著者
小野 誠
出版者
公益社団法人 日本薬剤学会
雑誌
薬剤学 (ISSN:03727629)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.176-182, 2013 (Released:2019-02-10)
参考文献数
4
著者
板谷 厚 小野 誠司 木塚 朝博
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.33-44, 2020 (Released:2021-07-16)
参考文献数
27

本研究は, 男子大学野球部員20名を対象者とし, 盗塁をモデル化したスプリント走 (投手の投球動画を見て打者方向への投球だと判断した時点でスタートし10 mを全力疾走する) 24試技を実施した. スプリント走タイムとスタート時の投球方向予測の確信度をvisual analog scaleにて測定した. 各対象者のタイムと確信度は総じて負の相関関係にあり, 確信度が高いほどタイムは短縮する傾向にあった. したがって, 盗塁のような予測をともなうプレーは予測が外れ失敗するリスクはつきものだが, 判断に確信をもつことでパフォーマンスは向上し, 成功の可能性を高めることが示唆された.
著者
柴田 克亮 小野 誠 平野 進
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.692-699, 2000-09-15
被引用文献数
1 2

市販のビターチョコレートを用い,融解した及び冷却固化したチョコレートの近赤外拡散反射スペクトルのPLS回帰分析によるテンパリング状態の判定について検討を行い,以下の結果が得られた.<br>(1) 融解したチョコレートのテンパリング状態を判定する検量線の精度は,R=0.85,SEC=0.88及びSEP=1.11であった.一方,冷却固化したチョコレートの場合,R=0.97,SEC=0.34及びSEP=0.57であり,高い精度が得られ,融解したチョコレーと比べ精度が向上した.<br>(2) 検量線を構成するファクターには脂肪及び砂糖に関連するものが含まれていることが明らかとなった.<br>以上のことから,近赤外分光法によりチョコレートのテンパリング状態が判定できることが示唆され,品質管理に応用できるものと考えられた.
著者
稲富 久人 濱崎 隆志 生山 俊弘 小野 誠之 原田 修治 日田 官 藤本 直浩 高橋 康一 松本 哲朗
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, 2002-03-01

【目的】膀胱癌の発がんには、職業、環境要因が大きな位置を占めている。職業性膀胱癌の歴史より、β-ナフチルアミン、ベンチジンなどのアリルアミンが膀胱発がん物質として明らかである。その代謝には、N-アセチルトランスフェラーゼ(以下NATと略す)が重要な働きを担っている。NATにはNAT1とNAT2の2つの遺伝子があり、多型が存在する。また、それぞれの遺伝子多型より、個体の代謝能を推定できる。そこで、NAT1およびNAT2遺伝子多型を分子生物学的に解析し、膀胱癌発がん素因との関連性について検討する。【対象と方法】膀胱癌患者98名、対照として健常人122名を対象とした。膀胱癌の組織学的は移行上皮癌であった。対象の末梢血液よりゲノムDNAを抽出し、PCR-RFLP法にて、NAT1,NAT2の遺伝子多型を検出した。【結果】NAT1遺伝子迅速型の頻度は、膀胱癌群においては75.5%と対照群における頻度62.3%に比べ、有意に高かった(オッズ比=1.87;95%信頼区間1.04-3.35)。NAT2遺伝子遅延型の頻度は、膀胱癌群においては18.4%と対照群における頻度5.7%に比べ、有意に高かった(オッズ比=3.69;95%信頼区間1.47-9.26)。NAT1とNAT2の遺伝子多型の相互の関連について検討すると、NAT1遺伝子迅速型でNAT2遺伝子遅延型の個体は、発がんの危険度がもっとも低いと推定されるNAT1遺伝子正常型でNAT2遺伝子迅速型の個体に比べ、危険度は8.19倍高かった。【考察】今回のわれわれの結果は、NAT2による代謝の遅い個体、NAT1の代謝の速い個体は、発がん感受性が高いことを意味し、その両者をもつ個体では相乗効果があることを示している。これはアリルアミンによる膀胱癌発がんの機序の仮説を裏づける結果となった。また、NAT1,NAT2の遺伝子多型が膀胱癌発がんの感受性マーカーとしての生体指標として利用できる可能性が示唆された。
著者
小野 誠司
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.31-40, 2011-03-05 (Released:2011-05-20)
参考文献数
26

Learning new motor behavior is aided by error signals that occur in association with each attempted behavior. Although sensory error inputs are known to be essential for guiding motor learning, the nature and source of error signals are incompletely understood. Therefore, we applied micro-electrical stimulation in the pretectal nucleus of the optic tract (NOT), which encodes retinal error information during smooth pursuit and sends signals to the cerebellum through the inferior olive. Here we would argue that artificial error information (simulated retinal motion) produced by NOT stimulation could provide instructive signals for visually guided motor learning.
著者
小野 誠司 木塚 朝博 岡田 守彦
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.87-95, 2016 (Released:2017-08-01)
参考文献数
28

