著者
杉山 二郎 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.463-468, 1979-06-01

世界の文化史の中で, 毒や薬が果して来た役割は大変に大きく, 興味深い, お招きした杉山二郎氏には「鑑真」「大仏建立」「正倉院」「西アジア南北記」などの著書があり, その博学と見識の深さについてはつとに知られるところである。時間が足りなかったため, 今日はその一端をうかがうに止まったが, いわばイントロダクションとも言うべき今日のお話の中だけにも, 我々にとって興味ある問題のヒントがいくつもあったように思われる。
著者
津村 哲史 村井 秀幸 廣瀬 圭一 山崎 幹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.156, pp.53-58, 2009-07-23

近年,高度情報化社会が急速に進展しており,その社会インフラを支えるIT機器の役割が重要視されている.そのIT機器への電力供給は無停電・無瞬断が要求されており,地域毎に異なる電力系統の品質把握及びそのバックアップ電源として設置される非常用発電装置・無停電電源装置等の故障リスク分析は非常に重要である.このような理由から,全国約8,000の通信ビルにおける停電情報や,それらビル内に設置された約20万の電源装置から収集した装置の故障・復旧時間のフィールドデータを基に,給電信頼度データベースを構築した.このデータベースを用いることで,停電事故に関する年次,季節毎の傾向や地域特性の把握,及び装置の種類・容量規模等ごとの給電システムの信頼度評価を可能するシステムを開発したので,それらの概要について報告する.
著者
堀江 義一 山崎 幹夫 宮木 高明 宇田川 俊一
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.516-519, 1971-12-05 (Released:2010-03-01)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Fungal content of 24 samples of various types of spices of which a half was domestic and the others were collected from the markets in U.S.A., was surveyed from the hygienic point of view on foodstuffs. From 15 mold-positive samples, 12 were estimated under heavy contamination. Twenty eight fungi were isolated from these spices and were identified. Except a few Fungi Imperfecti and Mucorales, the majority of the species was found to be belonging to the genera Aspergillus and Penicillium. In the genus Aspergillus, the members of A. glaucus, A. flavus, A. niger, A. terreus and A. versicolor groups were the predominant species on the Japanese samples. In Penicillium, the series commonly found was P. chrysogenum only appearing in paprika of Japanese sample. The important contaminants in U.S.A. samples were identified as representatives of the A. glaucus group. No aflatoxins were detected in CHCl3 extracts of the rice culture of A. flavus which were found in Japanese sage and pepper. Since some spices such as garlic powder are known to have a bacteriostatic or bacteriocidal property, it may be suggested from the result obtained that some spices are not subject to spoilage.
著者
鈴木 久美子 藤本 治宏 山崎 幹夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.2176-2178, 1983-06-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
13
被引用文献数
10 17

Fasciculol E and F were identified as the toxic principles of Naematoloma fasciculare (Nigakuritake), a poisonous mushroom. These compounds caused paralysis and death in mice. The LD50 values of fasciculol E and F to mice were determined as 50 mg/kg and 168 mg/kg (i. p.), respectively.
著者
山崎 幹夫 堀江 義一 宇田川 俊一 越後 多嘉志 君 政子
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-6_1, 1975-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

国内および国外のはちみつ, 合計23試料について着生菌類の分離を試みたところ, はちみつ病原菌として知られる Ascosphaera apis のほか Chaetomium, Eurotium, Aspergillus, Cladosporium, Penicillium 属などの菌が分離された. 酵母に比べると一般に菌出現頻度は低く, 輸入試料に比べると国内産試料の出現頻度が低かった. グルコース, ショ糖の各濃度添加培地における分離菌の生育は可能であり, はちみつ自体における生育も可能であった. したがって, はちみつが発黴しにくい原因は単なる糖高濃度, 低pH性にあるだけでなく, 酵母による優先型環境のために菌の発育を妨げられるのであろうと推定される.
著者
鈴木 久美子 采 輝昭 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.108, no.3, pp.221-225, 1988
被引用文献数
7

A fraction causing diarrhea to mice with a hemolytic activity was previously isolated from the aqueous extract of a poisonous mushroom Rhodophyllus rhodopolius. In order to clarify the relationship between the enterotoxicity and hemolytic activity, the hemolysin was purified. The hemolysin which was partially purified by DEAE-cellulose column chromatography, ammonium sulfate precipitation, and Sephacryl S-300 column chromatography, caused diarrhea and intestinal hemorrhage to suckling mice. The molecular weight of the hemolysin was estimated to be about 40000 by SDS-slab polyacrylamide gel electrophoresis and gel filtration. The hemolytic activity of the hemolysin was observed to be relatively heat-stable in the crude extract and dependent on the temperature and concentration of erythrocytes.
著者
杉山 二郎 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.463-468, 1979-06-01 (Released:2018-08-26)

