,社叢林)」において植生調査を行い,森林群落を植物社会学的視点から評価した.植栽後64年が経過する奈良市内の鎮守の森を対象に,2006年4月から11月の期間に調査した結果,当境内地(約5ha)で確認された樹木(植栽樹木および自然散布による生育樹木を含む)は裸子植物10種,被子植物81種5属であった.本殿後方と側方にはスダジイ群落とクスノキ群落(いずれも植栽起源)が成立していた.「植栽種」と「種子散布などにより自然加入した種」の比率を算出ずると,低木層および草本層には,植栽後に加入した種が多く生育していた.とくに草本層の出現種は平均45種,自然散布による加入種の比率は97.8%と高く,このうち「ヤブツバキクラス要素」の種の比率も高い値を示した.植生樽造から,植栽起源の森は64年という時間経過のなかで,地域の森として発達していると評価された.
著者
前迫 ゆり 和田 恵次 松村 みちる
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.69-78, 2006-06-25 (Released:2017-01-06)
参考文献数
40
被引用文献数
3

1. 奈良公園平坦域の森林植生においてニホンジカの樹皮剥ぎに関する調査を行い,シカの樹皮剥ぎを樹種選択,樹木のサイズ選択および空間的環境傾度との関係から検討した.  2. 奈良公園において樹高1.3m以上の樹木39種1041本について樹皮剥ぎの有無などを調査した結果,31種352本で樹皮剥ぎが確認された(樹皮剥ぎの個体数比率33.8%,種数比率79.5%).  3. シカの樹皮剥ぎ樹木に対する嗜好性の指標としてIvlevの選択性指数Eを算出した結果,サルスベリ,サンゴジュ,イヌマキ,アセビなどが正の選択性を,クロマツ,ケヤキ,ナンキンハゼ,シラカシ,イチョウ,イヌシデ,ウメなどが負の選択性を示した.  4. 全調査樹木(樹高1.3m以上)において,シカによる樹皮剥ぎは小径木で行われる傾向が認められたが,樹種別にみた場合,樹皮剥ぎのサイズ依存性は認められなかった.  5. 春日山原始林あるいは若草山からの距離と不嗜好性種群(E≤-0.3)の個体数比率との間には有意な正の相関が,逆に,市街地からの距離と不嗜好性種群の個体数比率との間には有意な負の相関が認められ,シカの樹皮剥ぎと空間的環境傾度との関係が示唆された.
著者
前迫 ゆり
出版者
奈良佐保短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13485911)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.37-43, 2004-03-31
被引用文献数
2

1.春日山原始林の保全に寄与する生態学的基礎資料を得ることを目的とし,環境庁が1986年に設置した特定植物群落永久コドラート(20m×20m)で2003年に現地調査を実施し,既存資料とあわせて17年間の群落動態を検討した.2.胸高直径10cm以上の木本についての毎木調査から,コジイの相対優占度は1986年,1997年および2003年に,それぞれ91.7%,93.9%,91.4%を示し,大きな変化はみられなかった.しかしサイズ構造においてはコジイの小径木が少なく,逆にクロバイが増加することによる構造変化がみられた.3.植物社会学的調査により,全体の出現種は2種減少にとどまったが,低木層では種の減少(6種減少)および草本層の種の交代が著しかった.4.1986年から2003年までの17年間に台風によるギャップ形成とシカの採食による林床植生の貧化および種の交代が確認され,これら偶発的要因が森林動態に大きく関与していることが示唆された.
著者
前迫 ゆり マエサコ ユリ Yuri MAESAKO
雑誌
大阪産業大学人間環境論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.79-96, 2010-03

世界文化遺産であり,国の特別天然記念物にも指定されている春日山原始林において,哺乳類と鳥類の多様性と森林利用に関する基礎情報を得るため,2007年10月から2008年9月までの1年間,10台の自動撮影装置によって,小型~中大型哺乳類相および鳥類相の調査を実施した。その結果,9種の小型~中大型哺乳類と5種の鳥類が確認された。撮影頻度が高い順に,哺乳類ではニホンジカ,イノシシ,タヌキ,テン,チョウセンイタチ,アカネズミ,ムササビ,アナグマそしてニホンノウサギが記録された。なかでも1位のニホンジカの撮影頻度の割合はきわめて高い値(83.5%)を示し,ついでイノシシ(7.2%)の順であった。国内外来種であるナギを含む群落ではシカの撮影頻度が低い傾向がみられた。鳥類では,シジュウカラ,ルリビタキ,ヒヨドリ,ヤマガラ,フクロウなどが撮影された。1478カメラ日(延べカメラ稼働日数)に撮影された資料から,照葉樹林が冬期においても哺乳類と鳥類の重要な生息場所として機能しており,哺乳類や鳥類の多様性は,森林の林冠状態や人間の干渉度などによって変動することが示唆された。
著者
前迫 ゆり
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.61-67, 2002
参考文献数
42
被引用文献数
5

