著者
兼岩 尭希 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.907-911, 2020-10-15 (Released:2020-10-15)
参考文献数
5
被引用文献数
1

擬音語・擬態語の総称であるオノマトペは,音象徴性を持つとされる.音象徴とは,特定の音が特定のイメージを喚起する事象であり,類似した特定の音は類似した特定のイメージを喚起できると考えられる.浦田らは,この音象徴性に基づいて,オノマトペの意味の類似関係をオートエンコーダの中間層によって可視化するオノマトペ・シソーラス・マップを提案した.このマップ上の局所的な位置関係は,オノマトペ間の意味的な類似関係を概略的に表すことができると報告されているが,音象徴の可視化に関して評価が十分なされたとは言い難い.本研究では,音象徴に関する言語学的知見を元に仮説を設定し,マップの可視化能力について検証を行った.検証実験の結果,マップは仮説をある程度支持するものの,一部については仮説と異なる結果が得られた.
著者
山下 雅道 山下 明子 山田 晃弘
出版者
日本宇宙生物科学会
雑誌
Biological Sciences in Space (ISSN:09149201)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.112-118, 1997 (Released:2006-02-01)
参考文献数
19
被引用文献数
16 17

Three dimensional clinostat has been developed for simulation of microgravity on ground. It has applied in many disciplines in gravitational biology. Outline of operational principle is described together with its mechanical design. Rotation around two independent axes makes direction of gravity vector to scan whole steric angle. Magnitude and direction of rotational angular velocity is selected randomly at a certain interval of time to avoid singularity in sweep trajectory of gravity vector. Methods for validation of the operation are presented to test randomness of motion and cancellation of gravity by clino-rotation. Concerns discussed are vibration originated in motor and pseudo-weak magnetic field generated on clinostat. Fluid flow induced by clino-rotation is pointed as another problem to be taken into account.
著者
YANG KAI 中村 剛士 加納 政芳 山田 晃嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.1K1OS2a04, 2018 (Released:2018-07-30)

日本のコミックにはオノマトペがよく現れる.また,新しいオノマトペは日々創造され,コミックに登場している.当然ながら,造語された新しいオノマトペは日本語辞書では見つけることができない.そのため,中国語を母国語とする人にとっては,その新しいオノマトペの意味や印象を理解することは難しい.そこで,本稿では,日本語オノマトペから中国語オノマトペへの機械翻訳を提案する.提案する翻訳システムは音象徴性仮説に基づくものである.この翻訳システムは現在構築中である.本稿では,システムの構成要素について述べ,それらの実現可能性について議論する.
著者
佐藤 宣夫 角 真輝 出口 雄一 星田 光一 山田 晃嵩
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.140, no.8, pp.512-515, 2020-08-01 (Released:2020-08-01)
参考文献数
3

1.はじめに日本はエネルギー資源に乏しい国であるという認識が変わるかもしれない(1)。太陽光や風力などを活用して発電する再生可能エネルギーは,供給源が自然現象に由来することから,計画
著者
佐藤 豪 池永 雅一 俊山 聖史 太田 勝也 上田 正射 板倉 弘明 津田 雄二郎 中島 慎介 遠藤 俊治 山田 晃正
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.38-42, 2019 (Released:2020-02-29)
参考文献数
20

症例は51歳,男性.開腹歴はなし.腹痛,嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した.来院時,腹部は膨満し,臍下に間欠的自発痛と圧痛を認めた.前日の夕食にしゃぶしゃぶを食べていた.腹部単純X線検査では小腸ガスの貯留と鏡面像を認めた.腹部造影CTで絞扼所見を認めなかったため,胃管減圧チューブを留置して緊急入院した.翌朝,腸管拡張の改善がなかったためイレウス管を留置した.その後2日間経過観察したが,腹部症状の改善が乏しかったために緊急手術を施行した.拡張した腸管の先端で軟らかい腫瘤を触知し,腸を切開して摘出した.術後に再度問診を行い,入院前夜に大量に摂取した木耳(きくらげ)による食餌性イレウスと診断した.木耳による食餌性イレウスは本邦でこれまで報告がなく,若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
加藤 健一 平田 健太郎 水野 貴志 山田 晃平
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.631, 2009

