著者
小川 朋子 林 智子 井村 香積
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.5_65-5_74, 2016-12-20 (Released:2017-05-18)
参考文献数
25

本研究は,指導看護師が「成長が遅れている」ととらえた看護師の特徴と,行われている教育・支援を明らかにすることを目的として,指導看護師10名に対して半構造化インタビューを行った。その結果から,教育に携わる看護師は【A.学習の積み上げが困難】【B.看護実践に必要なスキルの不足】【C.安全性の欠如】【D.患者・職員との関係形成困難】【E.精神的脆弱さ】【F.看護職員としての自覚と責任ある行動の不足】がみられることを,「成長の遅れ」ととらえていることが明らかとなった。これらの特徴に対し指導看護師は,【①実践での指導】【②学習支援】【③対象理解と対象に合わせた指導】【④社会性の促進】【⑤主体性の促進】を「成長が遅れている看護師」本人に対して行うとともに,【⑥安全性の確保】【⑦環境の改善・調整】という支援で,勤務体制や職場の従来のやり方,自分たちの考え方などを変える取り組みも行っていた。
著者
小川 朋子 田川 朝子 橋本 律夫 加藤 宏之
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.700-703, 2010 (Released:2010-11-04)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

反復性過眠症の38歳女性例を経験した.発症は26歳で,食欲不振と失禁をともなう高度の過眠のエピソードをくりかえした.過眠期に脳波の徐波化をみとめたが,間欠期脳波は正常で,過眠期の髄液オレキシン濃度も正常であった.炭酸リチウムを中止すると過眠期が頻発し,再開にて過眠発作は軽減した.反復性過眠症の治療は確立していないが,本例では炭酸リチウム療法が有効であったため報告する.
著者
尾崎 慎治 福間 英祐 戸崎 光宏 阿部 聡子 小川 朋子 比嘉 国基 坂本 尚美 坂本 正明 河野 奈央子 山城 典恵 鈴木 貴子 角田 ゆう子
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.3038-3047, 2008 (Released:2009-06-11)
参考文献数
20
被引用文献数
2 3

目的:微小乳癌に凍結療法を施行し,画像所見および病理組織学的所見から非切除凍結療法の可能性を検討した.方法:1cm以下の限局性乳癌7症例を対象とした.凍結機器はVisica Cryoablation System (Sanarus Medical, Pleasanton, USA)を用い,局所麻酔下で超音波ガイド下凍結療法を施行した.結果:凍結範囲はUS,MRIで特徴的な所見を示した.目的病変は全例で凍結範囲内に位置しており,残存病変は認めなかった.病理組織学的に凍結療法の抗腫瘍効果の検討を行った1症例では,凍結範囲の中心部(腫瘍存在部位)から採取した組織において,ヘモジンデリン沈着を伴う瘢痕様線維性組織を認め,腫瘍細胞は完全に消失していた.7症例の凍結療法後の平均観察期間は9.7カ月(3カ月~21カ月)であり,現在まで再発所見を認めていない.結論:限局性の微小乳癌病変に対して超音波ガイド下凍結療法は乳癌の局所療法の一つになりえる可能性がある.
著者
小川 朋子 鈴木 唯 萩原 静 五十嵐 絵美 五十嵐 槙 伊藤 直子 岩森 大 山崎 貴子 村山 篤子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成22年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.179, 2010 (Released:2010-08-27)

【目的】枝豆の収穫の際には規格外のはね豆が2,3割を占めている。現在、新潟県では首都圏に県産品をアピールする「にいがたフード・ブランド推進事業」が行われ、その事業の一環にはね豆の有効利用がある。本研究では、はね豆を用いて枝豆の最適な加熱条件及び保存条件を色調、官能評価、成分測定より検討した。 【方法】加熱は予備実験よりゆで加熱(100℃4分)、スチーム加熱(90℃5分)を比較した。スチーム加熱には低温スチーミング装置ATS-10A(AIHO)を用いた。保存条件は、収穫後の放置時間、ブランチングの効果について検討した。色調は色彩色差計(コニカミノルタ)を用いて行い、官能評価はゆで加熱を基準に7段階評価尺度法を用いてSD法による評価を行った。成分はHPLC法にて糖量を、ヒドラジン法にて総ビタミンC量を、ヤマサグルタミン酸キットによる比色法にてグルタミン酸量を定量した。 【結果】ゆで加熱した枝豆よりスチーム加熱した枝豆の方が糖が多くなったが、ビタミンC、グルタミン酸には差が見られなかった。色調及び官能評価においてもゆで加熱よりもスチーム加熱の方が高い評価を得た。収穫後放置すると、ビタミンCに大きな減少はなかったが、糖は時間が経つにつれ、減少した。収穫直後の生の枝豆とブランチング処理をした枝豆を-23℃で60日間保存し比較すると、ブランチング処理を行ったほうが色調、風味ともに優れていた。以上のことから、枝豆をおいしく食したい場合には収穫後1日以内でスチーム加熱をすることが望ましく、すぐに食さない場合には生で冷凍保存するよりもブランチング処理をして保存をするほうがよいことが分かった。
著者
成田 伸 齋藤 良子 小川 朋子 角川 志穂 段ノ上 秀雄 野々山 未希子 鈴木 幸子 野々山 未希子 工藤 里香 水流 聡子
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本科研の避妊・性感染症予防カウンセラー育成プログラムを受講した助産師の実践評価を目的に、プログラムに参加しその後病院で産後の女性へのケアを行ってきた助産師 9 名を対象にグループインタビューを行い分析した結果、産後入院期間が短く、避妊に関しては集団で簡単に話すのみで、性感染症の話題はない等の現状が明らかになった。今後は、これらの対象者により近い場で活動している薬局の薬剤師との連携等、情報アクセスで新たな展開が必要と明らかとなった。