著者
小山 洋子 杉浦 慶美
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.357-361, 2021-08-01 (Released:2021-08-01)

北海道にある人口4000人弱の小さな村の公共図書館において,ボードゲームの貸し出しを始めた経緯や狙い,また実際の利用状況や反響,運用上の課題について述べる。
著者
北村 新三 浦 慶 田中 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.92-93, 1989-03-15

観測データからシステムの内部状態を求める逆問題は第一種Fredholm積分方程式を解くことに帰着することが多い。しかし、第一種Fredholm積分方程式には解析解がないので、数値解法として差分近似の連立方程式を解くことで対処するかが普通である。1960年代に入り、Tikhonov、Phillips、Twomeyらによって、一種の近似解の解法が確立された。これらの解法では通常測定データに誤差が入ると解が振動するため、これを滑らかにすることを目的として、Lagrange未定常数を導入している。この常数の選び方あるいは最適値については、多くの研究がされているが、最もよい方法がないのが現状である。本研究ではニューラルネットワークを用いて第一種Fredholm積分方程式の新しい近似解法を提案する。本手法は積分方程式の性質を、実例を用いてニューラルネットワークに学習させ、ネットワークのニューロン間の結合係数に覚えさせ、そして、誤差を含んだ未学習の測定データ(ネットワークの入力)に対しても、安定な解(出力)を得るものである。
著者
高田 一 新谷 真功 松浦 慶総
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

人間(人体)は,実生活で種々の動的環境下にさらされている.この場合は作業性,たとえば,重機の運転・操作など,また振動・騒音を中心とした労働環境条件が問題となっている.これらは,作業者にとっては,(1)振動機械・工具などからの直接的外乱および,(2)視覚による外乱,つまり注視している対象物が揺れ動くことにより無意識の起こる人体の揺れ,あるいは,(3)聴覚による外乱,すなわち,まわりの音の強さが揺れることにより無意識に起こる人体の揺れ,などによる作業特性の低下などがあげられる.そこで,本研究では,視野が揺れることによる人体の振動(視覚的加振)および音源が揺れることによる人体の振動(聴覚的加振)を考え,人体の応答について,人体が直接,床振動により加速度入力され揺れる場合との比較を行う.また、人体の耐震機構を解明するため、人体モデルを樹脂とセンサ、アクチュエータで作製し、実験を行った。さらに、人体の姿勢制御を考慮して、人体の応答特性を持ったシミュレーションモデルを剛体リンクソフトにより作成した。この結果、人体の特性をよく表すモデルの作成に成功し、今後、種々の体勢での人体モデル作成の可能性が高まった。
著者
林 祥子 児嶋 秀晃 水野 潔道 保浦 慶之 清水 麗子 茅田 洋之 井坂 光宏 庭川 要 大出 泰久
出版者
一般社団法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.394-399, 2019-05-15 (Released:2019-05-15)
参考文献数
27

腎細胞癌(以下,腎癌とする)は血行性転移を来たしやすく転移部位として肺が最も多い.2002年9月~2015年3月に,腎癌根治術後に当科で切除した腎癌肺転移症例23例の治療成績と予後因子を検討した.5年無再発生存率は38.4%,5年生存率は91.3%であった.予後因子の解析では,区域切除または楔状切除症例は肺葉切除症例に比べて有意に予後良好であった(5年生存率100.0%/60.0%,P=0.01).腫瘍の主座では,末梢症例が中枢症例に比べ(5年生存率100.0%/77.8%,P=0.10),またDisease-free intervalでは24ヵ月以上の症例で予後良好な傾向を認めた(5年生存率100.0%/81.3%,P=0.11).腎癌肺転移は内科治療では根治が期待できないため,少数であるが無再発長期生存が期待できること,非担癌期間が得られることより,外科的切除の意義は高いと思われる.
著者
赤松 慶治 道平 雅一 舟木 剛 河崎 善一郎 松浦 慶士
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.121, no.4, pp.442-448, 2001-04-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
19
被引用文献数
2