本発表では,曲芸師,海老一染之助師匠演じる伝統芸能太神楽のひとつ,「くわえ撥(バチ)」を模擬した大道芸ロボット"SOMENOSUKE"の開発結果について述べる."SOMENOSUKE"は,撥に見立てた水平方向に回転するアームと,アーム上に取り付けられた目の役割を果たすUSBカメラで主に構成され,急須や毬に相当するブロックの増積に対してロバストな安定化を図ることが目的である.ここでは,ブロックの個数に応じたモデルの不確かさとカメラの画像処理に関するむだ時間を考慮するため,サンプル値H∞制御系を設計することでその安定化を達成した.動画を用いてこの様子は紹介する予定である.
著者
奥村明徳 中村剛士 加納政芳 山田晃嗣 村川賀彦
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.117-118, 2013-03-06

HRIでは,人とロボット間のインタラクションで得られる情報を元に,ロボットの疑似感情を生成・振舞として表出することがよく行われる.本研究では,RSNPを利用し,外部環境から情報をクラウド経由で獲得し,ロボットのマインドの生成・振舞表現に活用することを提案・実装する.これにより,より人と人の間のインタラクションに近い自然なコミュニケーションの実現を目指す.先行研究では,特定の環境下で生成したロボットマインドに基づくロボットの振舞にたいし,人がその振舞に同調する可能性について調査を行い,ある程度可能であるとの見込みを得た.そこで,本稿では多様な気候の外部環境下において,ロボットが人に同調できるか確認を行い,提案手法の有用性を確認する.
著者
榎本 哲也 山田 晃弘 天野 隆平 竹本 賢史 泰間 健司 平岡 淑子 松田 武治 塩野 一彦 新田 直也 山田 努 小山 幸男 木原 範昭
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.1998, pp.222-223, 1998-10-29

MPEGやQuickTimeVR, VRMLなどのデータを活用し, 簡単に立体マルチメディアソフトを制作できるデスクトップ3Dツールを開発した.本ツールにより, 従来, 時間とノウハウを要したインタラクティブな立体マルチメディアソフトの制作が容易に実現できる.
著者
山田 晃
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、鉄橋等の交通路上の監視領域内の渦状の突風風速場を非侵襲、遠隔的に測定できる音波トモグラフィ計測法の実現に向けた検討を行った。そのために、交通路の両サイドに数mおきの荒い間隔で設置した音波センサ間の送受信伝搬時間データから、領域内に回転対称な渦が一つだけ存在するという仮定のもとに、領域水平断面内の渦の風速ベクトル場を再現するトモグラフィアルゴリズムを考案した。最初に、提案法に基づいたシミュレーション評価試験を行い、種々の前提条件(風速場の2 次元近似、音波の直線経路伝搬モデルなど)の妥当性や、監視可能な渦の風速場の範囲、センサの設置間隔と風速場の再現精度の関係、などの最適構成条件を明らかにした。さらに、監視領域の両サイドに10 対の音波送受信センサを配置した構成の1/250モデルの模擬試験装置(路幅50cm, 路長40cm)を構築した。本装置では多チャンネル経路間の伝搬時間をリアルタイム測定するために、多チャンネルデジタル信号処理ハードウェア回路を実装した。本試験装置を用いて、伝搬時間の取得精度や時空間的に変動する渦の風速場の再現性能を検証した。特に、実際の場合を想定して、監視領域上を通過する渦の風速場の再現試験を行った結果、想定される突風の通過時間内(1[s]~2[s]程度)に渦の風速場を準リアルタイムで精度よく再現できる性能を確認した。