著者
近藤 尚子 田中 直人 中村 弥生 関口 光子
出版者
文化学園大学・文化学園大学短期大学部
雑誌
文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要 (ISSN:24325848)
巻号頁・発行日
no.52, pp.111-115, 2021-03-31

本資料紹介では、本学所蔵のピエール・カルダン関連資料群について扱う。文化ファッション研究機構では、学内機関で所蔵されているが、リソースとして整理・公開されていない服飾関連資料の調査・デジタルアーカイブ化を進めてきた。そのなかで、2023年に創立100周年を迎える本学には、国内外のデザイナーに関して、実物服飾資料やその研究成果のみならず、交流記録も残されていることが判明した。文化服装学院の名誉教授であるピエール・カルダン氏は、1958〜2010年の間に計10回も来校しファッションショーも開催した、本学と特に関係の深いデザイナーの 1 人である。そのため、所蔵している資料は実物服飾資料、紙資料、画像、映像と多種多様であり、現時点で確認された資料数は1,055件にも上る。またこれら資料の多様性は、これまで資料所蔵機関として認知されていた教育部門、附属機関に加え、事務部門とも連携し調査を行えた結果でもある。このような部門を超えた連携は、研究の多様化や分野を超えた共同研究が進むなかで重要な意義を持つものであると考え、ファッション分野におけるオーソドックスな研究対象である実物服飾資料のみならず、その他の資料情報も併せて紹介する。
著者
彦坂 渉 田中 直人
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.68, no.570, pp.57-63, 2003-08-30 (Released:2017-02-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

The present, we are left various problem and subjects when we go ahead with city planning of welfare.For example, there are many factors of stairs, slopes and so on. Their problems prevent user of a wheel chair from running comfortably in the city. Especially, on the sidewalk, This study states one of important problems, that is a direction of a slope. For a front wheel is free wheel, some user usually take with acts of revising line. We think wheel chair users are burdened with this action seriously. The purpose in this study.I make clear the relevance to the moving speed.the locus and difficulty by experiment with the wheelchair and that investigate judging from the state of the speed or the locus is possible or not.
著者
水田 貴将 田中 直人 塩津 翠彩 村瀬 ゆり 張 海峰 趙 暁婷 解 爽 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
インタラクション2017論文集
巻号頁・発行日
pp.186-189, 2017-02-23

本研究では漢字形状記憶の損失を防ぐための漢字入力方式G-IMにゲーミフィケーションの要素を取り入れることで,G-IM使用の際に生じる抵抗感を低減するシステム「BanG-IM」を提案する.G-IMは,文字変換時の候補の中に,誤形状漢字をランダムに差し込むことで利用者が持つ漢字形状記憶の再構築を支援するものであるが,利用者が使いたいと思わないという問題がある.そこで,我々は罰ゲームの一種として浸透している風船割りゲームに着目した.本システムは同一室内での複数人での利用を想定している.利用者の個人ブースの頭上には,それぞれ風船が設置してあり,誤字入力が行われると該当する利用者の風船が膨らんでいく.また,中央にある共有スペースにも大きな風船が設置してあり,すべての利用者の誤字入力に対してその都度膨らんでいく.実装したシステムの評価実験を行ったところ,本システムを利用することでG-IM特有の抵抗感を低減できる可能性が示唆された.
著者
田中 直人 岩田 三千子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.177-186, 1998

