著者
星野 修一 今井 康晴 石原 和明 沢渡 和男 竹内 敬昌 寺田 正次 三隅 寛恭 新岡 俊治 太田 淳 杉山 喜崇 大野 英昭 久保 英三
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.816-819, 1993-06-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
8

小児(15歳未満)における生体弁置換術の遠隔期成績, 特に弁機能不全につき検討した。1975年1月より78年12月までの4年間に当院で生体弁置換術を行った15歳未満症例中, 病院死亡を除く29症例, 30回の弁置換術症例を対象とした。平均手術時年齢は5.5±3.9歳であった。遠隔死亡は4例で, 実測生存率は82.2カ月で83.0±7.9%であった。人工弁合併症は, thromboembolismは1例(0.93%/patient-year), prosthetic valve endocarditisは2例(1.85%/p-y)であった。structural deteriorationは26例に認められ, 25例が再置換術を行った。再弁置換術は遠隔死亡4例を除く26例に, 術後14カ月から82カ月平均3年9カ月後に行われた。予測非再弁置換術の%Freedomは48カ月で52.3%に低下し, 82.2カ月で0%となり生存症例全例が再置換術を必要とし, 成人例に比し早期かつ高率であった。原因は1例は感染弁, 他の25例はstructural deteriorationであった。
著者
藤井 彩乃 渡邉 佑奈 太田 淳子 桑原 晶子 宮脇 尚志 田中 清
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.9-17, 2014 (Released:2014-03-03)
参考文献数
13

近年, 肥満者が増加傾向にあり深刻な問題となっているが, 食事による減量の実践のためには対象者が主体的に食習慣・食行動の問題点を理解し, 実行することが必要である。また肥満解消のためには知識を提供するだけではなく, 管理栄養士など専門の知識や技術を持った者が, 対象者の現段階の正しい変容ステージを見極め, それぞれのステージに合わせた支援をすることが求められている。そこで人間ドック受診者を対象に食品の摂取頻度状況等を横断的に調査し, 食品摂取行動に影響を及ぼす因子の検討を共分散構造分析 (SEM) にて行った。結果, BMI 25.0 kg/m2以上群 (肥満群) においては, 食事改善の意識はあるが実行に移せていない可能性が考えられた。さらに食品摂取行動に対して, 健康面より嗜好が大きく摂取頻度に影響していることが推察され, 効果的な栄養指導を行うためには食行動を規定する食習慣, 特に嗜好を考慮することの必要性が示された。
著者
太田 淳也 深谷 千絵 笠井 俊輔 赤松 真也子 森川 暁 田子森 順子 江口 徹 税所 芳史 河合 俊英 伊藤 裕 中川 種昭
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.336-345, 2013-01-16 (Released:2013-04-24)
参考文献数
24
被引用文献数
1

本研究は糖尿病患者の歯周病罹患状況,ならびにその他の合併症との相互関係を明らかにすることを目的に行われた。被験者は,2010 年 7 月から 2011 年 12 月までに内科に教育入院した 2 型糖尿病患者 105 名(平均年齢 55.4±11.3 歳)とした。評価項目として,現在歯数,プロービングポケットの深さ(PPD),プロービング時の出血(BOP),動揺度を測定した。また,背景因子として年齢・性別・体格指標(BMI)・糖尿病罹患期間・血圧・既往歴,糖尿病合併症に関する評価として網膜症の有無(SDR:単純性網膜症・PPDR:前増殖性網膜症・PDR:増殖性網膜症),腎症の有無,神経障害の有無,動脈硬化性疾患の有無,血液指標を評価し比較検討した。今回の結果から糖尿病合併症である網膜症患者での残存歯数は PDR 患者で他のステージの網膜症患者に比べ有意に少なく(p<0.01 vs SDR, p<0.05 vs PPDR),4〜6 mmPPD 率や 7mm以上 PPD 率では SDR<PPDR<PDR と PPD が深い部位の割合が高くなる傾向を示しているため,網膜症の進行が歯周病の病態悪化になんらかの関与をしている可能性が考えられる。重度の歯周病(最大ポケット深さ 7 mm 以上)を有する患者の割合は腎症以外で有意に高く,糖尿病合併症の有無と歯周病の進行度には相関があることが示された。日本歯周病学会会誌(日歯周誌)54(4):336-345, 2012
著者
太田 淳 三輪 忍 中條 拓伯
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.115-132, 2011-05-12

Android 端末では,Java プログラムは,Dalvik バイトコードと呼ばれる独自のバイトコードに変換され,VM を介して実行される.VM による実行は時間がかかるため,Java バイトコードを携帯端末で実行する場合は,ハードウェア・アクセラレーションがよく行われる.一方,Dalvik バイトコードの場合は,まだ歴史が浅いため,その高速化に関する研究は十分でない.そこで我々は,携帯端末における Dalvik バイトコード実行の高速化機構として,Dalvik アクセラレータを開発することにした.バイトコードの各オペランドはメモリ上に存在するため,単純にアクセラレータを実装すると,多数のメモリ・アクセスが発生してしまう.この問題に対し,物理レジスタを最大限活用することでメモリ・アクセスを削減する機構を提案する.本機構により,大部分のメモリ・アクセス命令を削減できることが分かった.
著者
小林 政善 桐島 俊之 香川 景一郎 太田 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.269-274, 2008-01-10

本報告では,入力動画像中から光ビーコンを検出・追跡し,光ビーコンの点滅周波数を推定する手法を提案する.従来の光ビーコンシステムをカメラが移動するような状況で使用するためには,動体の影響で生じる輝度変化と光ビーコンの信号とを区別して光ビーコンを追跡しなければならないという課題がある.提案手法は,(1)入力から光ビーコンの候補となる領域を抽出する処理,(2)抽出した候補領域に基づいて,光ビーコンの追跡を行う処理,(3)光ビーコンのオンオフを記録し,点滅周波数を推定する処理,以上の三段階の処理により構成される.提案手法を実装し評価を行ったところ,提案手法の有効性が確認された.