著者
永田 紘樹 小松 俊文 シュリージン ボリス 石田 直人 佐藤 正
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.121, no.2, pp.59-69, 2015-02-15 (Released:2015-05-19)
参考文献数
74
被引用文献数
2 2

島根県西部に分布する下部ジュラ系樋口層群の調査を行い,樋口層群を新たに下位より尾路地谷層と樋口谷層に区分した.尾路地谷層は,礫岩,砂岩,泥岩からなり,二枚貝化石のOxytoma sp.や“Pleuromya” sp.を産出する.樋口谷層は,軟体動物化石を含む暗灰色泥岩を主体とする.樋口谷層からは,6属6種の二枚貝化石,Kolymonectes staeschei,Palmoxytoma cygnipes,Ryderia texturata,Pseudomytiloides matsumotoi,Oxytoma sp., “Pleuromya” sp.が産出する.本層群の二枚貝化石群は,ロシアやカナダ北部に分布する下部ジュラ系から産する北方系のフォーナであるK. staescheiやP. cygnipesを含み,典型的なテチス系の種を含まない特徴がある.
著者
村瀬 洋 シュリー ナイヤー
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.11, pp.2179-2187, 1994-11-25
参考文献数
18
被引用文献数
148

2次元画像から3次元物体を識別し,その物体の向きを検出する技術は,工業部品の分類など実用的な価値は高い.従来の代表的な手法としては,画像からエッジや表面形状などの3次元構造に着目する方法があるが,この枠組みでは3次元構造の抽出自体が困難であり,任意形状の物体に対して高い精度は得られていない.本論文では,2次元照合により3次元物体を認識する手法について述べる.2次元照合による手法は,3次元特徴の抽出が不要である等の特長はあるが,見る方向や光源の位置により複雑に変化する2次元画像をあらかじめ学習しておくことが記憶容量,計算量の点で困難であると考えられ,従来試みられていなかった.本手法では画像符号化を基本としたパラメトリック固有空間法の提案により,少ない記憶容量で3次元物体を2次元画像の集合体として学習することができるようになった.その結果,2次元画像例から物体を容易に学習すること,および困難な特徴抽出なしで3次元物体の認識とポーズ推定をすることが可能となった.本論文では,手法の提案と共に他の2次元照合的な手法との比較実験結果についても述べる.
著者
トーマス デレック・アシュリー 山本 貴博 多田 朋史 渡邉 聡
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集
巻号頁・発行日
vol.31, pp.57, 2011

コニカルカーボンナノ構造の熱伝導に関する非平衡シミュレーションを行った。カップ・スタックナ・ノファイバーはバリスティック熱伝導性を示すのに対して、ヘリカル・ナノファイバーでは拡散伝導性を示した。シミュレーションでは10nmの構造でもセーベック係数は小さく、熱電変換やナノ冷却が十分期待できる。
著者
シュリ 前迫 ゆり 村松 加奈子 / マエサコ ユリ ムラマツ カナコ XURI Yuri MAESAKO Kanako MURAMATSU
雑誌
大阪産業大学人間環境論集
巻号頁・発行日
vol.7, pp.83-102, 2008-06

The purpose of this study is to examine the relationship between village lifestyle and desertification, and to attempt to reveal the availability of AVNIR-2 data onboard the ALOS satellite for vegetation mapping in the grasslands of Talture, Inner Mongolia. We conducted interviews and questionnaires about nomadic lifestyle, collecting data on livestock and population change. We also recorded 58 species including Aneurolepidium chinense, Stipa grandis, Artemisia frigida, Carex korshinskii., Potentilla acaulis in the grasslands, and GPS data for analyzing the data of ALOS satellite. Interview investigation suggested that the grassland around the village has a complex relation to not only climate change such as rainfall decrease or overgrazing caused by increase in livestock but also lifestyle by settlement policy, method of land use and conservation policy change. We examined species diversity of plain colonies both on grazing land and on pasture land where grazing has been nearly prohibited for approximately 20 years. In both study sites, 58 species were identified: 34 species on grazing land, 52 species on pasture land and 28 species common to both sites. Furthermore, we noticed land use types around Talturu, the spectral reflected each vegetation were analyzed using satellite sensor data. The features of vegetation were extracted into 5 types such as the grassland for nomadic hunter-gathers, the grassland for feeding, the grassland which livestock avoid eating, wetland and bare land. We concluded that ALOS/AVNIR-2 data is available for the classification into these categories and spatially understanding the land use.
著者
ファラマル アシュリー 日高 弘義 高井 章 富田 忠雄
出版者
Japan Society of Smooth Muscle Research
雑誌
日本平滑筋学会雑誌 (ISSN:03743527)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.57-69, 1985
被引用文献数
4

