著者
森 彰
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.286-292, 1970

農学飼育の日本コリデール種の分娩季節•多産性•性比についてつぎのように要約する.<br>1) 分娩季節は3(45.50%)•4(37.19%)2•(9.23%)•5月(6.99%)の順であるが,その他の月にも分娩する.<br>2) 冬飼育条件がわるくて,その後5-10月に出野草原に放牧している地域では,9-6月にわたって分娩がある.<br>3) 分娩季節と立地条件との関係は見られない.<br>4) 双子率は19.86%で,2月が最高(22.91%)で,3•4•1•5月の順である.<br>5) 双子率は遂年的に高くなっている.<br>6) 双子率の地域性は見られないが,羊農業の盛んなところでは高い.<br>7) 3子率は0.21%で,1•2•3月の順に低くなる.<br>8) 単子の性比は雌がやや多い(53.06%).<br>9) 双子の性比も雌が多い(57.69%).
著者
泉田 大宗 橋本 政朋 森 彰
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.36, pp.1-8, 2010-02-25

本稿では軽量の動的エミュレーションと静的解析を組み合わせたマルウェアの振る舞い解析を自動化する手法について述べる。動的解析により実行時の情報を得るとともに、エミュレーションでは実行されなかった制御フローを静的解析を用いて調べることができる。静的解析ではバイナリコードから制御フローグラフ (CFG) を作成するが、間接ジャンプ/コールの行き先アドレスのような未解決な行き先に対し記号的評価を行い、定数値に帰結させることで順次 CFG を拡大する手法を用いている。記号的評価手法は静的単一代入 (SSA) 形式に変換した上で定数伝播とメモリアクセス解析を行っている。実際のマルウェアサンプルを用いた実験を行い、本手法の有効性を示した。We present an automated method for analyzing malware behaviors based on a combination of lightweight emulation and static analysis of binary executables. The emulator gathers run-time information while static analysis reveals control flows not explored by the emulator. The static analyzer incrementally converts binary code into static single assignment (SSA) form in which indeterminate values such as destination addresses of indirect jumps/calls and return addresses are symbolically evaluated for further conversion by constant propagation and by memory read/write tracing. The results of experiments conducted on malware samples collected in a real environment are presented to demonstrate the capability of the method.
著者
森 彰 松本 吉弘
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.4_362-4_373, 1995-07-17 (Released:2018-11-05)

圏論は抽象数学から派生した代数的手法であるが,構文と意味の関係を厳密に定義できることと,可換図式や普遍写像性などによって,数学的構造を視覚的に扱うことができることから,ソフトウェア設計における意味の可視化に役立つものと考えられる.本論文では,情報システムを構成するデータ集合間のシグネチャを圏によって可視化することで,ソフトウェア設計の形式化を図る試みについて論じる.まず,ソフトウェアの統一意味モデルという概念を,GoguenとBurstallによって導入されたインスティチューションの概念を借りて説明し,この意味モデルがソフトウェア設計に占める重要性について論じる.そして次に,この意味モデルを圏を用いて可視化する方法について述べ,それがソフトウェア設計の形式化にどう役立つかを考察する.
著者
森 彰夫
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会年報 (ISSN:13484060)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.99-111,209, 2002 (Released:2009-07-31)
参考文献数
12

From 1990 and onwards in Kazakhstan the investment was made mainly in the oil-gas sector and nonferrous metallurgy industry by the FDI. The FDI and donors' assistance are helpful, however, for the needs of expansion of production and investment they are not enough at all. The deposits of individuals in the commercial banks fell drastically and the lending of the commercial banks also fell drastically. Thus current. commercial banks are not working as intermediary institutions. Since there is no functioning market system, it will be necessary to utilize policy based finance (directed credit).
著者
上村 恭平 森 彰 藤原 賢二 崔 恩瀞 飯田 元
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.1225-1239, 2018-04-15

ハードウェア記述言語は,Field Programmable Gate Array(FPGA)開発などで回路の構造を定義するために用いられる言語である.近年のFPGAの利用拡大により,ハードウェア記述言語(HDL)を用いた回路開発の効率化が課題となっている.そこで,我々はソースコード中の重複あるいは類似したコード片であるコードクローンに着目した.ソフトウェアにおいて,コードクローンは開発効率を低下させる一因として研究されている.本論文では,代表的なHDLであるVerilog HDLを対象としたコードクローン検出手法を提案し,コードクローンの特徴について調査した結果について述べる.提案するコードクローン検出手法は,Verilog HDLのソースコードに簡単な変換を適用することで,既存のツールを用いてコードクローンを検出する.評価の結果,提案手法は90%以上の精度でコードクローンを検出できた.また,提案手法を用いてコードクローンの量と複雑さについて分析した結果,CやJavaと同様にコードクローンが存在し,支援を要することが確認された.ソフトウェアと同様に,Verilog HDLのコードクローンに対しても同時編集支援やドキュメント化などの管理は有用である.一方で,Verilog HDLにおけるコードクローンはリファクタリングによる集約を行う場合に回路性能とのトレードオフを考慮する必要がある.
著者
泉田 大宗 森 彰 二木 厚吉
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_199-4_218, 2012-10-25 (Released:2012-11-25)

