著者
田中 美穂
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.111, no.10, pp.1646-1668, 2002-10-20
著者
田崎 由実 伊藤 源太 三浦 直樹 田中 美穂 桃井 康行
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.61-66, 2013-10-10 (Released:2014-03-20)
参考文献数
6

これまでの研究で、我々は鹿児島県においてシリカ尿結石のイヌが多くみられること、及び県内の水道水中のシリカ濃度は他の地域に比べて著しく高いことを報告した[4]。シリカ結石の発生原因として、飲料水との関連性が示唆されたため、今回、国内のいくつかの地域の水道水中シリカ濃度を測定した。その結果、大分県竹田市、茨城県筑西市付近でシリカ濃度が高いことが判明した。また、シリカ結石が好発している鹿児島県霧島地方の水について高速原子衝撃質量分析(FAB-MS)を用いて解析したところ、シリカ濃度が1mM以上であるにもかかわらず、イオン状に溶解しているシリカが少なく、シリカを析出した後にみられる水の特徴と一致していた。シリカ結石予防の方法としてRO膜型浄水器は水道水中のシリカを除去できるが、家庭に普及している家庭用浄水器では、シリカが除去されないことが明らかになった。また、シリカ好発地域以外のシリカ結石症の要因について調べると、特定のフードとの関連が示唆された。
著者
深井 喜代子 小野 和美 田中 美穂 關戸 啓子 新見 明子
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.125-135, 1997
被引用文献数
1

人間関係が異なる複数の被験者群において, 痛みの感受性と痛み反応, 看護ケアの鎮痛効果がどのように相違するか, またそれらに性差はあるかを検討した.被験者は健康な大学生30名で, 実験者と既知の女子7名(A群), 初対面の女子12名(B群), 初対面の男子11名(C群)の3群に分けられた.ベッド臥床した被験者の心電図, 局所発汗量, 皮膚温を測定した.看護ケアとして温罨法, 冷罨法, マッサージ, 音楽療法, 会話に代わるものとしての連想ゲームの5種類を用いた.VisualAnalogueScale(VAS)で70〜80の強さに電圧を固定して電気刺激を行い, 実験中痛みをVASで表現させた.その結果, 耐痛閾値は男性が高いこと, 痛みの評価と痛み反応は男性においてのみ皮下脂肪率と関係すること, さらに, ケア毎の鎮痛効果は対人関係の程度に関係することが明らかになった.
著者
高橋 茉莉子 田中 美穂
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1049-1054, 2012-12-05 (Released:2012-12-31)
参考文献数
30
被引用文献数
2 5

JISに定められたモリブデン青法は,試料溶液にモリブデン酸イオンを含む酸性溶液と酒石酸アンチモニルカリウムを加え,さらにアスコルビン酸で還元を行う.このとき,溶液中ではアンチモンが付加したモリブドリン酸が形成していると言われている.しかし,このモリブデン青法において,形成される錯体及びその形成反応に関する詳細な情報は報告されていない.これらの情報を得るため,エレクトロスプレーイオン化質量分析法(ESI-MS)を用いて,溶液中の化学種についての測定を行った.モリブデン青法で発色させた溶液をESI-MSで分析をしたところ,これまでに報告されていた形とは異なる,[PSb2Mo12O40]と考えられるピークが観察された.また,反応に用いる各試薬の役割を明らかにするため,反応の各段階について詳細に検討した.この結果から,アンチモンを用いるモリブデン青法では,モリブドリン酸(PMo12)が形成し還元された後にアンチモンが付加するという反応経路が推測された.このように,溶液中の反応を追うための新たな手法として,ESI-MSによる測定は有効であると考えられる.
著者
田中 美穂
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要 (ISSN:13460781)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-6, 2014-11-14 (Released:2018-02-28)
参考文献数
36

アイルランド人はいつ,どこからやって来たのであろうか.隣国のブリテンや遠く離れた東アジアの日本と同じく,アイルランドは島国である.アイルランド人の起源をめぐって,古今を問わず,さまざまな議論がされてきた.歴史学的には,過去の人々が,アイルランド人の起源についてどのように考えてきたのかを探ることも重要である.一方,現在に生きる私たちは,最新の研究では,どこまで明らかになっているのか,どのような見解が示されているのかについても知りたいと考える.本稿では,とくに分子遺伝学者たちの研究に注目しつつ,アイルランド人の起源について考えていき たい.彼らがいわゆる「ケルト」についてどのように考えているのかについても明らかにしていく.
著者
田中 美穂 児玉 聡
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.107-114, 2016 (Released:2017-09-30)
参考文献数
38

