著者
森田 学 西川 真理子 石川 昭 木村 年秀 渡邊 達夫
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.158-163, 1997-04-30
被引用文献数
8

つまようじ法とフロッシングを併用したバス法の2種類の刷掃法について,歯肉炎に対するマッサージ効果を比較した。実験的歯肉炎を有する24名の男子学生を対象とした。各被験者の上下顎を左右に2分割した。それぞれランダムに,一方をつまようじ法で刷掃する部位,残りの2分の1顎をバス法で磨き,かつデンタルフロスで清掃する部位とした。以降,歯科医師が毎日1回,21日間,染色された歯垢が完全に取り除かれるまで,被験者の口腔内を清掃した。刷掃方法の割付を知らされていない歯科医師が,歯周ポケットの深さ(PD)とプロービング時の出血(BOP)を診査した。また,上顎第1小臼歯の頬側近心歯間乳頭と頬側中央部の遊離歯肉の上皮の角化程度を,パパニコロ染色法により判定した。その結果, 1. 21日後には,つまようじ法で刷掃した部位のBOP値が,バス法とデンタルフロスで清掃した部位の値よりも有意に低かった。2. つまようじ法で刷掃した歯間乳頭部のみ,ベースラインと比較して,21日後には角化細胞数の割合が有意に増加した。3. 歯垢が完全に除去されるまでに要した時間では,つまようじ法の場合は,バス法とデンタルフロスを併用した場合の約70%であった。以上の結果から,つまようじ法はデンタルフロスを併用したバス法と比較して,短時間で,より有効なマッサージ効果を得られる可能性が示唆された。
著者
野上 香織 西川 真樹子
巻号頁・発行日
2008-03

平成19年度国際交流推進機構基盤強化経費に基づく教職員等の海外派遣事業実施報告書
著者
中山 文 成田 静香 野村 鮎子 濱田 麻矢 西川 真子 松尾 肇子 林 香奈
出版者
神戸学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

この研究の目的は、現代中国の中国文化(文学・演劇・映画など)に表れたジェンダーを明らかにすること、および文化の根底にある中国人のジェンダー観念を歴史的に考察することであった。我々は、平成15年度〜16年度(2003年4月〜2006年3月)にかけて、これをテーマとする研究会を計22回開催し、平均して毎回14〜15名の参加者を得た。2004年3月7日の国際シンポジウム「中国演劇におけるジェンダーの表象」では、パネリストとして、中国から中国の女性演劇である越劇の監督である楊小青氏、中国戯劇家協会の重鎮で『中国戯劇』の副主編である黎継徳氏を迎え、日本側からは中山文(神戸学院大学)、伊藤茂氏(神戸学院大学)、細井尚子氏(立教大学)が加わり、中国の越劇と日本の宝塚との比較やジェンダーの表象について討論した。また、2005年6月25日〜26日には、日中の女性演劇の比較をテーマとする国際シンポジウム「男らしさ・女らしさの作り方-越劇と宝塚」を開催した。宝塚からは、草野旦氏(演出家)・磯野千尋氏(宝塚歌劇団専科、男役)・一原けい氏(宝塚歌劇団専科、女役)、越劇(中国の女性演劇)からは、楊小青氏(演出家)・陳雪薄氏(杭州越劇院、男役)・周俊氏(杭州越劇院花旦、女役)を迎え、実演を交えて、一般にも広く公開した。このほか、研究会では、中国のジェンダーを歴史的に考察するための入門書『中国女性史入門-女たちの今と昔』(人文書院2005年3月)を編纂・出版した。この書は、中国女性の歴史を、婚姻生育・教育・女性運動・労働・身体・文芸・政治ヒエラルキー・信仰の8つのテーマに分けて解説したもので、すでに書評などで高い評価を得ている。
著者
宇木 等以香 江木 啓訓 西川 真由佳 大菅 直人 重野 寛 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.50, pp.7-12, 2004-05-20
被引用文献数
1

