著者
窪田 隆徳 藤野 博
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.71-81, 2002-05-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
2 1

音声言語表出面に著しい障害をもつ言語発達障害の1事例に対し、voice output communication aids(以下、VOCAと略す)を使用した喫茶店での注文場面の指導と、家庭へのVOCAの貸し出しを行い、コミュニケーション行動および音声言語表出行動における変化を観察した。その結果、対象児のコミュニケーションスキルが拡大するとともに、非音声型のコミュニケーションモード(指さし・サイン・シンボル)から音声型のコミュニケーションモードへと変換がなされ、音声言語表出が可能となった。それまで、学校や施設などで先行・並行して行われていたコミュニケーション指導に加えて、VOCAを使用した伝達場面設定型の指導によって、コミュニケーション行動の拡大と音声言語表出が獲得されたことから、本研究での対象児のような事例に対しては、VOCAを使用した実用的なコミュニケーション指導が有効であることが示唆された。
著者
藤野 博
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
口腔外科学会雑誌 (ISSN:04541693)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-20, 1966-04-01 (Released:2011-07-25)
参考文献数
52
被引用文献数
1
著者
藤野 博
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.173-182, 2009-09-30 (Released:2017-11-29)
被引用文献数
1

PECS(絵カード交換式コミュニケーション・システム)に焦点を当て、AACとしての有効性と音声言語表出の促進に与える効果について諸研究の知見を概観し考察した。PECSの指導が絵カードによる自発的なコミュニケーション行動の獲得に有効であることに関しては、これまでの研究から十分なエビデンスが蓄積されていると考えられた。PECSの音声言語表出促進効果については肯定的な結果が報告されている一方、否定的な結果もあり、一様に効果があるとはいえなかった。そして、PECSで音声言語表出が増加したケースでは指導前からエコラリアや音声模倣などがみられる傾向があり、その観点からの検討の必要性が示唆された。また、使用に伴って音声言語表出の促進が報告されている身振りサインやVOCAなどの他のAACシステムに比較してのPECSの効果については、十分な検討がなされておらず、今後の課題になると考えられた。
著者
藤野 博
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.173-182, 2009-09-30

PECS(絵カード交換式コミュニケーション・システム)に焦点を当て、AACとしての有効性と音声言語表出の促進に与える効果について諸研究の知見を概観し考察した。PECSの指導が絵カードによる自発的なコミュニケーション行動の獲得に有効であることに関しては、これまでの研究から十分なエビデンスが蓄積されていると考えられた。PECSの音声言語表出促進効果については肯定的な結果が報告されている一方、否定的な結果もあり、一様に効果があるとはいえなかった。そして、PECSで音声言語表出が増加したケースでは指導前からエコラリアや音声模倣などがみられる傾向があり、その観点からの検討の必要性が示唆された。また、使用に伴って音声言語表出の促進が報告されている身振りサインやVOCAなどの他のAACシステムに比較してのPECSの効果については、十分な検討がなされておらず、今後の課題になると考えられた。
著者
北脇 佐知子 藤野 博喜 神場 知成 久松 欣一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.359-360, 1993-09-27

前述の論文では、アイコンの「わかりにくさ」をなくすために「モノクロ版」「カラー版」「実写版」の3タイプのダイナミックアイコンを試作した。本稿は、評価した結果に関して報告する。
著者
若杉 亜紀 藤野 博
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.119-128, 2009-07-30

自閉症児に効果的な補助代替コミュニケーション(AAC)システムとして、PECSが近年注目されている。PECSは自発的で機能的なコミュニケーションを獲得するために有効とされ、その成果が報告されてきた。そして先行研究においては、PECS指導により要求伝達行動が獲得されるとともに、音声言語の促進とコミュニケーション行動の拡大もみられたことがよく報告されている。本研究では、生活年齢7歳の自閉症児1名を対象としPECS指導を行い、標的行動の獲得とそれに伴って音声言語面および非言語的コミュニケーション行動面にどのような変化がみられるかについて検討した。その結果、PECS指導の経過においてフェイズIIIで音声言語表出の増加がみられた。また、要求時に相手に顔と目を向ける行動と笑顔を向ける行動がフェイズIIIで現れフェイズIVで増加した。また、PECS指導場面以外の日常場面においても、学校と家庭の両方で表出語彙の増加と要求時に目が合うことや指差しが増えたことがアンケートの結果から明らかとなった。以上より、PECS指導はカードによる要求伝達行動の獲得とともに、音声言語の促進と非言語的コミュニケーション行動の拡大にも有効である可能性が示唆された。
著者
藤野 博 盧 熹貞
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.181-190, 2010-09-30
被引用文献数
1