視覚情報の入力のタイミングは運動制御の調節や適応に重要な役割を果たしている. 先行研究から, 急激な速度変化を伴う視標の動きを繰り返し眼で追うことによって, 滑動性追跡眼球運動 (パーシュート) に適応的変化が起こることが知られている. 本研究では, 視標の速度変化のタイミングに注目し, 変化時間に同期したパーシュート適応が起こるかについて検討した. その結果, ヒトのパーシュートにタイミング特異的な適応 (タイミング適応) が認められた. さらに, 先行研究よりヒトとサルの眼球運動の類似性が報告されているが, タイミング適応の場合, ヒトとサルでは適応パターンが異なることも明らかになった. これらの結果から, パーシュートのタイミング適応はヒト特有の時間予測を含めたタイミング制御機構に起因していることが示唆された.
著者
林 誠 岩間 圭祐 小野 誠司 木塚 朝博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.225_3, 2017

<p> 野球の投手における練習方法に、自分自身のピッチングフォームを巻き戻すように行う逆再生シャドーピッチングがある。本研究では、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者と低い者との間で投球能力に違いがあるのか、さらに、動作をイメージする能力が逆再生シャドーピッチングや投球能力に影響しているか否かを明らかにすることを目的とした。大学野球投手16名(平均球速;128±5.6km)を対象者とし、逆再生シャドーピッチングテストとコントロール及び球速を測るピッチングテスト、動作のイメージの鮮明さを測るイメージテストの3つを実施した。その結果、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者と低い者はそれぞれ8名ずつであった。また、高い者は低い者と比べ球速に有意な差はないがコントロールにおいて有意に優れ、イメージテストにおいても有意に得点が高いことが認められた。これらのことから、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者はコントロールと動作を鮮明にイメージする能力に優れていることが明らかとなった。したがって、自分自身が投げるピッチング動作を鮮明にイメージできることが、コントロールの向上につながっている可能性がある。</p>
著者
林 誠 小野 誠司 木塚 朝博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.223_1, 2018

<p> 野球の投手に求められる能力の1つに、コントロールの精度の高さがある。わずかな身体の乱れがコントロールの乱れを引き起こすため、コントロールに優れる者は自己の身体の乱れを認知しフォームを修正している可能性がある。先行研究において、関節位置再現や筋出力再現など自己の動作を正確に認知する能力を評価するテストが行われているが、それらの成績とコントロールの精度との関係を調査した研究は行われていない。そこで本研究では、コントロールの精度の高い者と低い者とで運動感覚や動作を鮮明に想起するイメージ能力に違いがあるのかを明らかにすることを目的とした。大学野球投手16名を対象に、関節位置再現テストと筋出力再現テストに加え、動作を鮮明に想起する能力を評価するVMIQ-2テストと頭の中でイメージを操作する能力を評価するCMIテストを行った。その結果、コントロールの精度が高い者と低い者とで関節位置再現と筋出力再現には有意な差は認められなかったが、CMIテストで有意な差が認められた。これらから、単一の関節の位置や筋出力を再現する能力より、一連の動作をイメージする能力がコントロールに影響することが明らかとなった。</p>
著者
林 誠 岩間 圭祐 小野 誠司 木塚 朝博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第68回(2017) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.225_3, 2017 (Released:2018-02-15)

野球の投手における練習方法に、自分自身のピッチングフォームを巻き戻すように行う逆再生シャドーピッチングがある。本研究では、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者と低い者との間で投球能力に違いがあるのか、さらに、動作をイメージする能力が逆再生シャドーピッチングや投球能力に影響しているか否かを明らかにすることを目的とした。大学野球投手16名(平均球速;128±5.6km)を対象者とし、逆再生シャドーピッチングテストとコントロール及び球速を測るピッチングテスト、動作のイメージの鮮明さを測るイメージテストの3つを実施した。その結果、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者と低い者はそれぞれ8名ずつであった。また、高い者は低い者と比べ球速に有意な差はないがコントロールにおいて有意に優れ、イメージテストにおいても有意に得点が高いことが認められた。これらのことから、逆再生シャドーピッチングの達成度が高い者はコントロールと動作を鮮明にイメージする能力に優れていることが明らかとなった。したがって、自分自身が投げるピッチング動作を鮮明にイメージできることが、コントロールの向上につながっている可能性がある。
著者
小野 誠司 岩間 圭祐 木塚 朝博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.150_2-150_2, 2016

<p> 実際の競技スポーツ場面において、ボールや相手の動きなど、対象物の動きを捉える能力は運動パフォーマンスに大きな影響を及ぼす。視標の動きから正確な視覚情報を得るためには視覚像を中心視野(網膜中心窩)で継続的に捉える必要があるため、滑動性の追跡眼球運動(パーシュート)が誘発される。そこで本研究は、球技系選手を対象として、パーシュートの制御特性を明らかにすることを目的とした。実験課題には、視標が静止した状態から一定速度で動くランプ課題を用いた。この追跡課題は、眼球の動き始めの加速度局面と、速度を一定に維持する2つの局面から成っており、それぞれが異なる制御特性を反映している。これらの2局面における運動速度および水平方向パーシュートの左右対称性において、被験者間で異なる眼球運動の特性が認められた。眼球運動は、視標の動きを知覚するための一要因であることから、本研究結果における眼球運動特性の違いは、運動経験に基づく個々の視覚情報処理能力の違いに関連していることを示唆する。</p>