著者
竹内 比呂也 川本 一彦 白川 優治 國本 千裕 岡本 一志 姉川 雄大 藤本 茂雄
出版者
千葉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学図書館による学習コンテンツの提供,ラーニングコモンズおよび学習支援サービスの有機的結合によって形成される新しい学習環境が学生の学習行動,情報探索行動にどのように影響を与えるかを明らかにし今後の学習環境整備の方向性を示すことを目的として,千葉大学アカデミック・リンクを対象に学際的なアプローチの下,定量的,定性的調査分析を実施した。その結果,新しい学習環境が学生の多様なニーズを満たしていること,また,間接的ながら,学習成果に影響を与えていることが示唆された。
著者
橋本 伸也 野村 真理 小森 宏美 吉岡 潤 福田 宏 姉川 雄大 梶 さやか
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

東中欧諸国・ロシアで深刻の度を増している第二次世界大戦と社会主義時代の歴史と記憶をめぐる政治化と紛争化について、現地調査や国際研究集会の開催などを通じて、実相解明を進めた。6回の国内研究会の開催、個別研究論文の執筆に加えて、2014年度にはエストニアのタリン大学で夏季ワークショップを開催して成果をproceedingsとして公開するとともに、2015年には関西学院大学で国際会議を開催して、東アジアの歴史認識紛争との対比により問題構造の多元的把握に努めた。研究代表者の単著(既刊)や雑誌特集号に加えて、2017年中に国際的な論集と研究分担者らの執筆した共著書2点の刊行が決まっている。
著者
姉川 雄大
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

戦間期ハンガリーの「生産的社会政策」を地域社会、道徳規範、人種排除という観点から検討するとともに、この社会政策による支援可否の選別基準を明らかにした。その結果、この政策が地域社会におけるパターナリスティクな権力関係を維持する機能を果たしたこと、同時にこの政策を通じて地域社会が国家による道徳規範の教化と人種的排除を支えていたこと、この相補性は被支援家族の「生産性」や返済能力によって導かれる、支援に値する/しないという選別基準によって可能になっていた、あるいは強化されていたことが明らかになった。
著者
福田 宏 姉川 雄大 河合 信晴 菅原 祥 門間 卓也 加藤 久子
出版者
成城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、社会主義期の旧東欧諸国を事例として権威主義体制の強靱性を明らかにしようとするものである。従来の政治学の議論では、全ての国や地域は民主化されるべきであり、実際においても、その方向に向かっているという暗黙の了解が存在した。ところが、2010年代半ば頃より、民主主義の「後退」や権威主義体制の「しぶとさ」が盛んに議論されるようになってきている(例えば、モンク『民主主義を救え!』2019)。その点において、東欧の権威主義体制は今こそ参照すべき歴史的経験と言える。本研究では、史資料の公開やオーラルヒストリーによって急速に進みつつある歴史学上の成果を活かしつつ、当時における体制の内実に迫りたい。