著者
勝部 眞人 坂根 嘉弘 中山 富廣 河西 英通 布川 弘 木村 健二 徳永 光俊 真栄平 房昭 弁納 才一 張 楓 張 翔 戴 鞍鋼 蘇 淳烈 朴 ソプ
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、19世紀末~20世紀初頭におけるグローバリゼーションのなかで、在地社会の持つ伝統的文化性(「在来」)が新しい社会変動(「外来」)に対してどのような影響を与え、どういう形で生き残っていくのか…を、東アジア社会という枠組みで検討しようとしたものである。期間中に日本・中国・朝鮮3国の比較に議論が集中し、瀬戸内という対象地域の特質解明にまでは至らなかったが、3国社会比較の視座について「在地社会の共同性」という観点からの手がかりを得ることができた。
著者
野田 公夫 足立 泰紀 足立 芳宏 伊藤 淳史 大田 伊久雄 岡田 知弘 坂根 嘉弘 白木沢 旭児
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

1930年代日本において、経済的価値を生み出す源として「資源」という言葉がクローズアップされたが、とくに戦争準備の過程に強く規定されたところに大きな特徴があった。農林業は持続性を犠牲にして戦争に総動員されるとともに、工業原料にめぐまれない日本では「あらゆる農産物の軍需資源化」という特異な事態をうんだ。これは、アメリカはもちろん、同じ敗戦国であるドイツとも異なる現象であり、当時の日本経済が巨大寡占企業を生み出しながら就業人口の半ばを農業が占める農業国家であるという奇形的構造をとっていたことの反映であると考えられる。
著者
野田 公夫 足立 泰紀 足立 芳宏 伊藤 淳史 大田 伊久雄 岡田 知弘 坂根 嘉弘 白木沢 旭児
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

1930 年代の日本では「資源」という言葉が急浮上した。そして「あるもの」ではなく「作ることができるもの」という側面が過剰に強調されただけでなく、人すらその対象に加わえられた(人的資源)。これは、ドイツにもアメリカにもない特異な現象であり、物質的豊かさに恵まれない日本が総力戦体制に立ち向かうための重要なレトリックであった。本研究では、総力戦体制期の農林資源開発に関する、日・独・米三国の比較史的研究をおこなった。
著者
岩本 純明 大鎌 邦雄 坂下 明彦 松本 武祝 加瀬 和俊 坂根 嘉弘 藤田 幸一 生方 史数 仲地 宗俊 杉原 たまえ
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

共有資源の管理システムを、林野・漁業・水利に焦点を当てて比較制度論的に検討した。調査地は、海外 8 カ国、国内 12 カ所で行った。主な知見は以下の通りである。(1)共同体をベースにした共有資源管理制度は、市場経済の浸透のもとでもまだ広汎に残っている。(2)しかしながら、共同体的関係の弛緩とともに、従来は内部で吸収できていたコストが顕在化している。(3)資源管理に関わる技術革新も制度変容の重要な要因となっている。