著者
佐久間 大 高石 哲巳 今井 智貴 長谷川 勝久 室田 真男
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.91-103, 2019-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
26

本研究の目的は,模擬授業内の出来事や状況を,実際の授業の状況に近似させることである.上記の目的を達成するため,児童生徒役である大学生の演技を補助する児童生徒のイメージカードを用いた模擬授業をデザインした.(1)これを教職志望者が参加する授業に取り入れて実践し,臨場感に対する主観的評価を得た.(2)さらに本研究でデザインした模擬授業で起こる模擬状況が,実際の授業の状況とどの程度近似していたかについて現職教員8名の評価を得た.分析の結果,本研究でデザインした模擬授業で得られる臨場感が,中位校を想定した模擬授業においては,従来型の模擬授業のそれよりも高く,実際の授業に近いものであることがわかった.また,教師役,児童役の両者にイメージカードを配布する模擬授業デザインの臨場感が,中位校を想定した模擬授業においては,児童役のみにイメージカードを配布する模擬授業デザインのそれよりも実際の授業に近いことが明らかになった.
著者
馬 芙榕 五味渕 大賀 室田 真男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.583, pp.93-98, 2007-03-02

閲覧するWebページのうち,約80%は以前閲覧したことのあるページである.そこで,本研究では,Webブラウザの過去の閲覧情報を効果的に活用できるようにすることを目的とし,履歴・ブックマーク・ScrapBookを横断的に検索できるツールを開発した.本ツールは,これまでそれぞれ独立に保存されていた情報を,一度の操作で検索・表示する機能を有する.さらに,既存の検索エンジンの検索結果も同時に表示する機能を有する.また,被験者による本ツールの評価実験を行った.その結果,本ツール用いることにより,過去の閲覧情報の検索と活用に有効であることが分かった.Webページを利用する調べ学習などの活動において,本ツールは学習効率の向上に有効に利用できる.
著者
柏原 考爾 室田 真男 清水 康敬
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.173-180, 1999-11-25 (Released:2017-07-28)
参考文献数
15
被引用文献数
2

The relationship between the strength (or duration) of physical exercise and a measure of mathematical ability (the calculating score) was examined. verified that the calculating score in the case of exercise (80W, 10minutes) was higher than that in the case of no exercise. It was found that the calculating score went up when the strength of physical exercise was modest (physical exercise of 5, 10 and 15 minutes), but the score went down when the strength was excessive. Next the relationship between the duration of physical exercise and the calculating score was investigated. It was shown that the strength of five minutes of exercise, where the calculating score became highest, was stronger than that of ten or fifteen minutes of exercise. The relationship between the heart rate and the calculating score was also shown.
著者
金谷 優莉香 仲谷 佳恵 室田 真男
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.213-216, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
8

語彙力向上のためには,文脈に応じて適切に表現出来る語彙の習得が必要である.本研究の目的は,文脈比較による類語の使い分け学習支援である.各単語が使われる文脈を類語間で比較することで,文脈に応じた適切な使い分けを習得させることを目的とした学習支援システムを開発した.本学習の特徴は,表による比較で類語が使われる文脈の特徴を体系的に学習し文脈の特徴から使い分けを習得させることにある.評価実験の結果,文脈比較を促さない学習と比較して本システムは,文脈に応じた類語の使い分け知識の習得に効果がみられ,より高い学習目標に到達したという達成感を学習者に与えたことが明らかになった.
著者
佐久間 大 吉井 拓弥 室田 真男
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.57-74, 2016-09-20 (Released:2016-09-15)
参考文献数
24

本研究では,総合的な学習の時間における教師の形成的FBの分類を検討することを目的とする.上記の目的を達成するため,観点Ⅰ:「技量の異なる教師間で用いる形成的FBの種類と与え方に違いがあるか」,観点Ⅱ:「児童の学習への取り組み具合と形成的FBの関係はどのようなものか」の2つの観点に基づき,小学校5年生の総合的な学習の時間における教師と児童間のインタラクションの発話分析を行った.また,児童作成ルーブリックを用いた評価データを用いて,数量分析を行った.分析の結果,熟達教師が児童の学習の取り組みタイプに応じて,35種類の形成的FBを使い分けていることが明らかになった.熟達教師は中堅教師よりも児童の取り組みタイプに応じて,形成的FBを使い分けていることが明らかになった.その一方,中堅教師は児童の取り組みタイプに関わらず,特定の形成的FBを繰り返し選んで用いることが明らかになった.また,主体的に取り組んでいる学習者に対して,学習における課題意識を持たせる形成的FBや,児童自身の内面から『解』を具象化しようとする形成的FBなどを与えることによって,児童を充実した学習活動へと導く可能性が示唆された.
著者
山崎 本務 畠山 久 永井 正洋 室田 真男
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.735-736, 2018-03-13

近年、ICTを用いた疑似体験型避難訓練システムが提案されている。先行研究では、タブレット端末に震災による被害状況を表示し避難訓練学習を行った。しかし、大規模地震発生時の複合的な被災状況を再現できないという問題点があった。そこで本研究では、大規模地震発生時に安全な避難行動を取るために周囲の状況を適切に判断することができる能力育成を目的とした。そのために、360°画像を用いて学習者の周囲に複合的な被災状況を擬似的に表示できるタブレット端末ベースのシステムを開発した。これにより、学習者は、自分の周りの複合的な状況を観察し、危険性を予測する訓練が可能となる。本システムを活用して高等学校における避難訓練を実践し、効果の分析と評価を行った。
著者
阿辺川 武 室田 真男 仁科 喜久子
出版者
国立情報学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

学習者作文に含まれるレジスター誤り、特にアカデミック・ライティングにおける不適切な表現を自動的に検出し、誤りを指摘する日本語作文推敲支援システムを開発している。本研究課題では、このシステムを使用した日本語学習者によるレポート形式作文の推敲支援を評価する実験をおこなった。その結果、システムの指摘の精度が不十分なため間違った誤用指摘も多く、正しく誤用を指摘した個所においても見過ごされてしまったこと、および使用後のアンケート結果から、誤用指摘だけでなくどのように訂正したらよいかという指針を含めて表示してほしいといった要望が多数聞かれた。今後これらを参考にしてシステムの利便度を向上させていきたい。
著者
大川 正人 室田 真男 中山 実 清水 康敬
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.651-657, 2000-06-25
被引用文献数
17

インターネットに提供した学習教材は, 学習者にとって有効である.しかし, 学習者がどのような学習履歴をとったかについては, 学習教材提供側ではわからない.そこで, 本論文では, インターネットでアクセスしてきた学習者の学習履歴を収集し, 学習者がたどったとおりに提示画面を時系列的に再現するシステムを開発した.そして, このシステムを, アニメーション表示, 数値計算シミュレーションなどの機能を有する学習教材に適用し, その動作を確認した.本研究で開発したシステムを用いることで, 多数の遠隔サイトにいる学習者の学習行動を再現できる.そのため, Web教材の改善を図ることなどに応用することが可能である.