知的障害特別支援学校における補助代替コミュニケーション(AAC)の利用実態について調査した。東京都内の知的障害特別支援学校全81学部に質問紙を送付し、55名の教員から回答を得た。絵カードと写真カードは95%以上の教員が使用していると回答していたが、コミュニケーションボード、コミュニケーションブック、学校/教室のオリジナル身振りサイン、パソコンなどの使用比率は50%に達せず、VOCAの使用は30%を下回った。一方、いずれのコミュニケーション手段も50%以上の教員が必要と考えていた。パソコン、コミュニケーションブック、マカトンサインは、50%以上の教員が児童生徒に教えることが難しいと回答していた。また、マカトンサインは小学部に比べ高等部で有意に使用頻度が減少し、パソコンはこれと対照的に増加する傾向が明らかになった。調査の結果に基づき、知的障害特別支援学校でのAAC利用の現状と課題について分析し考察した。
著者
藤野 博
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.429-438, 2013

心の理論(ToM)の発達に関する基礎研究は発達障害の臨床研究と実践に影響を与え,また臨床事例を対象とした研究はToMの発達基盤の解明に向けられた基礎研究の進展に貢献してきた。本論文では最初に,メタ表象操作に関わるToMの概念が自閉症スペクトラム障害(ASD)の社会性やコミュニケーションの問題を認知的な視点から説明できる可能性への期待が発達障害の臨床研究に与えた影響について展望するとともに,この概念が適用できる範囲について問題提起した。次いで,ToMのアセスメント・ツールとして藤野(2002,2005b)が開発した「アニメーション版心の理論課題」の妥当性について示し,これを適用して収集したデータに基づいて,学齢期のASD児におけるToMの発達過程,ToMの獲得と言語力の関係,ToMの問題に対する発達支援における2つのアプローチの有効性と限界,ToMの獲得と精神的健康の問題について論じた。そして最後に,ASD者の側から見たToM研究の問題点について批判的に検討した。
著者
吉岡 豊 森 壽子 藤野 博 瀬尾 邦子 濱田 豊彦 寺尾 章
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.169-176, 1992

本研究では42例の失語症患者と3歳から8歳の正常児94例を対象に, 文理解力と物語理解力を調査し, 失語症患者と正常児の相違点を考察した.課題として文理解力の評価には2種類の3文節能動文を用い, 物語理解力の評価には失語症鑑別検査(老研版)を用いた.主な知見は以下の如くであった.1.失語症患者では物語理解力が文理解力よりも良好であった.両課題の成績には乖離が見られ, 特に重度・中度群で著しく, 軽度群では差がやや縮まった.2.正常児ではどの年齢でも物語理解力と文理解力はほぼ並行して発達した.また, 理解良好な者の比率は4〜5歳代で有意に上昇した.以上の結果から, 文理解力と物語理解力の乖離は失語症患者に特有な現象であることが確認された.その原因としては, 文理解力には主に左脳の能力が, 物語理解力には右脳の能力も関与しているためと考えられた.
著者
藤野 博之
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.21-26, 2008-02-15
被引用文献数
1

プロジェクトを効率良く成功に導く為の最も重要な要素の一つに,プロジェクト・チーム・メンバーのモチベーションと意識レベルの問題がある.これらが,プロジェクトの成功の行方に大きく影響を与えることは,改めて説明するまでもない.本稿では,プロジェクト・メンバーの仕事に対する意識が,どのような要因に影響され,どうすれば意識レベルが向上して行くのかについて,我々の部門における草の根活動をベースに考察する.
著者
久松 欣一 北脇 佐知子 藤野 博喜 神場 知成
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.355-356, 1993-09-27

パーソナルコンピュータで動作するOSの高度化にともない、マルチタスク,標準化されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)といった機能を利用したアプリケーションが容易に作成できるようになってきている。例えば、ダイナミックアイコンはシングルタスクでも実現できるが、高度なOSで作成する方が簡単である。このダイナミックアイコンとは、複数のビットマップデータを時系列的に入れ換えることでアニメーション表示を行い、よりわかりやすいユーザインターフェースを提供するアイコンである。今回、ダイナミックアイコンに対してマルチタスクの機能を利用して作成することを試みた。本稿では、その作成したダイナミックアイコンの動作原理、評価結果について報告する。