本稿では動的解析と静的解析を組み合わせたマルウェアの振る舞い解析手法について述べる.静的解析部ではバイナリコードを低レベルの記号式で解釈した上で静的単一代入形式に変換し,後方解析を行うことで間接ジャンプの行き先を可能な限り解決している.静的解析では解析しきれない制御フローに関しては動的解析によって補遺する.従来のバイナリコード解析手法ではC言語などの高級言語からコンパイルされたバイナリのみを対象としていたが,本手法ではマルウェアのようにそのような前提条件を満たさないバイナリも解析可能である.また,動的解析部としてハイパーバイザ機構を使った仮想環境を用いる試みについても述べる.
著者
泉田 大宗 橋本 政朋 森 彰
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DPS-142, no.36, pp.1-8, 2010-02-25

本稿では軽量の動的エミュレーションと静的解析を組み合わせたマルウェアの振る舞い解析を自動化する手法について述べる。動的解析により実行時の情報を得るとともに、エミュレーションでは実行されなかった制御フローを静的解析を用いて調べることができる。静的解析ではバイナリコードから制御フローグラフ (CFG) を作成するが、間接ジャンプ/コールの行き先アドレスのような未解決な行き先に対し記号的評価を行い、定数値に帰結させることで順次 CFG を拡大する手法を用いている。記号的評価手法は静的単一代入 (SSA) 形式に変換した上で定数伝播とメモリアクセス解析を行っている。実際のマルウェアサンプルを用いた実験を行い、本手法の有効性を示した。
著者
森 彰 松本 吉弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.11-12, 1994-09-20

Curienは,カルテシアン閉圏(cartesian closed category,以下,CCCと略す)の定義における普遍写像性を,圏論的結合子と呼ばれる特別な射に関する等式に翻訳し,この等式を書き換え規則とみなすことで,関数型言語の操作的意味が圏論を通じて与えられることを示唆した.特にCCCの圏論的結合子から型,すなわち定義域と値域に関する情報と,終対象に関する結合子を取り除いた代数系(C-モノイドと呼ばれる)を用いれば,型なしのラムダ計算を従来の項書換え系として扱うことができる.横内も独立して,型なしの場合に圏論的結合子の等式を書き換え規則として扱うことを提唱した.しかし圏の射はf:A→Bのように定義域Aと値域Bによって型付けられた存在であり,射の結合は一方の値域と他方の定義域が一致するような射の対に対してのみ部分的に定義される.個々の結合子についても,異なる対象の上で同様に作用し得るという多相的な性質を持っている.たとえ型なしのC-モノイドを扱うとしても,結合子に関する個々の等式がどのような計算的・意味論的性質に連係しているのかが明らかでないので,合流性や停止性といった項書換え系の性質を考察することが困難である.本稿では,まずCCCのための圏論的結合子とその等式を随伴関手から直接導き出し,自由圏を生成する逐次式計算系を定義する.そしてこの体系におけるカット除去を圏論的結合子の操作的意味として用いることを提案する.
著者
森 彰 松本 吉弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.10, pp.2422-2432, 1995-10-15

圏論的結合子(categorical vombinator)はラムダ計算の変数を含まない翻訳であることから、圏論的解釈を利用した関数型言語の実装に用いられている。本稿では圏の構造を随伴関手(adjointfunctor)で定義することで、圏論的結合子とその等式が圏論の基本概念から天下り的に導かれることを示す。圏論的結合子は随伴関手に付随する自然変換である単因子(unit)と余単因子(counit)として得られ、その等式は圏、関手、自然変換の定義、および随伴関手の三角可換図(triangular identity)から直接導かれる。まず最初にカルテシアン閉圏(cartesian closed category)のための圏論的結合子の導出について述べ、これを用いた自由圏の構成を示す。そして次に圏論的結合子の非外延的(non-extensional)な等武が半随伴関手(semi-adojoint functor)から導かれることを示す。最後に一般の極限対象(1imit object)や再帰的対象(recursive object)について考察し、その際に右随伴関手と左随伴関手の双対性(dua1ity)がどのように作用するかをみる。