著者
松本 耕二
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.39-43, 2019-09-25 (Released:2019-12-26)
参考文献数
6
著者
松本 耕二 田引 俊和
出版者
山口県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、スポーツ活動に関わるボランティアの専門性を活動特性や活動意識との関係性に着目し類型化を試みことを目的とした。そこで障害者スポーツを推進する国際組織にかかわるボランティアを対象とした質問紙調査を実施した。スポーツにかかわるボランティアの活動特性(業務内容、活動期間、取得資格)と専門性(活動知識、活動適応感、報酬業務)との関連を分析した結果、地域で日常的かつ継続的に活動するコミュニティボランティアは、短期間、一過的な活動参加のイベントボランティアに比べ専門性意識が有意に高かった。また専門性意識には対象となる活動への興味・関心とスポーツ関連資格の有無が有意に関連していることが明らかとなり、関連資格取得がスポーツ・ボランティアの専門性に影響していることが示唆され、イベントボランティアとコミュニティボランティアの相違を確認した。
著者
三原 博光 松本 耕二
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.108-118, 2012-08-31 (Released:2018-07-20)

本研究は障害児の年齢(18歳以下・19歳以上),出生順位,妻の仕事の有無に着目して障害者の父親の生活意識の検証を目的とする.方法は質問紙調査が採用され,341人(34〜81歳)の父親から回答が得られた.その結果,18歳以下の障害児の父親が学校・施設行事に積極的に参加し,妻と会話をよくしていたが,障害児をもったことでつらい経験をし,その理由として,子どものしつけを挙げていた.また,これらの父親は,障害者の働く場所の確保を行政に期待していた.出生順位は,障害児が第1子(長男・長女)の場合,その父親は社会的問題をよく考えていた.障害児が第2子(次男・次女)以降の場合,その父親は社会が障害者に対して親切であると感じていた.妻が仕事をしていない場合,父親は子どもの障害について妻とよく話をしていた.一方,妻が仕事をしている場合,父親は母親の働く場所のさらなる確保を行政に期待していた.全体として障害者の父親は,わが子の障害にショックを受けながら,母親の育児に協力をし,仕事に励んでいた.
著者
佐藤 潤也 松本 裕行 松原 洋 吉信 康夫 松本 耕二 谷川 好男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

(1)形式群に付随するBernoulli多項式に対してdistribution relationを与えることが出来た.(2)自然数kを固定したとき,1,2,・・・,kに対するk乗剰余が全て異なるような素イデアルの存在を考えることは,符号理論への応用の観点から重要であることが知られている.本来,この問題は,初等整数論で述べられた有理素数に関する問題であったが,べき剰余記号を用いて言い換えることにより,問題の本質が浮き彫りとなり,有理数体のアーベル拡大における素イデアルの問題に帰着され,本研究において,部分的な解決がなされた.すなわち,k【less than or equal】7に対して,(I)上記の素イデアルは存在する.さらに,(II)正の密度が存在し,クロネッカー式密度を計算することができる.以上から,条件を満たす素イデアルが無限に多く存在することが分かった.証明には,類体論とチェボタレフの密度定理を用いる.また,k=3の場合には,イデアル群として特徴づけられることを示した.k【less than or equal】7と言う条件は,本質的な条件ではなく,kを具体的に一つ与えれば,同様の結果を導くことができる.(3)符号理論における未解決問題の一つ:『法3pの乗法群において,位数p-1をもち,(p-1)/2乗が-1と合同であるが,2を生成しない整数が存在するか?』が,本質的に平方剰余記号の第2補充法則と同値であることを証明し,肯定的に解決した.
著者
三原 博光 松本 耕二 豊山 大和
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学大学院論集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.81-87, 2005-03-31

本研究の目的は、障害児の両親の育児意識を明らかにすることで、18歳以下の障害児の両親達に対して、アンケート調査を実施し、障害児とそのきょうだいに対する意識を比較することであった。その結果、73名の両親達から回答が得られた。そのなかで、両親達は、子どもと一緒にいるときの楽しさなどの子どもとの交流については、障害児ときょうだいに対して大きな相違を示さなかった。しかし、両親達は、きょうだいよりも障害児に対して悩み、特に重度の障害児の両親達は、そのような傾向を示した。子どもの将来については、両親たちは、障害児よりもきょうだいに強く期待を持ち、やはり重度の障害児の両親達にそのような傾向が見られた。
著者
松本 耕二
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.279-296, 2001-07-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
82
著者
北村 尚浩 松本 耕二 國本 明徳 仲野 隆士
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.37-57, 2005-01-10

The purpose of this study was to measure the organizational commitment of sports volunteer and to obtain some ideas for organization management. The questionnaire used for the study was designed for, and the data collected from, 242 volunteers participating in the Special Olympics Nippon. These volunteers provide sports programs in Japanese communities for individuals with mental retardation. Fifteen organizational commitment statements were measured using a 5-point Lickert-type scale. The means were computed for each statement and the means of the 15 statements were then computed. The data were compared by personal characteristics, statuses of involvement and soon. The main results were as follows : (1) The overall mean score for the 15 organizational commitment statements was 3.72, indicating that the level of organizational commitment of the sample was not particularly low. The subjects felt that they gained many benefits through their volunteer activity. However, they were not active in the organization's activities. (2) There were no remarkable differences in organizational commitment except for differences related to the amount of spending money. However, closer examination of the results from analysis of the 15 organizational commitment statements revealed subtle differences in volunteer commitment to the organization. (3) Organizational commitment shows some differences related to continuation of the activity, the amount of payment for the activity, and whether or not individuals have posts in the organization.
著者
國本 明徳 正見 こずえ 松本 耕二 北村 尚浩
出版者
大阪産業大学
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.37-52, 2012-03

