著者
三田村 仰 横田 正夫
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.55-57, 2006

This study examined the relationship of assertive behavior and taijin-kyofu, which is a social phobic tendency. Three hundred sixty six (366) undergraduates answered a questionnaire that included Rathus assertiveness schedule and scales of taijin-kyofu and praise seeking and rejection avoidance needs. Results of path analysis were consistent with the model that taijin-kyofu was strongly associated with less frequent assertive behavior, and that rejection avoidance was weakly associated with it. On the other hand, praise seeking was associated with more assertive behavior. Clinical implications of the results were discussed.
著者
宮永 和夫 川原 伸夫 高橋 滋 尾内 武志 森 弘文 横田 正夫
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.43-49, 1985-01-15

抄録 CTスキャンを施行した群馬大学医学部附属病院受診者を調査し,透明中隔腔及びヴェルガ腔を有する症例を抽出し検討した結果,以下のような知見を得た。 (1)全科9,408例(男5,104例,女4,304例)中,男29例,女16例の計45例(0.47%)にこれらの腔を認めた。なお男性に女性より多く認められた。 (2)45症例は,透明中隔腔のみ35例(78%),透明中隔腔及びヴェルガ腔9例(20%),ヴェルガ腔のみ1例(2%)に分けられた。 (3)45例には,疾患別にみると,てんかん,頭痛,発育障害,精神分裂性障害などが多く認められた。 (4)内因性精神病,すなわち精神分裂性障害と感情障害においては約5%の頻度でこれらの腔が認められた。 (5)これらの腔と精神分裂病症状の関係は,1)症状形成に関与する,あるいは 2)単なる合併であるというつの可能性が指摘された。
著者
横田 正夫
出版者
日本アニメーション学会
雑誌
アニメーション研究 (ISSN:1347300X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.81-91, 2020-09-30 (Released:2021-05-07)
参考文献数
12

高畑勲監督の遺作『かぐや姫の物語』は思春期の少女の心を描いており、初潮を迎えた姫が心なく迫る大人たちの行動を心理的な障壁と感じ、行動を抑制してしまった結果、生きる意欲を失った物語と見ることができる。 5人の貴公子の姫への求婚も御門の姫を攫いに来たことのいずれも、姫の心を無視した振る舞いであり、姫に耐えがたい恐怖をもたらした。そのため、姫は月に帰りたいと念じてしまった。しかし姫は、月に帰る直前に、自我に目覚め、地球に生を受け、自然を喜ぶ前向き行動力が発揮されないことが罪と悟る。
著者
横田 正夫
出版者
日本映像学会
雑誌
季刊映像 (ISSN:03898253)
巻号頁・発行日
no.14, pp.p25-36, 1979-09
著者
厳島 行雄 内藤 佳津雄 臼井 信男 岡部 康成 小泉 昌司 横田 正夫 原 富夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.8, pp.1285-1292, 1997-08-25
参考文献数
22

精神分裂病患者の一つの特徴に認知的機能の障害が挙げられる. 本研究では精神分裂病患者の顔認識メカニズムに注目し, その機能的特徴を検討することを目的とした. 使用した方法は, 健常者の顔認識研究で有効な研究方法として採用されている反復プライミングである. 実験1では先行課題として有名人の同定課題(職業若しくは人名)を行い, その後主課題として既知性判断課題を行った. その結果, 精神分裂病患者では, 反応時間が健常者と比較的同程度の速さを示す群とそれより遅い群に分かれた. 健常者と類似した速さを示した精神分裂病患者群では, プライミング量も健常者と同程度であったが, 反応時間の遅い群ではプライミング量が大きいという結果であった. 実験2では長期の反復プライミング効果を検討した. ここでも長期のプライミング効果が健常者と共に観察されたが, 精神分裂病患者のプライミング効果は健常者のそれと比較しで大きいものであった. これらの結果は, 精神分裂病患者の顔認識システムにおける顔認識ユニットと人物同定ノードとの結合の活性化抑制機能の低下によって起こると解釈された.