&nbsp;&nbsp;1.奈良公園平坦部で増加しているシカ個体群により,近年,春日山原始林に対してさまざまな影響が生じていることから,春日山原始林の現状をとくにシカの影響に注目して既存の情報をもとに概観し,今後の春日山原始林保全に向けての問題点の整理を試みた. <BR>&nbsp;&nbsp;2.「奈良のシカ」,「フロラ」,「種組成と森林更新」,「シカによる樹木の選択」,「原始林と草食保護獣の共存に向けて」の5項目について,現状と問題点を概説した.
著者
鈴木 亮 前迫 ゆり 松山 茂
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.101-107, 2020

<p>本研究は,長期間シカの採食を受ける環境において,不嗜好植物クリンソウ個体群に対するシカ採食圧の程度を,防鹿柵を用いた野外実験で評価した.2年の野外実験の結果,柵外の全調査個体は葉が採食を受け地上部が消失した.一方,柵内個体は全て生存し,花茎が柵外まで伸長したのにも関わらず,花茎への採食は確認されなかった.次に,ガスクロマトグラフィーを用いてクリンソウ内の主要な化学物質の抽出と同定を試み,その化学物質濃度の地域差(シカ高密度地域と低密度地域)および器官差を比較した.その結果,フラボンが主要物質として検出され,その濃度は葉に比べて花で有意に高かったが,地域間の差はわずかであった.これらの結果から,フラボンは繁殖器官の防衛に寄与している可能性があるが,本研究の結果からはフラボンがシカにとって有毒であると断定はできなかった.今後は他の不嗜好植物への採食の程度や,シカが植物の化学防衛を克服するメカニズムについても明らかにする必要がある.</p>
著者
前迫 ゆり 名波 哲 鈴木 亮
出版者
大阪産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

特別天然記念物春日山原始林はかつて豊かなフロラを有し,数百年にわたって保護獣のシカが生息してきた文化的背景を有している。調査の結果,1)生物多様性の再生には自然攪乱が関係しており,ギャップ形成後,すぐに植生保護柵を設置することによって種の多様性再生が生じたが,不嗜好植物の外来種(アオモジ,ナギ,ナンキンハゼ)の定着も認められた。2)シカの長期的インパクトは,常緑広葉樹から常緑針葉樹林(不嗜好植物ナギ)への偏向遷移をもたらし,100年オーダーで不可逆的変化が生じると考えられた。3)古いギャップに植生保護柵を設置した場合,埋土種子が枯渇し,実生更新がきわめて困難であることが検証された。
著者
シュリ 前迫 ゆり 村松 加奈子 / マエサコ ユリ ムラマツ カナコ XURI Yuri MAESAKO Kanako MURAMATSU
雑誌
大阪産業大学人間環境論集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.83-102, 2008-06

The purpose of this study is to examine the relationship between village lifestyle and desertification, and to attempt to reveal the availability of AVNIR-2 data onboard the ALOS satellite for vegetation mapping in the grasslands of Talture, Inner Mongolia. We conducted interviews and questionnaires about nomadic lifestyle, collecting data on livestock and population change. We also recorded 58 species including Aneurolepidium chinense, Stipa grandis, Artemisia frigida, Carex korshinskii., Potentilla acaulis in the grasslands, and GPS data for analyzing the data of ALOS satellite. Interview investigation suggested that the grassland around the village has a complex relation to not only climate change such as rainfall decrease or overgrazing caused by increase in livestock but also lifestyle by settlement policy, method of land use and conservation policy change. We examined species diversity of plain colonies both on grazing land and on pasture land where grazing has been nearly prohibited for approximately 20 years. In both study sites, 58 species were identified: 34 species on grazing land, 52 species on pasture land and 28 species common to both sites. Furthermore, we noticed land use types around Talturu, the spectral reflected each vegetation were analyzed using satellite sensor data. The features of vegetation were extracted into 5 types such as the grassland for nomadic hunter-gathers, the grassland for feeding, the grassland which livestock avoid eating, wetland and bare land. We concluded that ALOS/AVNIR-2 data is available for the classification into these categories and spatially understanding the land use.
著者
前迫 ゆり
出版者
大阪産業大学
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
no.14, pp.141-151, 2015