日本において「尊厳死」法案が提案された背景には、医師による生命維持治療の中止行為が社会的・法的に問題となり、医師の行為の適法性の要件が医療的・社会的に喫緊の検討課題とされたという状況がある。最高裁まで争われた川崎協同病院事件は、当判決・決定の法的な含意が十分に理解されずに解釈されている可能性がある。そこで、当判決・決定に関する法律家の評釈を分析した結果、①治療中止の許容要件として示された「患者の自己決定権の尊重」と「医療者の治療義務の限界」の関係性が不明確であること、②家族等による患者の意思推定や代理決定の是非、③治療中止と差し控えは同等か否か、といった論点が抽出された。終末期における治療中止を許容する法律の是非について国会も含めて広く議論するべきである。また、家族等による同意や決定のあり方や、患者の選択を支援する仕組みについても十分に検討する必要がある。
著者
田中 美穂
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要 (ISSN:13460781)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1-6, 2016-11-18 (Released:2018-02-28)
参考文献数
16

King John, the fifth and youngest son of Henry II, lord of Ireland and kingof England, duke of Normandy and of Aquitaine, and court of Anjou,died 18/19 October1216. This year is the anniversary of his death and the international conference,‘King John 1216-2016, 800 years’was held at Dublin Castle, built under John’s order. He is one of the most important figures of the English in Irish history. This paper introduces the programme of the 1st day of the conference and showshow Johnis regarded as a lord of Ireland among scholars recently.
著者
田中 美穂
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要 (ISSN:13460781)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.1-6, 2017 (Released:2017-12-28)
参考文献数
30

The Secret of Kells(Brendan to Kells no himitsu), set in medieval Irish monastery of Kells, was released in all parts of Japan in 2017. The Book of Kells is relatively famous and popular among Japanese people who are interested in Irish culture, Irish literature and Irish history. Most of them recognize this illuminated manuscript as a masterpiece of Celtic arts. I doubt the reliability of the concept of Celts or Celtic in pre-modern Irish history. I do not consider that it is suitable to use the term Celts or Celtic in medieval Irish history and culture. This paper introduces recent studies of the Iron Age British archaeology, DNA researches of British people and the Book of Kells and prompts to reconsider about Celts.
著者
田中 美穂
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要
巻号頁・発行日
vol.54, pp.1-6, 2017

    The Secret of Kells(Brendan to Kells no himitsu), set in medieval Irish monastery of Kells, was released in all parts of Japan in 2017. The Book of Kells is relatively famous and popular among Japanese people who are interested in Irish culture, Irish literature and Irish history. Most of them recognize this illuminated manuscript as a masterpiece of Celtic arts. I doubt the reliability of the concept of Celts or Celtic in pre-modern Irish history. I do not consider that it is suitable to use the term Celts or Celtic in medieval Irish history and culture. This paper introduces recent studies of the Iron Age British archaeology, DNA researches of British people and the Book of Kells and prompts to reconsider about Celts.
著者
田中 美穂 渡辺 靖之 大野 慎介 田丸 貴臣 手嶋 紀雄 酒井 忠雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.291-296, 2004 (Released:2004-09-13)
参考文献数
20

コバルト(II)による鉄(III)の還元反応は,2-(5-ニトロ-2-ピリジルアゾ)-5-(N-プロピル-N-スルホプロピルアミノ)フェノール(nitro-PAPS)の共存下,pH 3.5の条件で進行する.この反応の生成物である鉄(II)-nitro-PAPSキレートは,790 nmに鉄(II)キレート特有の吸収極大を有する.したがって,この錯体の吸光度を測定することにより,コバルト(II)の吸光光度定量が可能である.この酸化還元反応を2流路のフローシステムに導入したところ,コバルト(II)2.5×10-7~1.0×10-5 Mの範囲で直線性の良い検量線が得られた.コバルト(II)の検出限界(S/N=3)は1.0×10-7 Mであり,2.5×10-6 Mのコバルト(II)を10回繰り返して測定した際の相対標準偏差は0.3% であった.1時間当たり約70検体のサンプル処理が可能である.本法は,コバルト合金(NIST SMR 862; High Temperature Alloy L 605)及びリョウブ(NIES標準試料No. 1)中のコバルトの定量に応用され,良好な結果が得られた.更に本法により市販医薬品中のコバルトを定量し,間接的にビタミンB12を測定することができた.
著者
加藤正宏 西井瑞季 田中美穂 平瀬詩織 牛若菜月 東畑知真 田端優貴
雑誌
サイエンスキャッスル2014
巻号頁・発行日
2014-12-19

