著者
越後 多嘉志
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.244-249, 1977-04-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
11

古い時代から甘味料として親しまれ, また近年着実な需要の伸びを見せている蜂蜜。その化学組成は蜜源の影響をあまり受けないという。蜂蜜生成過程でみられる各種糖類および有機酸類の生成, 蜂蜜の細菌生育抑制作用等についての解説は, 直接蜂蜜を取り扱うことのない者にとっても興味深い。
著者
越後 多嘉志
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.47-53, 1993-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
31
被引用文献数
2
著者
越後 多嘉志
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.192-198, 1975-03-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1 1
著者
越後 多嘉志 竹中 哲夫 江沢 真
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.148-153, 1975-04-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
9
被引用文献数
1

蜂蜜を加熱することによって生じる糖含量,酸度,色および細菌生育阻止力の変化について調べた。(1) 加熱温度,時間の増加に伴い,フラクトースとグルコースの含量比およびシュークロースとフラクトース,グルコース含量との比は小さくなる。総酸度にはほとんど変化ないが,ラクトン酸度と遊離酸度の比は大きくなる。(2) 蜂蜜を加熱するとHMFが増加し,褐変反応によって蜂蜜は着色する。この反応の1経路としてHMFを経由する反応系が考えられ,蜂蜜のような酸性液中ではグルコースよりもフラクトースが反応しやすく,容易にHMFを生成し,しかもこの反応はアミノ酸なしでも進行する。しかしHMFからの反応は進行しにくい。(3) Staphyloccus aureusに対する蜂蜜の生育阻止作用は高糖濃度,酸成分および過酸化水素によると考えられ,特に過酸化水素は蜂蜜中のグルコース・グルコースオキシダーゼ反応系によって生成している。蜂蜜を加熱して阻止作用が失われるのはグルコースオキシダーゼが失活して過酸化水素が生成しなくなるためと考えられる。(4) 上記結果の実際の裏づけとして,工場での加熱工程における蜂蜜の品質変化を調査した。
著者
八並 一寿 越後 多嘉志
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.1723-1728, 1991-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
32
被引用文献数
40 44

This study was undertaken to find the salt tolerant histamine-forming bacteria in commercial rice-bran pickles of sardine. Eight isolates of histamine-forming bacteria were found in the rice-bran pickles of sardine and shown to be salt tolerant bacteria and mesophiles. Five out of the 8 isolates were nonhalophiles. Especially, 2 out of these 5 isolates produced large amounts of histamine. All isolates were cocci, Gram positive, and non-motile bacteria. They were identified as Staphylococcus biologically. A remarkable histamine producer, strain No. 7 was mixed into a histidine broth added with 10% and 12% NaCl. The histamine level reached 100mg/100ml after 3 days at 37°C. Strain No. 7 seemed to be related to the accumulation of histamine in commercial rice-bran pickles of sardine.
著者
山崎 幹夫 堀江 義一 宇田川 俊一 越後 多嘉志 君 政子
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-6_1, 1975-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

国内および国外のはちみつ, 合計23試料について着生菌類の分離を試みたところ, はちみつ病原菌として知られる Ascosphaera apis のほか Chaetomium, Eurotium, Aspergillus, Cladosporium, Penicillium 属などの菌が分離された. 酵母に比べると一般に菌出現頻度は低く, 輸入試料に比べると国内産試料の出現頻度が低かった. グルコース, ショ糖の各濃度添加培地における分離菌の生育は可能であり, はちみつ自体における生育も可能であった. したがって, はちみつが発黴しにくい原因は単なる糖高濃度, 低pH性にあるだけでなく, 酵母による優先型環境のために菌の発育を妨げられるのであろうと推定される.
著者
越後 多嘉志
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会雑誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.p244-249, 1977-04
著者
越後 多嘉志 竹中 哲夫 市村 真
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.223-227, 1974-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1

蜂蜜の品質に関する一連研究として,蜂蜜中の酵素の安定性を調べた。(1) 酵素液中にはアミラーゼ,グルコースオキシダーゼ,α-グルコシダーゼが存在し,ゲルろ過法によってそれらの活性区分を明らかにした。(2) 酵素液中の上記各酵素の作用最適条件を第1表に示した。またpH安定性試験から蜂蜜のpH(約3.8)附近ではどの酵素も不安定であった。(3) 酵素液あるいは蜂蜜中でのアミラーゼは,加熱に対して比較的安定であり,グルコースオキシダーゼは最も不安定であった。酵素液を冷温(3℃)貯蔵すると活性低下をほとんど認めないが,室温(20℃)貯蔵では低下を認め,この場合アミラーゼの低下度合が少なく,グルコースオキシダーゼが最も大きかった。(4) 密封したガラス瓶に蜂蜜を7か月間室温(20~28℃)貯蔵した結果,酵素活性の損失度合はアミラーゼが最も少なく,α-グルコシダーゼとグルコースオキシダーゼはともにアミラーゼよりも2倍ぐらい多かつた。
著者
八並 一寿 越後 多嘉志
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.310-313_1, 1992-06-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
21
被引用文献数
3 8

市販いわし糠漬け20試料について, 不揮発性アミン含量の実態を明らかにし, さらに水分, pH, NaCl, VBNについても同時に測定した. 水分, pH, NaCl, VBNの平均値及び標準偏差値は, それぞれ43.9±4.3%, 5.28±0.13, 12.2±2.4%, 57.4±25.1mg/100gであった. 糠漬け中の不揮発性アミン量の平均値及び標準偏差値は, プトレシン (Put) 74.3±121.0μg/g, カダベリン (Cad) 7.8±7.5μg/g, ヒスタミン (Hm) 368.3±421.6μg/g, チラミン (Tym) 213.3±271.1μg/g, スペルミジン (Spd) 4.3±6.5μg/gであり, HmとTymの含量の高い試料が多かった. VBNが80mg/100g以上の試料では, Putを100μg/g以上, Hmを500μg/g以上, Tymを400μg/g以上含むものが多く, VBNが40mg/100g以下の試料では, 不揮発性アミン含量の低いものが多かった.