著者
谷口 紀江 泉 雅浩 香西 雄介 櫻井 孝
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
雑誌
歯科放射線 (ISSN:03899705)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.94-98, 2023 (Released:2023-04-06)
参考文献数
23

The prevalence of oral cancer in Japan is higher in men aged 60 and over, and it is reported that the number is increasing. In recent years, it has been reported that its incidence in women and young people under the age of 40 is also increasing. Young patients generally have a good general condition and are often eligible for radical surgery, which has been reported to have a good prognosis. Early detection and therapeutic intervention are important because oral cancer progresses quickly. The present case was a 17-year-old girl. In April 2018, she visited our hospital with a chief complaint of stomatitis at the base of her tongue. An induration mass with a diameter of 30mm was found on the left tongue edge. She was diagnosed with left tongue cancer (T3N0M0 Stage 3). We performed tongue resection under general anesthesia and abdominal skin graft. Two months after the operation, we found metastatic findings (interval enlargement and internal echo of the left upper internal cervical lymph node) on US examination. On follow-up, there was no change in lymph node size and internal appearance for two months; however, after two months, the lymph nodes were large and swollen, and CT showed typical findings of metastases. We performed left neck dissection. The imaging findings of the present case may be useful for accurate imaging diagnosis in the future.
著者
松本 和也 櫻井 孝平 山根 智
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.493, pp.25-30, 2015-03-05

株市場を予測しようとする試みは数多くあるが,実用的なものは未だに発表されていない.その理由として,株価の推移には単純な法則は存在せず,また法則があったとしてもニュースなどの影響により法則通りにならないということが挙げられる.そこで本研究では,最新の機械学習手法であるDeep Learningと,世間の動向に対応できるようにTwitterなどのSNSビッグデータ解析を組み合わせた個別株価の予測手法を提案する.
著者
櫻井 孝平 増原 英彦
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.3_141-3_152, 2007 (Released:2007-08-31)

本研究はアスペクト指向プログラミング(AOP)の新たなポイントカット機構として,テストに基づいたポイントカットを提案する.AOP言語はアスペクトを適用する時点を指示しなければならない.既存のAOP言語のポイントカットは,アスペクトが適用されるプログラム中の型名やメソッド名により指示を行うため,プログラムの些細な変更に応じてアスペクトの変更が必要であった.テストに基づいたポイントカットでは,テストを通じて間接的にアスペクトが適用される時点を指示する.そのため,プログラムの変更時にテストも修正される前提の下では,ポイントカット記述の変更が必要なくなる.またテストに基づいたポイントカットは,テストごとに異なる実行履歴を利用して,プログラムの実行時の実行履歴に依存したアスペクトの適用を指示することができる.そのため,適用するプログラムの特定の分岐などの時点を詳細に指示する必要がなくなり,簡潔な記述を得ることができる.実際にいくつかの事例に対してテストに基づいたポイントカットを利用し,ほとんどの場合に既存のAspectJによる記述よりも変更に強く簡潔な記述が可能であることを確認した.
著者
櫻井 孝 楊 波 高田 俊宏 横野 浩一
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.962-965, 2000-12-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
4
被引用文献数
4 5

アルツハイマー病脳ではグルコース代謝率の低下, 乳酸代謝率の上昇が知られている. そこで細胞外液のグルコース濃度を調節し, 或いは乳酸に置換した時の神経活動, シナプスの可塑性および神経の生存について検討を行なった. 神経活動は海馬の貫通線維を刺激して歯状回で記録される集合電位の振幅で評価した. 細胞外液のグルコースを除くと神経活動は非可逆性に抑制されたが, グルコースを乳酸に置換すると神経活動は一過性に抑制されたが自然に回復した. 一旦無グルコースから回復した海馬切片では乳酸による神経活動の抑制は見られなかった. シナプスの可塑性は長期増強現象の発現について検討した. 細胞外液に10mMグルコースが存在する時は高頻度刺激により約140%の長期増強現象を誘発したが, 乳酸では神経活動の増強は約110%に留まった. 次に海馬スライス培養系を用いて乳酸の神経生存に及ぼす作用を検討した. 培養24~48時間では Propidium iodide の取り込み, LDHの分泌は乳酸栄養での培養ではグルコース栄養での培養と同程度に抑制した. 以上の結果より神経細胞でグルコースの利用が障害された時, 乳酸は神経活動の維持に利用され, 神経細胞の生存にも寄与するが, シナプス可塑的現象 (長期増強現象) の発現には十分でないことが示された.
著者
松本 和也 櫻井 孝平 山根 智
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MSS, システム数理と応用 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.493, pp.25-30, 2015-02-26

株市場を予測しようとする試みは数多くあるが,実用的なものは未だに発表されていない.その理由として,株価の推移には単純な法則は存在せず,また法則があったとしてもニュースなどの影響により法則通りにならないということが挙げられる.そこで本研究では,最新の機械学習手法であるDeep Learningと,世間の動向に対応できるようにTwitterなどのSNSビッグデータ解析を組み合わせた個別株価の予測手法を提案する.
著者
櫻井 孝志 立松 秀樹 山高 浩一 山本 貴章 有澤 淑人 川原 英之
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.234-239, 2003-03-01
被引用文献数
6