バナナの成熟に伴いその皮は斑点状に黒色化する。ドーパミンの重合による黒色化である。この現象に興味を持ち研究を始めた。特に、①なぜ、斑点状に黒色化するのか(生物学的意味)、②斑点状に黒色化する仕組みはどうなっているのか、③なぜ、ドーパミンが存在するのか(生物学的意味)、これらの点に疑問を持ち、その解明を目的とした。今回は、②について知見を得るべく、「バナナの皮の変化の温度依存性(‐8℃~200℃)」を調べた。その結果、20℃および30℃で保存した場合のみ、明確な斑点状の黒色化が観察された。また、細胞レベルでの黒色化を確認するために、表皮の顕微鏡観察も行った。これら以外に、得られた知見を紹介する。
著者
吉田 淳 田中 美穂 向田 哲規
出版者
JAPANESE SOCIETY OF OVA RESEARCH
雑誌
Journal of Mammalian Ova Research (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.246-253, 2008 (Released:2008-12-25)
参考文献数
6

Conventional IVFでは,精子はnatural selectionを経て卵子の中に入るが,ICSIではエンブリオロジストの目によって精子が選ばれる.受精卵(胚)の質にもっとも大きな影響を与えるのはその基本となる卵と精子の質であるため,ICSIではより良い精子を選別する必要がある.精子のサイズは胚や卵と比べて20分の1しかないにもかかわらず,精子は卵や胚を通常観察する際に用いる400倍の倒立顕微鏡下で観察・評価され,ICSIに使用されている.最近,ICSIに用いる倒立顕微鏡の倍率を上げ,解像度を高めることで,細かく精子の形態(特に精子頭部における空胞の有無)を観察しながら精子を選別し,それを顕微授精に用いるIMSI(Intracytoplasmic Morphologically selected Sperm Injection)の技術が注目されるようになってきた.IMSIは精子選別の際倍率が高く視野が狭くなるため,細かい顕微鏡操作が必要になるなど,技術的に難しいところがある.しかし,臨床的な有用性に関しては認められつつある.今回の総説では,IMSIの海外における状況と木場公園クリニックでのIMSIの実際について述べる.
著者
小島 一範 山本 亜希江 鎌井 大輔 槌谷 祐二 尾嶋 紗季 仕田中 美穂 渡邉 進
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.315-319, 2016 (Released:2016-04-29)
参考文献数
19
被引用文献数
1

〔目的〕訪問リハビリテーション利用者における,足趾把持力のバランス能力に対する重要性を検討するためにこれらの間の関係を調べることとした.〔対象〕立位姿勢を30秒以上とれる訪問リハビリテーションのサービスを利用している者33名とした.〔方法〕足趾把持力と開眼での片脚立位時間を左右ともに3回測定しその中での最大値を採用した.足趾把持力と片脚立位時間との関係をSpearmanの順位相関係数により解析した.〔結果〕足趾把持力と片脚立位時間との相関係数はr=0.776と正の高い値を示した.〔結語〕今回明確化された足趾把持力と片脚立位時間との高い相関は,足趾把持力のバランス能力における重要性を示す.
著者
田中 美穂 児玉 聡
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.96-106, 2014-09-26 (Released:2017-04-27)

高齢化に伴い、世界的にも認知症患者は増加傾向にある。世界各国は、能力の無い人の終末期医療の意思決定に関する諸問題の解決策を模索しているのが現状である。そうした試みの一つが、英国のMental Capacity Act (MCA,意思能力法)2005である。特徴的なのが、能力が無くなった場合に備えて代理人を設定する「永続的代理権」と、さまざまな権限を有した代弁人が、身寄りのない人の最善の利益に基づいて本人を代弁する「独立意思能力代弁人制度」である。本稿では、この2つの制度に焦点をあてて、MCA2005の実態を把握し、終末期医療に及ぼす影響を明らかにするため、国の公式文書や報告書、学術論文などを使って文献調査を行った。そのうえで、司法が抱える課題を指摘した。日本国内においても認知症の増加によって、能力が無い人の終末期医療の決定が大きな問題となるであろう。事前指示のみならず、代理決定も含めた行政ガイドライン、法的枠組みの必要性について議論する必要がある。