Aschoori, F., Hidaka, H., Takai, A. & Tomita, T. <I>Contraction of smooth muscle in Ca-free solution</I>. Japanese Journal of Smooth Muscle Research, 1985, 21 (1), 57-69.-The tonic contractions which are extremely resistant to removal of the external Ca were investigated in the rat was deferens and myometrium. Both the noradrenaline response in the was deferens and the oxytocin response in the myometrium could be repeatedly produced without appreciable diminution in Ca-free solution for more than 24hrs. On the other hand, the tissue Ca content decreased exponentially after Ca-removal with a half time of 130-180min. When Ca was readmitted, no indication of the early transient contraction was observed in the subsequent response in Ca-free solution, but the response was reduced compared with the response before Ca readmission. Verapamil suppressed the response in the presence of Ca, while it had very weak inhibitory effect even at 10μM. Calmodulin antagonists of phenothi-azine derivatives had a strong inhibitory effect on Ca-induced contractions, whereas they had very weak effects on the receptor-mediated contraction in Ca-free solution. Another calmodulin antagonist, W-7 suppressed both Ca-induced contraction and the contractions independent of external Ca. HA-1004, a vasodilator which has a struc-ture similar to W-7, reduced the receptor-mediated contraction in Ca-free solution without much effect on Ca-induced contractions. These results may suggest that the receptor-mediated contractions resistant to Ca-removal are caused by some process without a contribution of the Ca-calmodulin system.
著者
西 義郎 シャルマ スハヌ・ラム シュリクリシャン 武内 紹人 SUHANU Ram Sharma KRISHAN Shree
出版者
神戸市外国語大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

まず本共同研究が、調査担当言語・方言に多少の変更はあったが、ほぼ予定通りに遂行され、予想を上回る成果を上げたことを強調しておきたい。このことは、なによりも、調査については、インド側研究分担者を主とし、Anthoropological Survey of India出身の臨地調査のベテランをその任に当てたことに負うものである。本共同研究は、1.ヒマチャル州(HP)のチベット語方言【武内(1方言)担当】及びウッタル州(UP)のチベット・ビルマ語系言語(TB)【シャルマ、シュリクリシャン(各1言語)担当】の調査と分析、2.当該地域のTB系言語の分布と社会言語学的調査(主に複数言語併用状況の調査)、3.UPのTB系言語の比較研究及び調査の総括(西担当)の3つの部分からなり、3の比較研究と総括以外は総て本年度中に完了し、3については、各調査担当者の報告及び論文が出揃った時点で西が行う計画であった。1については、武内・シャルマは予定より多くの言語・方言の資料を収集できた。武内はTot(Stod)とKhoksarの2方言を、シャルマはRongpo(Rangpa)語とByans語の2言語の調査を行った。当初、シャルマはRongpo語のみを、シュリクリシャンはByans語をそれぞれ調査する予定であったが、現地の実情に即して計画を変更し、シャルマがこの2言語を、シュリクリシャンはDarma語の調査を行い、各言語の音韻と年法構造の予備的調査・分析を終え、1000項目以上の語彙し200以上の文例を収録した。武内も、上記の2方言について、同様の分析と語彙の収録を終えている。このような質・量共に信頼度の高い資料が入手できたことで今後この地域のTB系言語の研究が大きく進展することになると言えよう。興味深い成果として、UPのTB系言語のいずれにも、一部の語彙に声調対立(高/低)が発見されたこと、逆に、HPのチベット語方言については、いずれも分節音素は、中央チベット語方言的変化を示しているにも拘らず、Khoksar方言には全く声調対立が認められず、Tot方言でも極めて限られた語彙にしか声調対立が認められないこと等を挙げることができる。ただし、この状況が声調喪属の結果なのか、声調発生の萌芽期を示唆するものかは今後の検討が必要である。2については、TB系言語・方言の分布状況は、西[1986、1990]が諸文献の記述から推定したものを確認する結度となったが、調査言語・方言はその分布の詳細が明らかにされた点が重要である。また、1909年刊のLinguistic Survey of Indiaに言及されたRangkas語が予想通りに既に死滅している事実が確認されたが、これ以外のUPのTB系言語はいずれは同じ運命を辿ることが予測され、早急に調査する必要がある。その意味で、今回のプロジェクトが単年度の予算しか認められなかったことは大変残念である。この地域は、TB系言語と並び、インド系のGarhwal語(UttakashiとChamoli)とKumaun語(Pithoragarh)が話されており、TB系言語を母語とする者は、いずれも母語とこのいずれかの言語の2言語使用者である。また、学齢期以降は、Hindi語を習得するので、これが高位言語として彼らの使用言語レパトリ-に加えられる。従って、TB系言語共同体には、基本的に3言語併用状況が認められることになることが明らかになった。今回の調査対象地域の言語は、ランカス語と同様に、いずれも近い将来死滅する可能性の高い言語である。その意味で今回の調査は時宜を得たものであった。この他にも、ヒマラヤ地域には、同じ様な状況に置かれたチベット・ビルマ系言語が数多くあり、早急に調査を行う必要がある。また、そのような調査を効果的に行うためには、チベット・ビルマ系言語を専門とし、臨地調査のベテランであるインド人学者と共同で行うことが肝要である。なお、以上の諸成果及び3つの総括と比較研究は、1992年度中に東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所刊Monumenta Serindicaシリ-ズ(英文)のモノグラフとしてまとめて発表する予定である。