著者
山本 昌宏 辻井 潤一 長谷川 修司 小澤 一仁 岡林 潤 米田 好文
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.15-17, 2010-07

「非整数階の微分方程式」/「テキスト・マイニング」/「表面超構造」/「マグマ」/「放射光」/「フロリゲン遺伝子FT」
著者
金子 晃 笠原 勇二 竹尾 富貴子 菊地 文雄 山田 道夫 三村 昌泰 成田 希世子 塚田 和美 真島 秀行 松崎 克彦 山本 昌宏 北田 均 バランディン アレクサン 薩摩 順吉
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

偏微分方程式の基礎理論の研究においては,ジェブレイ級の解の接続問題において,接続可能性を方程式の特性帯の重複度とジェブレイ指数に関連付けた新しい結果を得た.解の漸近挙動・スペクトルの研究では,定数係数線型偏微分方程式が劣指数的増大度の解を持つための条件を追求し,リウビユの定理の拡張を得た.また,枯草菌のコロニーパターン形成過程の数理モデルを提出し,計算機によるシミュレーションにより2次元パターンを再現し,それが相転移的メカニズムで起こることを明らかにした.さまざまな逆問題の研究では,双曲型方程式に対する逆問題の一意性を係数の正則性を弱めた形で導き,逆問題のリプシッツ安定性を最も望ましい形で示した.また,密度一定の2次元図形について,2方向からの投影データによる再構成問題の一意性が成り立つ場合に,その離散化版の実用的な再構成アルゴリズムを与え,安定なことを示した.一意性が成り立たない場合に適当な重み函数を見出してそれを最大にする解を計算機により探索し,非常に面白いパターンが得られることを発見した.偏微分方程式の数値解析的研究では,中厚平板のモデルであるライスナー-ミンドラン平板に対して新しい安定化混合型4辺形有限要素を開発し,ロッキングを起こさずに薄板モデルに漸近することを検証した.また,乱流のシェルモデルにおいて,相似則を満たすカオス解を追跡しリヤプノフスペクトルを得,それが波数空間において特徴的な波数の周辺にのみ大きな値を持つことを見出した.このアトラクタ次元が大きな極限での漸近表式を導き,数値計算との良い一致を検証した.更にスケール変換に対して不変な積分作用素に適合する双直交ウェーブレットを構成し,応用を与えた.また,修正8節点セレンディピテイ要素が3次の補間誤差を持つことを示し,具体的な問題に対する有効性を確認した.
著者
山本 昌宏 代田 健二 斉藤 宣一
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

逆問題に対して、再生核ヒルベルト空間ならびに多重スケール核に基づいて、多次元の任意形状をもつ領域における数値解析手法の研究と開発を目指したが、この方法は正則化手法と密接に結び付いており、また離散化のためには有限要素法などを駆使しなくてはいけないことが、より鮮明になり、その方面の研究を進めた。実績は以下のとおりである。(1)相転移問題や熱伝動現象で初期値を決定する逆問題などの応用逆問題で上記の着想に基づいた数値解析手法を開発し、成果として公表した。(2)再生核ヒルベルト空間の手法をチホノフの正則化に適用した場合の近似解の安定性・収束の理論や正則化パラメータの最適な選択原理の講究を実施し、成果を出版した。逆問題個有の不安定性があり、データの微小変動に対して逆問題の解の偏差が極めて大きくなる可能性があるが、そのために正則化の数値計算のためには必要な離散化には特別の注意が必要である。すなわち、逆問題の数値解の精度をあげるために離散化を細かくしていくと、逆問題自体の不安定性からしばしば精度が悪くなる。そこで、逆問題の数値解法においては、要求されている解の精度の範囲において離散化の精度を適宜コントロールすることが必要不可欠である。これへの1つの解答を与えた。該当年度においては正則化法に有限要素法を用いて安定な数値解法を提案し、論文を完成させ公表した。(3)また、継続中の課題としては、再生核ヒルベルト空間の1つの数値手法である多重スケール核の方法の逆問題への応用についての研究があるが、これまで得た成果を本萌芽研究での知見を活用して将来的に大きく発展させる素地ができたと判断している。
著者
下浦 享 小橋 浅哉 小池 真 中村 尚 川邉 正樹 永田 俊 三谷 啓志 井尻 憲一 山本 昌宏
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.6-11, 2011-05

「原子核とその安定性」/「放射線と半減期」/「原子核分裂」/「セシウム137およびヨウ素131の環境化学」/「放射線に関する単位」/「大気中の物質拡散」/「海洋中の物質拡散」/「生態系における濃縮(生物濃縮)」/「放射線の生物影響」/「体外被曝と体内被曝」/「土壌中の汚染物質の拡散の数理と予測」
著者
俣野 博 舟木 直久 山本 昌宏 ヴァイス ゲオグ 栄 伸一郎 谷口 雅治
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

俣野は,ベキ型および指数関数型の非線形性をもつ非線形熱方程式の解の爆発後の振る舞いを調べ,爆発の際に生じた特異点が一瞬にして消滅し,解が滑らかになることを証明した(文献1).また,ベキ型の場合の解の爆発のオーダーを調べ,これまで未解明であった中間的な超臨界指数の範囲では,球対称解の爆発のオーダーが必ずタイプ1になることを示した(文献2).山本は,2次元の楕円型方程式における2つの未知の移流項を決定する逆問題を考え,広義解析関数の理論などを用いて,Dirichlet-Neumann写像から2つの移流項の係数が決定できることを示した(文献3).ヴァイスは,二相障害物問題及び燃焼理論に応用が可能な放物型方程式の特異極限問題を研究し,単調性公式と平均振動数の性質を用いることにより,自由境界のハウスドルフ次元の評価の導出に成功した(文献4).栄は,帯状領域上の反応拡散方程式系の解でパルス状プロファイルを持つものの挙動を解析し,速度の十分遅い進行パルス状局在解が存在するとき,それらの相互作用を記述する方程式を導出した.その結果,進行パルス解が互いに反発しあうことを理論的に証明した(文献5).谷口は,反応拡散系における特異摂動問題の定常解の安定性を調べるのに有効な手法である「特異極限固有値問題法」(SLEP法)を,非有界領域上の問題にも適用できるように拡張し,その成果を双安定型反応拡散系の平面状進行波の安定性解析に応用した(文献6).