遠隔コミュニケーションにおいて、参加者に対して距離感を表現することを可能とするデバイスである、重層化ディスプレイを構築する。重層化ディスプレイは透過型ディスプレイを重ねて配置することにより表現し、「面」ではなく「空間」を通じた表示が可能となる。これにより、遠隔コミュニケーションでの表示画面において、奥行きを表現し、会話を行う上で重要なノンバーバル情報である「距離」を遠隔地間での対話で利用することができる。本研究では、距離感を表現するディスプレイの試作と表現手法の評価を行った。In order to express distance in remote communication, we have built "stratification display". Stratification display is composed of special transmitted display. To build the stratification display, we have placed a transmitted display in front of a large display. Stratification display is able to express sense of distance by using the depth of screens. We have built a prototype of the remote communication system using the stratification display.
著者
江木 啓訓 西川 真由佳 宇木 等以香 大菅 直人 重野 寛 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.106, pp.13-18, 2003-10-23
被引用文献数
3

本研究は、空間と空間の接点である「出入り口」を場と捉え、その場におけるグループの支援環境:Collabogateを構築する。出入り口空間での活動は、その内容や所要時間などの点において従来の協調作業空間とは異なる特性を持つ。Collabogateは出入り口空間におけるアウェアネス情報を収集・蓄積し、グループにおけるインタラクションを支援する。センサとディスプレイを組み合わせたCollabogate環境の設計とアプリケーションの提案を行った。今後実装されたシステムを用いた実験と評価をもとに、出入り口空間でのグループ支援環境に必要な要件を検証する。This research focuses on the gateway place, where two or more rooms are connected. The gateway place can be considered as a collaborative place as well as meeting or working rooms. We propose "Collabogate", which supports group interaction with various services at the gateway place. First, we analyze the characteristics of the gateway space, and design the Collabogate environment with sensors, displays and portable devices owned by each user. Collabogate manages these devices and gathers awareness information from various sensors. Several applications are proposed based on the Collabogate environment, and experiments and evaluations are planned to be held.
著者
西川 真子
出版者
名古屋外国語大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

中華民国時期以降の歴史を見れば、孫文と宋慶齢、周恩来と〓頴超、梁思成と林徽因等のように、ともに高い教養を身につけ、知的な営みを共有する夫婦が少なからず存在する。あるいは、胡適の場合のように、親の決めた婚約者が旧式の教育しか受けていなかったため、自分の妻に知識を得て教養を磨くことを強く望んだ例も存在する。妻にも高い知的好奇心を求める--この志向性は中国の知識人階層の中に途切れることなく継承されている。先年亡くなった銭鐘書とその妻楊絳女史の場合も、夫妻とも著名な文学研究者、作家として切磋琢磨しながら知識人として洗練の度を加えていった。民国期以来の中国で何故このような知識人同士の夫婦関係が生まれることになったのか。本報告書では、清末から民国時期にかけて中国の知識階級でおこなわれた、家庭と夫婦のありかたに関する議論を振り返って中産階級の家庭観を考察した。特に胡適とその妻江冬秀に関しては2002年7月13日関西中国女性史研究会等主催のシンポジウム「ジェンダーからみた中国の家と女」において「民国時期知識人の家庭観-胡適の結婚」と題して研究発表をする機会を得た。同じ視点から梁思成と林徽因夫妻の事例について考察した成果は論文「民国時期中国知識人夫婦における知の共有-梁思成と林徽因」(『名古屋外国語大学外国語学部紀要』23号)にまとめた。銭鐘書と楊絳夫妻の事例は、彼らの民国時代から解放後文化大革命を経て1980年代に至る長期の活動を俯瞰し、知識人家庭における夫婦間の知の共有のありさまと、家族をつなぐ媒介としての知識と教養のありかたについて考えた。
著者
Susan Gibbons 西川 真樹子
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
no.84, pp.5-8, 2008-12-31