ニホンジカの影響を大きく受けている世界遺産春日山原始林および春日野一帯はかつてどのような植生景観であり,今に至っているのだろうか。千年以上にわたる自然史を紐解くヒントが,700年代に描かれた最古の地図,鎌倉時代から室町時代に描かれた春日曼荼羅および春日権現験記などに代表される絵図にあると考えられる。本報では,日本最古の地図「東大寺山堺四至図」および鎌倉時代の春日曼荼羅などの絵図から,春日山およびその周辺の植生景観を読み取り,考察した。I studied ancient Mount Kasuga and its surrounding landscape and vegetation using the oldest known map of the area, drawn in 756 (`Todaiji Sankai Shiishi Zu'), and cultural artifacts such as the Kasuga mandalas from the Kamakura period and the Illustrated Tales of the Miracles of the Kasuga Deity (`Kasuga Gongen Kenki'). One Kasuga Shrine mandala(the`Kasuga Miya Mandala') depicts Mount Mikasa, the abode of the Kasuga deity in front of Mount Kasuga, with a bird's-eye view of the landscape. Other images on Kasuga mandalas include a spring scene of Kasugano with cherry blossoms and willows, and an autumn scene with many deer. These are likely to be connected to the landscape of Kasugayama, a warm temperate evergreen forest, and Nara Park, which still contains deer. The winter scene of Mount Kasuga in `Kasuga Gongen Kenki' clearly indicates that the forest consisted mainly of evergreen broad-leaved trees, and contained some deciduous broad-leaved trees and conifers. The deer mandala depicts the image of the sacred tree(`sakaki': Cleyera japonica) behind a deer, symbolically reflecting the presence of the god (`kami'). The image titled Kasuga Deities Departing from Kashima Shrine(`Kashimadachi Shin'ei Zu') also shows vegetation and gods and the presence of sacred deer. I propose that the plant in this image may be Podocarpus nagi, which was respectfully presented to the Kasuga Shrine (`Kasuga Taisha') by other prefectures in the Middle Ages. This is supported by plant morphology and the presence of P. nagi on Mount Mikasa. This study suggests that today's Mount Kasuga and the surrounding Kasuga Field retain the cultural landscapes of the Middle Ages.
著者
前迫 ゆり 名波 哲 神崎 護
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.103-112, 2007
被引用文献数
1

奈良市に位置する春日山原始林特別天然記念物指定域(34°41'N,135°51'E;298.6ha)に発達する照葉樹林は,奈良公園一帯に生息するニホンジカの局所個体群の増加を背景に,さまざまな影響を受けている.本研究は700年代に春日大社に献木されたのが起源とされる中国地方以南分布種である国内外来種ナギ(Podocarpus nagi)および1930年代に奈良公園に街路樹として植栽された中国原産の国外外来種ナンキンハゼ(Sapium sebiferum)が,春日山原始林の照葉樹林域に侵入していることから,これら2種の分布を定量的に把握し,外来種の空間分布を示すGIS図を作成することによって,照葉樹林への外来種の侵入を明らかにしたものである.現地調査は2002年7月から10月までの期間に,奈良公園側の春日山原始林域西端から東側に約45haの範囲で調査を行った.当年生実生を含む全個体または個体パッチの位置をGPSを用いて記録するとともに,高さ1.3m以上の個体の胸高直径(DBH)を測定し,両種の分布をサイズ別にGISマップに示した.両種が生育していた林冠タイプをギャップ,ギャップ辺縁,疎開林冠および閉鎖林冠に区分し,個体数比率を算出した結果,ナンキンハゼ(n=4543)はギャップ下において出現頻度が高く(54.4%),ナンキンハゼの侵入はギャップ形成に依存する傾向を示した.一方,ナギ(n=6300)は閉鎖林冠下で出現頻度が高く(57.9%),それぞれの種は異なる光環境の立地に侵入していた.両種をサイズクラスに分けて空間分布を把握した結果,ナギは照葉樹林の西端(天然記念物ナギ群落が成立している御蓋山の北側の調査地域に相当する)に多く分布し,調査地域内において西側から東側への密度勾配を示した.一方,ナンキンハゼは顕著な密度勾配はみられなかった.生態的特性の異なる2種の外来種は侵入時期が異なるものの,照葉樹林に侵入後,広域的に拡大していることが明らかになった.春日山照葉樹林は文化的景観によって世界文化遺産に登録されているが,外来種の拡大によって,今後,組成的にも景観的にも大きく変化する可能性が示唆された.