症例は84歳の女性。平成14年2月腹痛・嘔吐・下痢・血便を主訴に入院。既往歴として高血圧・狭心症・糖尿病があり内服治療中であった。便細菌培養にて病原性大腸菌O-1を検出, CT・下部消化管内視鏡検査にて下行結腸に壊死を伴う炎症を認め, 細菌性腸炎による脱水を誘因とした虚血性大腸炎と診断した。入院翌日のCEAが106.1ng/mlと異常高値を示し, 悪性腫瘍の検索を行ったが病変を認めず。26日後のCEA再検査では正常化していた。3月13日下行結腸切除術および人工肛門造設術施行した。病理診断上悪性所見を認めず, 免疫組織化学染色によるCEA局在も正常であった。検索上, 虚血性腸炎におけるCEA上昇は, 今らの1例報告のみであった。CEA高値を呈した機序は不明であった。発症時に細菌性腸炎に罹患していたことによるCEA産生活性化の可能性や, 膿瘍腔内に便汁が多量に貯留した可能性などの複合的な要素の関与が考えられた。
著者
寺川 進 阿部 勝行 櫻井 孝司
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

取り扱いが容易でかつ最も高性能の、超高開口数対物レンズ使用のエバネッセンス顕微鏡を目指して、その照明用光束の導入法について調べた。レーザー光直接方式、円錐ミラー方式、単一モードファイバー方式を比較したところ、単一モードファイバー式が安全性、視野の広さ、簡便性において優れていた。この方式はメーカーの採用するところとなった。しかし、装置は高価で、やや不安定性があり、直接方式にも利点があった。エバネッセンス法を用いて、クロマフィン細胞やβ細胞の開口放出の動態を調べた。両細胞で顆粒内の蛍光物質がフラッシュ反応を伴って放出され、その大きさは顆粒によって大きく異なることが明らかとなった。このフラッシュは、顆粒内から細胞外へ向かう水の噴出を示していた。レーザートラップ法で細胞近傍に微小ビーズを把持すると、分泌に伴いビーズがパルス状に動くことが確認できた。従って、顆粒の内容物は単に拡散で外に出るのでなく、穎粒から同時に噴出する水に乗って外に出ることが分かった。この水流の強さは顆粒膜に在るClチャネルの密度で決まり、抗体法によって観察したチャネル密度は顆粒によって大きくばらついていた。Clチャネル阻害剤は開口放出を抑えずにフラッシュ反応を抑えた。これらのことより、顆粒ごとにその放出の強さが大きく異なっていることが明らかになった。さらに、β細胞においては、顆粒からの放出直後にも、顆粒は細胞膜に結合したまま横方向に移動することが明らかになった。顆粒内物質は完全に放出されずに残留し、リサイクル後に再充填される可能性が示唆された。以上の結果を、すでに観察した共焦点顕微鏡による顆粒蛍光の段階的な減少の観察結果と合わせると、内分泌系の細胞では、開口放出に際しての信号物質の放出は量子的には起こっていないことが結論され、いわゆるquantal仮説は成り立たず、より複雑な調節作用が存在することが結論された。
著者
櫻井 孝
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.144-153, 1995-06-10
被引用文献数
4

1995年1月17日5時46分に発生した兵庫県南部地震により神戸・西宮間をはじめとする震源域では、木造家屋のみならず、鉄骨コンクリート建築物や鉄筋コンクリート土木構造物に通常の力では起こりえないような震害が発生した。これら構造物等の破壊状況を見ると、この激甚災害はいわゆる直下型地震によるもので、「伏在活断層」の右横ずれ運動に起因すると考えざるをえない。2月7日気象庁の発表による「震度7」領域は、神戸・西宮間では幅1〜3km、延長約25kmの、細長い「帯状」に分布している。また不可解なことに、地震に弱いとされる沖積低地や埋立地からなる震度7領域の南側の構造物が受けた震害は、主として緩扇状地からなる北側と比較して軽微である。すなわち、今回の震害の原因を解明するためには、まず次の2つの問題設定に対し、両者を同時に合理的に説明することがその第1歩である。問題A震度7領域が「細長い帯状」に分布するのは何故か問題Bその南側(海側)の構造物被害が比較的小さいのは何故か本報告は各種機関の調査速報(主として新聞記事による)および2月12日、2月24〜25日の2回の筆者の現地踏査から、今回の地震の発震機構および上記2点の理由について、現時点の筆者の結論を述べるものである。この検討に当っては、下記の3つの常識的な原理と手法および今回提案する(4)の「地震断層運動」を用いた。(1)過去の地震断層のごく近傍で記録された地震波の変位波形を見ると、ほとんど「第1波」の変位しか記録されていない。⇒水平変位成分を持つ地震断層の移動地塊の運動は、地震直前までOであった水平方向加速度が瞬時に数百gに達したもので、構造物等の地上部は基礎等の地中部に比較して、慣性の法則により変位発生が遅れた(だるま落とし・むち打ち症)。(2)菊池による震源解析(2月27日朝目新聞報道記事)によると、今回の地震では6秒間に3回の震源活動があり、その第3番目の地震断層が神戸から西宮に向かって(住吉川付近まで)引かれている。⇒「伏在活断層」の直下型右ずれ地震断層の発生を思わせる。(3)余震分布は本震断層と一致することが多いため、今回の余震分布から本震を仮定し、その地震断層面と地表面との交線を求め、その交線と地表に現れた地震断層(または地震断層が直下に伏在していることを示す地表の変状等)と対比する。⇒「地質図学」の適用(4)横ずれ地震断層の変位運動はその片側だけで発生し、その反対側の変位はほとんどないか、あるとすれば通常図示される相対運動の逆方向に変位する。これはトランスフォーム断層以外の断層(逆断層も黙り)に成り立つ。⇒「断層変位(運動に伴うひずみ限界にあった地塊のリバウンド)運動」の仮説以下、今回の発震機構および地震断層運動と震害の関係について、上記項目の順に実現象を解釈・推理し、2つの問題点を明らかにする。