著者
荒木 啓充 HURLEY Daniel CRAMPIN Edmund PRINT Cristin 久原 哲
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.182-185, 2011 (Released:2011-07-25)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In the post-genome era, with the availability of high-throughput data, our biological focus makes a shift from a behavior of individual components to their regulatory/causative/interactive relationships. Gene network, which is inferred from microarray data by using reverse engineering algorithms, gives valuable information about the regulation of genes in the living cells under the certain conditions. In particular, this technology is applied to the biomedical research fields, e.g. identification of drug targets and prognosis markers. In this short review, we summarize what gene network is and how it is inferred. We also show our work that identified new drug target of well-known compound in human endothelial cells by gene network analysis.
著者
小原 雄治 加藤 和人 川嶋 実苗 豊田 敦 鈴木 穣 三井 純 林 哲也 時野 隆至 黒川 顕 中村 保一 野口 英樹 高木 利久 岩崎 渉 森下 真一 浅井 潔 笠原 雅弘 伊藤 武彦 山田 拓司 小椋 義俊 久原 哲 高橋 弘喜 瀬々 潤 榊原 康文
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)『学術研究支援基盤形成』
巻号頁・発行日
2016

①総括支援活動では、支援課題の公募を行い、領域外有識者による審査委員会により選考し、支援を行った。経費上限設定など多くの採択ができるように努めた結果、応募188件、採択93件(採択率49.5%)となった。支援の成果として2017年度に54報の論文発表がなされた。②大規模配列解析拠点ネットワーク支援活動においては、最先端技術を提供するためにそれらの整備や高度化を進めた。遺伝研拠点では染色体の端から端までの連続した配列完成を目指して、ロングリードシーケンサー(PacBio Sequel)、長鎖DNA試料調製技術、さらに1分子ゲノムマッピングシステム(Irysシステム)の最適化を進め、実際の試料に応用した。東大柏拠点では、1細胞解析技術を整備し支援に供するとともに、Nanopore MinIONを用いた一連の要素技術開発を進めた。九大拠点では微生物ゲノムのNGS解析最適化を進めた。札幌医大拠点ではLiquid Biopsyによる体細胞における低頻度変異検出技術開発を進めた。③高度情報解析支援ネットワーク活動では、支援から浮かび上がった課題を解決するソフトウェアの開発を進めた。支援で特に活用されたものは、真核2倍体用denovoハプロタイプアセンブラPlatanus2(東工大)、染色体大規模構造変異高精度検出アルゴリズムCOSMOS、変異解析結果の信頼性を評価するソフトウェアEAGLE(以上、産総研)、エクソン・イントロン境界におけるスプライソソーム結合頻度の解析パイプライン(東大)、であった。また、CLIP-seqデータの解析パイプライン、高速オルソログ同定プログラムSonicParanoid、ロングリード向けアラインメントツールminialign(以上、東大)は今後の活用が予想される。高度化等の成果として48報の論文発表がなされた。
著者
松田 晃 宗像 健 吉丸 拓司 久原 哲滋 渕 博司
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.119-122, 1980-03-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
7
被引用文献数
6 15

重量分率0.45~0.60の臭化リチウム(LiBr)水溶液の蒸気圧を0~70℃の温度範囲で測定した.50~5mmHg(6,670~667Pa)の高い圧力では通常用いられる蒸発器と凝縮器からなる装置を用い, 20~0.5mmHg(2,670~67Pa)の低い圧力では液と蒸気が平衡にある状態で測定する新しい装置を製作して用いた.測定値を相関する実験式を非線形最小2乗法で求め, 文献値と比較して本実験式の信頼性を確かめた.なお, 防食剤などの入れられた工業用LiBr水溶液の蒸気圧も測定したが, 実験式と一致した.
著者
斎藤 彰 矢野 昌裕 岸本 直己 中川原 捷洋 吉村 淳 斎藤 浩二 久原 哲 鵜飼 保雄 河瀬 真琴 長峰 司 吉村 智美 出田 収 大沢 良 早野 由里子 岩田 伸夫 杉浦 巳代治
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.665-670, 1991-12-01
被引用文献数
23 92

Restriction Fragment Length Polymorphism(RFLP)法を用いて,主にインド型イネ,Kasalathと日本型イネ,遺伝子標識系統FL134の間でRFLPを示すDNA断片を検索し両品種を親とするF_2集団144個体の分離調査から,遺伝子連鎖地図を作成した.この地図の全長は1,836cMであり,従来の形態,生理-生化学的遺伝子地図(木下1990)及びこれまでに発表されているRFLP地図(McCOUCH et al1988)よりそれぞれ58.5%および32.2%長い.従って,これらのRFLP・DNAマーカーを用いてすでにマップされている遺伝子や末だマップされていない遺伝子を今後効率的に,正確にマップできると推定された.
著者
緒方 靖哉 熊谷 健一 吾郷 眞一 北川 俊光 久原 哲 白畑 實隆 井上 治典
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

本研究の成果として、研究代表者及び分担者の所属する九州大学大学院農学研究科遺伝子資源工学専攻と法学部の教官が担当し、遺伝子資源工学専攻及び法学部の学生を対象に「バイオテクノロジー概論」及び「バイオテクノロジー法学概論」と題する学際講義を、この三年間にわたり開催した。平成7年度には、「バイオテクノロジーと法」と題するシンポジウムを開催し、バイオテクノロジーにおける知的所有権の問題を取り上げ、バイオテクノロジーの分野における法の関与に関し議論を行った。また日本農芸化学会主催の第20回化学と生物シンポジウムにおいて、本研究分担者である法学部教官が全面的に協力し、遺伝子導入生物の法学的見地からの解釈について討論を行った。平成8年度には、LHL(Life-Human-Law)研究会を三回開催し、バイオテクノロジーにおける成果物の知的財産としての保護のあり方、生物資源情報に関する問題点と法学的な保護のあり方及び現実に行われたDNA鑑定と現時点におけるDNA鑑定の根本的な問題点などについて、活発な討論会を行った。また九州バイオテクノロジー研究会・平成8年度技術講習会を開催し、バイオテクノロジーにおける基礎技術の公開とその提供を行った。平成9年度においては、本研究主催で“理系と文系の情報交流の現状と今後の課題"と題する公開シンポジウムを開催した。本シンポジウムにおいては、財団法人工業所有権協力センター・広田洋二郎氏及び福岡県弁護士会・岩田務氏を招聘し、討論会を行った。さらに本研究分担者、農学、法学研究科大学院生をパネラ-とし、法学・農学研究科における大学院学際講義の現状の把握と今後に向けた問題点の整理・検討を行った。
著者
久原 哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.43, pp.49-56, 2000-05-04

当研究室では、全塩基配列が決定され、約6, 200の遺伝子が同定された酵母の遺伝子を用い、それぞれを欠失、もしくは過剰発現させたときの遺伝子発現パターンをマイクロアレイにより調べている。これにより、その遺伝子の他の遺伝子への影響を調べ、さらにこの過程をくり返すことでデータを集積し、遺伝子間の相互作用あるいはネットワークを解明したいと考えている。酵母をはじめ、全塩基配列が決定された生物種では、その機能が不明な遺伝子がいまだ数多く残されていることがゲノムプロジェクトにより示された。マイクロアレイ法のように全遺伝子を含む情報が一度に得られる手法を用いると、今までに機能さえわからなかった遺伝を含めた制御ネットワークを明らかにすることが可能である。このような手法は、医薬の開発、そして生物学に新たな研究領域を開くことになると考えられる。