著者
小島 悠子 山本 匠 西垣 正勝
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.16, pp.375-380, 2007-03-02

我々は、人間の有する「経験を活用する能力の高さ」をユーザ認証に応用する試みとして、「ウォーリーを探せ」をコンセプトとした画像認証方式を提案している。しかし本方式は、毎回の認証時に正解キャラクタを直接クリックすることにより認証を行う方式となっているため、認証行為を覗き見られると、認証システムそのものの安全性が消失してしまうという問題を残していた。そこで本稿では、本方式に「間違い探し」のコンセプトを融合させることによって、認証方式のワンタイム化を図る。本稿では、本方式の有効性を基礎実験により評価する。We have proposed an image-based user authentication system which is inspired by "Where's Waldo?". The system is using human characteristics; the second trial is easier than the first trial. However, the system has a drawback that by observing the legitimate users' authentication trial, it is very easy for illegal users to steal the authentication information, since legitimate user directly clicks on the place of the authentic character to complete authentication. Therefore this paper tries to enhance our authentication system by introducing a concept of "Spot the difference" so that the system can achieve one-time-password-type authentication. In this paper, the availability of the modified system is evaluated through basic experiments.
著者
小島 悠子 山本 匠 西垣 正勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.16, pp.375-380, 2007-03-01
参考文献数
6

我々は,人間の有する「経験を活用する能力の高さ」をユーザ認証に応用する試みとして,「ウオーリーを探せ」をコンセプトとした画像認証方式を提案している.しかし本方式は,毎回の認証時に正解キャラクタを直接クリックすることにより認証を行う方式となっているため,認証行為を覗き見られると,認証システムそのものの安全性が消失してしまうという問題を残していた.そこで本稿では,本方式に「間違い探し」のコンセプトを融合させることによって,認証方式のワンタイム化を図る.本稿では,本方式の有効性を基礎実験により評価する.
著者
小島 悠揮 登尾 浩助 溝口 勝
出版者
明治大学農学部
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.47-65, 2008 (Released:2011-12-19)

水資源の有効利用のために、様々な蒸散量・蒸発散量推定法の中から、代表的な(1)土壌水分減少法、 (2)茎熱収支法、(3)熱収支バルク法の3手法の精度、適応条件を調査した。また、土壌をかく乱することなく土壌水分量が測定可能な、鉛直挿入式のTDRプローブ(マルチプローブ)を開発した。(1)土壌水分減少法では深さ0.55mのポット内にダイズを栽培し、その土壌水分変動を従来のTDR法とマルチプローブを用いて観測し、その減少量と重量法による結果を比較した。マルチプローブはその構造の影響を受け、ロッド長が短い場合に大きな誤差を示した。波形解析ソフト等により、構造の影響を解決できればフィールドヘの適用も可能になる。土壌水分減少法は、ダイズ1個体の蒸散量が微小であったため、本研究では精度は検討できなかった。しかし、根圏の水吸収を観測することができ、長期間の測定を対象とすれば非常に有効な手法であると考えられる。(2)茎熱収支法ではダイズの蒸散量を測定し、重量法と比較した。茎熱収支法はダイズの微小な蒸散量を7〜14%の精度で測定可能であった。しかし、蒸散量が少ない日や、反対に非常に大きな蒸散量を示した日に大きな誤差を示した。センサが非常に脆弱であり、慎重な扱いが必要な点と加熱により植物細胞を破壊してしまう点から、長期の測定には不向きであると考えられる。(3)熱収支バルク法ではキャベツ畑での気象データを用いて蒸発散量を計算し、ライシメータ法と比較した。本報では、計算に必要なアルベドを0.1、地中熱流量を純放射量の10%と仮定した。熱収支バルク法は、ライシメータ法に対して、20〜24%の誤差で蒸発散量の安定した推定が可能であった。感度解析の結果、アルベドと地中熱流量は蒸発散量の推定に大きな影響を及ぼし、実測が望ましいことが明らかになった。土壌水分減少法と熱収支バルク法を組み合わせると圃場における水分消費がより明らかになるので、高水準な水資源の有効利用が可能になると思われる。
著者
関 直臣 ジャオ レイ 小島 悠 池淵 大輔 長谷川 揚平 大久保 直昭 武田 晴大 香嶋 俊裕 白井 利明 宇佐美 公良 砂田 徹也 金井 遵 並木 美太郎 近藤 正章 中村 宏 天野 英晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.920-930, 2010-06-01

本論文はパワーゲーティング(PG)を使った演算器レベルでの動的スリープ制御による消費電力削減機構の実装及び評価を行う.MIPS R3000のALUからシフタ,乗算器,除算器を分離し,それぞれを動的にパワーゲーティングを行う.省電力化を施したR3000コアと16kByteのL1キャッシュ,TLBを合わせて,ASPLA 90nmで試作チップGeyser-0としてテープアウトした.Geyser-0の性能,電力と面積をポストレイアウト後のシミュレーションにより評価した.この結果,4種類のアプリケーションについてリーク電力は平均約47%減らすことができた.一方,スリープ制御の実装によって生じたエリアオーバヘッドは41%であった.