著者
川島 昭夫
出版者
史学研究会 (京都大学文学部内)
雑誌
史林 = THE SHIRIN or the JOURNAL OF HISTORY (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.70-102, 1978-01-01

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著者
野間 晴雄 朝治 啓三 北川 勝彦 小椋 純一 川島 昭夫 橘 セツ グルン ロシャン
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

イギリスのプラントハンター(プラントコレクター)といわれる人々は,植物学,園芸学の知識と実践を背景に,世界各地に拡大した植民地で稀少な植物・有用植物を収集し,それをイギリス本国や別の植民地に普及するのに重要な貢献をした。その中核となったのがキュー植物園で,J.バンクス卿やW.フッカーの努力によって収集・研究がすすめられるとともに,風景式庭園に対して栽植植物の多様化からの寄与も大きかった。南アフリカ,インド,中国,オセアニア等での植物採集に関わったプラントハンターたちは18世紀以降の大英帝国拡大の一翼を担い,本国・植民地の経済植物や温帯植物の普及によって大きな経済的利益をもたらした。
著者
冨山 太佳夫 川津 雅江 大石 和欣 梅垣 千尋 吉野 由利 山口 みどり 高橋 和久 川島 昭夫
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

18世紀後半から19世紀前半にかけてのイギリスにおいて、社会の多様化や消費文化の進展、国外への帝国主義的覇権の伸長が起こった結果、イギリス国内にいる女性にとっても公共圏が複層的、複次元的に展開していった。「私/公」の境界線は、ジェンダーによってはもとより、社会階層によっても、また家族構成によっても、まったくそうなる形で形成され、その複層性・多元性の実態を文学および歴史資料の中から精査した。同じ女性であっても状況によって複数の境界線が存在し、意識されていたのであり、さらにはその境界線自体が明瞭なものではなく、曖昧なグレイ・ゾーンであったことである。Mary WollstonecraftやCharlotte Smithのような女性とHannah MoreやJane Austenそれぞれが、一定の範囲内であいまいな「公共圏」を想定し、そこに共存しつつも、消費、政治、宗教、情報、地域といった様々な領域において異なるpublic/privateの境界線を意識し、言説として公表してきた。全体として、家庭イデオロギーが19世紀初頭にかけて支配的になっていくのは明らかであるが、しかしその状況において女性たちは異なる「公/私」の境界線上を往還運動していたのである。
著者
野村 雅一 樫永 真佐夫 川島 昭夫 藤本 憲一 甲斐 健人 玉置 育子 川島 昭夫 藤本 憲一 甲斐 健人 玉置 育子 小森 宏美
出版者
京都外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

老後と呼び慣わされる人生の段階に至っても、青年・壮年期に形成された個々人のアイデンティティの連続性は保持される。それが若い世代のライフスタイルを受容する文化伝達の逆流現象が生じるゆえんである。認知症の患者には、錯誤により、女性は若い「娘」時代に、男性は職業的経歴の頂点だった壮年期の現実に回帰して生きることがよくある。人生の行程は直線ではなく、ループ状であることを病者が典型的に示唆している。
著者
島田 真杉 川島 昭夫 川島 昭夫 島田 真杉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

従来、Lucile Brockwayの研究に代表されるように、19世紀後半から20世紀初にかけての帝国主義時代について論議されることの多かった、イギリスの帝国拡大と植物資源の確保をめぐる政策を、18世紀半ば以降の重商主義時代に原型を見出そうとしたのが本研究の目的である。われわれは特に西インド諸島におけるイギリスによる植物園の設立の動機と経緯に注目し、その企図と構想が、イギリス本国における、ロンドン勧業協会の経済的活動に対する一連の奨励策の実施の中で発案されたものであることを確認した。さらにジャマイカにおける植物園設立の背景には、北米大陸のイギリス植民地の独立運動への傾斜の中で、食糧自給の要にせまられたプランテーション経営者の奴隷主たちの従来のモノカルチュアから多角化、新作物導入の必要の認識があったことを明らかにした。とりわけその理論的指導者Edward Longとジャマイカ植物園との関与はブリティッシュ・ライブラリ蔵Dancer MSSの文書で検証しうる。