著者
上野 豊 浅井 潔 高橋 勝利 佐藤 主税
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.568-574, 2002

単粒子解析は, 単離されたタンパク質などの生体高分子を電子顕微鏡で直接観察し, 3次元像再構成によって立体構造の解析を行う手法である. 膜タンパク質などの結晶化が困難なタンパク質の構造解析だけでなく, 構造変化や分子集合体の構造研究に活用されている. ここでは, 計算機による画像処理を駆使した手法について解説し, 最近の構造解析の紹介と, 解析における課題について議論する.
著者
上野 豊 浅井 潔 高橋 勝利 佐藤 主税
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.568-574, 2002-08-05 (Released:2011-02-09)
参考文献数
21

単粒子解析は, 単離されたタンパク質などの生体高分子を電子顕微鏡で直接観察し, 3次元像再構成によって立体構造の解析を行う手法である. 膜タンパク質などの結晶化が困難なタンパク質の構造解析だけでなく, 構造変化や分子集合体の構造研究に活用されている. ここでは, 計算機による画像処理を駆使した手法について解説し, 最近の構造解析の紹介と, 解析における課題について議論する.
著者
小原 雄治 加藤 和人 豊田 敦 鈴木 穣 三井 純 林 哲也 時野 隆至 黒川 顕 野口 英樹 中村 保一 高木 利久 岩崎 渉 森下 真一 浅井 潔 笠原 雅弘 伊藤 武彦 山田 拓司 小椋 義俊 久原 哲 高橋 弘喜 瀬々 潤 榊原 康文
出版者
情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)『学術研究支援基盤形成』
巻号頁・発行日
2016 (Released:2016-12-27)

①総括支援活動では、支援課題の公募を行い、領域外委員を多数とする審査委員会により選考し支援を行った。応募245件、採択95件(採択率38.8%)であった。②大規模配列解析拠点ネットワーク支援活動においては、1)長鎖シーケンシングのためにSequel (PacBio)、2)ハプロタイプ解析・フィニッシングのためにクロミウム、GemCodeシステム(10XGenomics)、Irysテクノロジー(BidNano Genomics)、3) 1分子シーケンシングのためにMInION(Oxford Nanopore)、4) 1細胞解析のためにC1システム(Fluidigm)の試行や条件検討を行い、技術支援者の訓練も進めて、支援に使えるように努めた。③高度情報解析支援ネットワーク活動においては、A) 基盤的解析パイプラインによる支援と高度化開発として、DDBJ解析ワークフロー「Pitagora-Galaxy」の実装、微生物ゲノムアノテーションパイプライン「DFAST」の開発、B) 総合的ゲノムアノテーションの支援と高度化開発として、真核生物ゲノムアセンブリ結果評価ツール「CEGMA」の開発、オーソログ遺伝子解析ツール「SonicParanoid」の開発、ミニアライメントツール「minialign」の開発、メタゲノムアセンブリツール「metaplatanus」の開発、Illumina+PacBioハイブリッドアセンブリツールの開発、アンプリコンメタゲノムクラスタリングツール「SaturnCluster」の開発、メニーコア超高速相同性検索ツール「PZLAST」の開発、C) 多層統合ゲノム情報解析技術を駆使した支援と高度化開発として、MiniIONでのRNA-seq解析技術の開発、TC conversionを考慮に入れた検索ツール「LAST」の拡張、3C解析技術の高度化、を進めた。成果論文欄には支援による成果と支援技術高度化等の関連成果論文を挙げた。
著者
浅井 潔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.271-276, 2005-03-15

バクテリアに始まりヒトを含む多くの真核生物のゲノム配列が決定されたが,もとよりゲノム配列の決定はその解読ではなく,ゲノム配列情報の意味を解明するためには多くの課題が残されている.その第一は遺伝子発見と機能アノテーションである.多くのゲノム配列が遺伝子位置,機能が注釈付けされた形で公表されているが,その作業は熟練した研究者の人手によるところが多く,自動化された技術としては確立していない.遺伝子制御ネットワーク,代謝パスウェイ,シグナル伝達パスウェイなどを解明し,データベース化することはより高次の課題であるが,ゲノムに存在する遺伝子セットの機能アノテーションが前提となっている.今後は,DNA マイクロアレイによる発現解析,タンパク質相互作用の解析,タンパク質立体構造などの多元的な情報と配列情報を統合した取り組みが主流となっていくであろう多くのゲノムが決定されたことにより可能になった「比較ゲノム」の研究により,共通の保存領域の中には,タンパク質コード領域ではない部分(非コード領域)の方が多いことが明らかになった.このうち相当部分が機能を持つRNA ではないかと考えられている.RNA 干渉とmiRNA の発見によっても注目を浴びているRNA ではあるが,実はRNA 配列の情報解析技術は確立された技術とは言いがたい.二次構造と配列相同性の両方を考慮した実用的な配列の比較・検索手法はまだ存在しないが,近年カーネル法や共通二次構造予測など,新しい手法が提案されている.
著者
矢田 哲士 石川 幹人 田中 秀俊 浅井 潔
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.1117-1129, 1996-06-15

我々は DNA配列群からシグナルパターンを自動的に抽出する手法を開発した.本手法では シグナルパターンを確率論的モデルである隠れマルコフモデル(HMM)によって表現している.HMMは 状態を表すノードとそれらを結合する有向パスで構成されるネットワークとして記述される.HMMをシグナルパターンの表現方法として用いる場合 以下の2点が重要な課題となる.(1)最も好ましいネットワークトポロジーの決定 (2)HMMに関連するパラメータの最適化.本手法は 遺伝的アルゴリズム(GA)とBaum-Welchアルゴリズム(BWA)で構成される.手法のプロシジャは以下のとおりである.(1)GAによるネットワークトポロジーと初期パラメータ値の生成 (2)BWAによるパラメータ値の最適化 (3)GAによるネットワークトポロジーと最適化されたパラメータ値の評価.評価には モデルの適合度と複雑性の釣合基準を与える赤池情報量基準(AIC)を適用した.以上のプロシジャを繰り返すことによって DNA配列群に含まれるシグナルパターンを最も良好に表現するHMMネットワークのトポロジーとパラメータ値が得られる.我々は 本手法を霊長類プロモータ領域に関するシグナルパターンの抽出に適用した.本手法により生成されたHMMは 生物学的に知られている複数のシグナル配列を含んでいた.さらに このHMMを用いてプロモータ領域の予測を行った結果 84.3%の精度でプロモータ領域を認識することが確かめられた.この値は 本手法で生成されたHMMがプロモータ領域のシグナルパターンを良好に表現していることを示している.