長寿社会の到来とともに,福祉のまちづくりとして,住宅をとりまく地域環境のあり方が問われ,阪神大震災では住民の構造的な課題とともに,地域でのコミュニティの重要性が認識された。本研究では,被災地である神戸市において,小学校区を計画単位として地域福祉の観点から,これまで設けられた「地域福祉センター」を中心に,既存のコミュニティ活動団体の連合体としての「ふれあいのまちづくり協議会」の活動状況や関係者の意識を調査し,(1)地域とのかかわりとしての付き合いの状況は,どの地区も比較的密であるが,震災による地域のまとまり具合の変化は非被災地区の方が大きく意識されている。(2)ふれあいのまちづくり協議会の活動については,よく認知されているが実際の活動への参加は条件しだいであるという住民が多い。(3)活動拠点としての地域福祉センターの規模については,おおむね満足しているがやや大きい規模を望む傾向がある。設備的には新しい施設機能としての風呂・サウナや花壇・菜園・車いす用トイレなどのほか全般的に手すり・スロープ等のバリアフリーヘの配慮が求められている。(4)地域の活動拠点としての地域福祉センターは,よく利用されているが施設利用のきっかけづくりや交通等の利便性の向上,地域内の他の施設の有効利用が今後さらに必要である。(5)事例調査からは,集会施設だけでなく既存の福祉施設や他の施設を行政による計画だけでなく,住民の自発的活動を支援するようなプログラムづくりが有効である。等が明らかになった。今回の調査では,農村地区やニュータウン等の新興住宅地区での差異が明らかになったが,今後は既成市街地における地域特性と地域コミュニティの関連について,さらに詳細な検計が必要と思われる。今後は本研究を,地域環境を形成する社会資源の評価とそれらを有機的に地域福祉につなげる方法論の構築へむけて,さらに発展させたいと考えている。
著者
金井 光代 中村 弥生 田中 直人 近藤 尚子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.56-59, 2018-03-09 (Released:2018-05-18)
参考文献数
2

本事業では、服飾分野における機関横断型デジタルアーカイブの構築に向けて、服飾資料収蔵機関への訪問調査を行うとともに、服飾資料収蔵機関・有識者・先進的取り組みを行っている機関との連携構築に向けてのネットワークづくり、情報収集に努めてきた。その結果、データベースを一般公開している機関は約半数にとどまることが明らかになった。各機関とも、公開に意欲はあるものの、構築・継続的公開のための人員、予算、ノウハウがなく、実際に公開するには至っていない。また、公開の目的、想定利用者が各館で異なることが分かった。横断検索システム構築には、共通の目的、利用者を設定することが重要であるため、その先導役、取りまとめ役を担う拠点の存在が必要不可欠であることも明らかになった。本報告では、機関横断型デジタルアーカイブ実現に向けて取り組んできたこれまでの活動を報告すると共に、今後の展望についても言及する。
著者
後藤 義明 相良 二朗 田中 直人 中島 康生 田中 真二 堀田 明裕
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.512, pp.145-151, 1998-10-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
14
被引用文献数
13 13

Smooth action of a wheel chair user and a helper in transferring to a stool and taking a shower by a shower chair was examined by experiments. 14 experimental spaces for transferring to a stool and 20 experimental spaces for taking a shower were set up by combining size of room and door, and door position. For each space action of transfering and taking a shower by a wheel chair user pretending hermplegia and a helper was done simulatedly. Analyzing data recorded by video camera, it was confirmed that action in the 1400mm×1600mm toilet room and 1800mm×1800mm bathroom was smooth under every condition. And especially door position was important for smooth action.
著者
田中 直人 足立 啓 後藤 義明 古賀 紀江
出版者
摂南大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

国内外の高齢者居住施設における事例調査から、レミニセンスを導入して日常の生活環境への配慮としている事例を確認できた。本研究で目的としている感覚誘導システムに関連する事例も海外事例で確認できた。続いて国内施設へのアンケート調査で、環境要素として感覚的誘導に用いることが可能な「レミニセンス事物」の抽出を行った。その事物を導入した効果を確認するためビデオカメラで長期観察実験を行い、さらに実験後に施設スタッフからもヒアリングを実施し確認した。感覚的誘導の効果として、(1)放尿抑制効果、(2)個室への侵入防止などの抑制効果があることが確認できた。また、T字型の歩行空間を想定した画像実験から、高齢者の記憶に残る感覚的な誘導方法についての可能性と効果を検証確認できた。本研究結果を生かしさらに継続発展させる知見が得られた。