This paper investigates the current understanding of the management of a university-based community sports club by examining the "Iki-iki Daito Sports Club." A survey was conducted to reveal the club members' characteristics, organizational commitment, and the facts behind club selection methods. The survey results revealed the following: 1) The club members had different characteristics based on gender. Young males, mainly university students, joined clubs for fun and enjoyment purposes, while middle-aged women, primarily housewives, joined clubs to focus on their health. 2) The satisfaction levels and activity results for this particular club as well as the members' level of organizational commitment were relatively high. However, organizational commitment levels and activity results differed depending on member characteristics. 3) The factor stipulating the level of organizational commitment was the level of satisfaction with the club. Furthermore, the level of future participation in club activities was stipulated by the level of organizational commitment. 4) When this particular club was selected, emphasis was placed either on its university location or on the programs and factors made available through university interaction. 5) The club was involved in managing three tasks. The first task was conducting publicity activities for the health program using university resources. The second was the effective use of university facilities and scheduling of programs according to the members' requests. The third was the creation of a mechanism to deepen exchanges between club members.
著者
松本 耕二 北村 尚浩 國本 明徳
出版者
山口県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究は、体育・スポーツ領域におけるボランティアの多様性に着目し、これまで日常的な活動に携わる「コミュニティ・ボランティア」と、一時的に単発的にかかわる「イベントボランティア」の活動意識における類似点および相違点を明らかにすることを目的としている。平成14年度は、主に青少年スポーツ(健常・体育スポーツ領域)と障害者スポーツ(障害・福祉領域)の活動参加者を対象とした団体(NPO法人スペシャルオリンピックス日本)やイベント(第10回全国中学校駅伝大会、第3回山口県障害者スポーツ大会、2002スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・東京大会)への質問紙調査を実施しデータ収集を実施した。平成15年度は、研究成果の公表(日本体育学会、山口県体育学会)と活動継続性に着目した調査(2004スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム・長野大会)を中心に実施した。これらの調査等で収集したデータは、逐次、集計・分析し、研究成果を下記の通り発表・公表している。(1)障害者スポーツ・ボランティアの活動継続に関する一考察-バーンアウト尺度の適用-(2)障害者スポーツイベントにおけるボランティアの参加動機-性別、年代別、活動経験別による比較-(3)動員型イベントボランティアの活動満足と継続性に関する考察(4)障害者スポーツイベントにおけるボランティアコーチの参加動機(5)スポーツ・ボランティアの参加動機と組織コミットメントと継続意欲-地域の障害者スポーツを支えるボランティア-本研究の目的とするボランティア参加者の没我度と活動継続性については組織コミットメントを中心に分析・公表したが、活動領域(活動内容レベル)、活動対象・内容別の比較検討が課題となっており未だ明らかになっていない。早急に進めたい。以後、実際に活動するボランティアの活動継続性への影響、所属団体の持つ活動の指向性(競技指向や社会的活動指向など)との類似・相違点さぐり、課題や問題点を明らかにすることとしたい。
著者
齋藤 秀司 小林 亮一 松本 耕二 藤原 一宏 金銅 誠之 佐藤 周友 斎藤 博 向井 茂 石井 志保子 黒川 信重 藤田 隆夫 中山 能力 辻 元
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

当該研究は(I)高次元類体論および(II)代数的サイクルの研究のふたつの大きな流れからなる。(I)高次元類体論は高木-Artinにより確立された古典的類体論の高次元化とその応用を目指している。この理論の目指すところは数論的多様体のアーベル被覆を代数的K理論を用いて統制することで、幾何学的類体論とも言える。整数環上有限型スキームにたいする高次元類体論は当該研究以前に加藤和也氏との一連の共同研究により完全な形で完成することに成功した。高次元類体論はその後もρ進Hodge理論などの数論幾何学の様々な理論を取り入れつつ展開し、世界的なレベルで研究が続けられている。当該研究の高次元類体論における成果として、整数論においてよく知られた基本的定理であるAlbert-Brauer-Hasse-Noetherの定理の高次元化に関する結果がある。(II)主要な目標は"代数的サイクルを周期積分により統制する"という問題に取り組むことである。この問題の起源は19世紀の一変数複素関数論の金字塔ともいえるAbelの定理である。当該研究の目指すところはAbelの定理の高次元化である。これは"高次元多様体X上の余次元γの代数的サイクルたちのなす群を有理同値で割った群、Chow群CH^γ(X)の構造をHodge理論的に解明する"問題であると言える。この問題への第一歩として、Griffithsは1960年代後半Abel-Jacobi写像を周期積分を用いて定義し、CH^γ(X)を複素トーラスにより統制しようと試みた。しかし1968年MumfordがCH^γ(X)はγ【greater than or equal】2の場合に一般には複素トーラスといった既知の幾何学的構造により統制不可能なほど巨大な構造をもっており、とくにAbel-Jacobi写像の核は自明でないことを示した。このような状況にたいし当該研究はBloch-Beilinsonによる混合モチーフの哲学的指導原理に従い、GriffithsのAbel-Jacobi写像を一般化する高次Abel-Jacobi写像の理論を構成し、GriffithsのAbel-Jacobi写像では捉えきれない様々な代数的サイクルをこれを使って捉えることに成功した。この結果により高次Abel-Jacobi写像がAbelの定理の高次元化の問題にたいする重要なステップであることが示された。当該研究はさらに発展しつつあり、Blochの高次Chow群、Beilinson予想、対数的トレリ問題、などの様様な問題への応用を得ることにも成功している。