In recent years, the harmonics and EMI noise sent out from an electric power conversion system are getting a great deal of attention in electromagnetic environment problems. So, the considerations for mentioned above have been getting important. Therefore, there is need to do a detail frequency analysis such as transient phenomena at the switching. So, we have proposed the analytic technique using Wavelet-transform which is possible to catch a phenomenon from the both sides of the time and the frequency. In this paper, we performed the analysis using Wavelet-transform against the actual measured date at the switching interval. Then, based on obtained result, we describe the high validity of Wavelet-transform and the application to the power electronics field.
著者
高田 一 佐藤 康頼 松浦 慶総
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.5_33-5_43, 2013 (Released:2013-11-22)
参考文献数
10

本研究では、車両の1/10模型の停止時あるいは走行時に正弦波加振し、脱線させ、脱線挙動、およびそのメカニズムについて解析を行った。さらに地震波形の振動特徴が違うことを考慮し、十勝沖地震、新潟県中越地震、能登半島地震、新潟県中越沖地震、岩手・宮城内陸地震の地震波形を用いて、各地震波形の周波数特性の解析、および脱線挙動、脱線限界について検討した。その結果、走行中の方が停止中に比べて脱線確率が高く、また地震波加振の方が正弦波加振より脱線限界値が低いことが分かった。さらに地震波の周波数特性により、共振状態に近いと脱線限界値が走行中の方がばらつき、遠いと停止中の方がばらつくことが分かった。
著者
中川 陽之 小林 洋一 渡辺 則和 箕浦 慶乃 勝又 亮 河村 光晴 安達 太郎 小原 千明 宮田 彰 丹野 郁 馬場 隆男 片桐 敬
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.16-20, 2004

38歳の女性,主訴は意識消失発作である.既往歴として2回の失神歴を有した.平成12年1月頃より,起立時の立ちくらみが頻発し始めた.同年12月,起立位で上司との会話中,立ちくらみが出現した.息をこらえ我慢していたところ意識消失発作が出現したため救急車で某病院に搬送され,当院紹介受診となった.理学的所見,非観血的検査に異常は認められず,臨床経過よりneura11y mediatedsyncopeが疑われたためhead-up tilt test,頸動脈洞マッサージを施行したが,失神発作は誘発されなかった.Valsalva試験は第II相,第IV相における異常反応が認められ,valsalva ratioは低下しており,自律神経系異常パターンが認められた.このことより,再度80度受動起立下で息こらえをしたところ,開始直後より急激な血圧の低下をきたし,約6秒後に臨床症状と同様の失神発作が誘発された.以後,日常生活での息こらえを必要とする動作の禁止を指導し,外来経過観察中である.息こらえにより失神発作が誘発される症例は,我々が検索した限り,成人例においては2報告にすぎず,まれな症例と考えられ報告した.
著者
杉浦 慶一
出版者
日本経営分析学会
雑誌
年報経営分析研究 (ISSN:09110747)
巻号頁・発行日
no.29, pp.58-69, 2013-03-31

2000年代後半より,日本の上場企業がメザニン・ファンドより資金調達を行うケースが登場した。企業の資金調達におけるメザニン・ファイナンスの認知度はまだ低いが,新たな資金調達手法として注目される。本論文では,メザニン・ファイナンスの特徴について述べた上で,その活用事例を取り上げて,案件の背景,資金調達のスキーム,資金使途,業績の推移,優先株式の償還の状況について分析し,メザニン・ファイナンスが果たした役割について明らかにした。具体的には,上場企業がメザニン・ファンドから資金調達を行った事例(東日本ハウス,ウェストホールディングス,イー・アクセス,日本板硝子,ラック)を分析の対象とし,調達した資金が借入金返済に充当されるケースと,設備投資などの成長投資に充当されるケースがある点を明らかにした。分析を行った事例は,一時的に財務体質が悪化しても,EBITDAは堅調に推移しており,順調に償還が進んでいる。普通株式への転換請求権が付されている案件でも,権利が行使されて普通株式の希薄化か生じた案件は皆無であることから,いずれもメザニン・ファイナンスの成功事例だと位置付けられる。
著者
松浦 慶総 高田 一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

最近の製造拠点の海外移転の加速により,製造業の空洞化が懸念されている.ものづくりの高度化による高付加価値製品の生産が必要であるが,熟練労働者の不足や熟練技能の継承問題が大きな問題となっている.そこで本研究ではアーク溶接技能を対象とし,技能動作と熟達度との関係について3次元動作情報と筋電位情報から抽出し,さらに熟達者の判定基準から熟達度を定量的に評価する方法の提案を行った.