世界の文化史の中で, 毒や薬が果して来た役割は大変に大きく, 興味深い, お招きした杉山二郎氏には「鑑真」「大仏建立」「正倉院」「西アジア南北記」などの著書があり, その博学と見識の深さについてはつとに知られるところである。時間が足りなかったため, 今日はその一端をうかがうに止まったが, いわばイントロダクションとも言うべき今日のお話の中だけにも, 我々にとって興味ある問題のヒントがいくつもあったように思われる。
著者
渡辺 和夫 矢野 眞吾 中川 昌子 山崎 幹夫
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

脳機能改善薬のリード化合物としてのβ-カルボリン類に注目して、薬品合成化学班は新規β-カルボリンの分子設計、天然物化学班は高次機能に作用する新たなる天然物の検索、薬理班は得られた化合物の薬効評価を行った。研究成果を次の3点にまとめた。(1)薬品合成化学班:光学活性β-カルボリン化合物の合成手段として、2種の合成法の開発に成功した。光学活性な1-フェネチル基、もしくは1-ナフチルエチル基を不斉補助基として有するトリプタミン誘導体を酸性条件下アルデヒドと反応させたところ、高収率かつ高いジアステレオ選択性にてPictet-Spengler反応が進行し光学活性1-置換-テトラヒドロ-β-カルボリンが得られた。さらに、キラルルイス酸存在下、N-ヒドロキシトリプタミンとアルデヒドから得られるニトロンを用いて世界初のエナンチオ選択的不斉Pictet-Spengler反応にも成功し、種々の光学活性1-置換-テトラヒドロ-β-カルボリンの合成を行った。(2)天然物化学班:菌類、生薬などの天然素材から、広範に向神経性成分を探索し、子嚢菌から痙攣性テトラヒドロ-β-カルボリン化合物、モノアミン酸化酵素阻害活性成分、免疫調節活性成分を、さらに、南米生薬、和漢薬、東南アジア伝承薬からマウス酢酸ライジング抑制活性β-カルボリン化合物、鎮痛活性成分、抗不安活性成分をそれぞれ単離し、分子構造と構造活性相関を解明した。(3)薬理班:タイ国民間薬Mitragynaspeciosaの作用解析を行い、その成分mitragynineがオピオイド受容体に作用して麻薬性を発現すること、さらに、類似構造を有する漢薬釣籐鈎成分hirustineがオピオイド受容体に拮抗的に作用することを見出した。脳-腸機能調節の研究において、グルタミン酸受容体、GABA受容体、オピオイド受容体に作用する薬物が胃液分泌に極めて強い作用を示すことを見出した。
著者
鈴木 久美子 采 輝昭 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.108, no.3, pp.221-225, 1988-03-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
12
被引用文献数
1 7

A fraction causing diarrhea to mice with a hemolytic activity was previously isolated from the aqueous extract of a poisonous mushroom Rhodophyllus rhodopolius. In order to clarify the relationship between the enterotoxicity and hemolytic activity, the hemolysin was purified. The hemolysin which was partially purified by DEAE-cellulose column chromatography, ammonium sulfate precipitation, and Sephacryl S-300 column chromatography, caused diarrhea and intestinal hemorrhage to suckling mice. The molecular weight of the hemolysin was estimated to be about 40000 by SDS-slab polyacrylamide gel electrophoresis and gel filtration. The hemolytic activity of the hemolysin was observed to be relatively heat-stable in the crude extract and dependent on the temperature and concentration of erythrocytes.
著者
野村 康祐 安部 征哉 福島 健太郎 庄山 正仁 松本 暁 福井 昭圭 山崎 幹夫 二宮 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.371, pp.105-109, 2010-01-14

近年、データセンターの規模は年々拡大し、その消費電力は著しく増加している。そのため、データセンターにおける給電システムを従来の交流給電から直流給電へ移行し,消費電力を削減することが検討されている。この直流給電システムにおいて、過電流から系統を保護することは最も重要な事項の一つである。そこで、保護用デバイスとして、高速な遮断が可能である半導体遮断器の適用が検討されている。しかし、遮断の際に発生するノイズ電流により他系統の半導体遮断器に誤動作が発生する。本稿では、ノイズ電流による半導体遮断器の誤動作の発生メカニズムについて検討する。

1 0 0 0 OA 薬学概論

著者
遠藤 浩良 石井 永 野口 衛 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.14, no.9, pp.741-746, 1978-09-01

今日は薬学概論というかたい話題でお話をしていただきますけれども, ひとつ話の内容はざっくはらんに, 日頃お考えいただいていることを話していただいて, 薬学概論なるものをここである程度浮り彫りにできれば幸いと存じます.薬学概論に関する本は実は既に何冊か出版され, 石井先生が「薬学を論じた書物」として本誌(10巻7号)に紹介しておられます.そんなところからまず何か話題を…….

1 0 0 0 OA 薬草園を語る

著者
伊沢 一男 滝戸 道夫 田中 孝治 後藤 実 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.713-718, 1977-09-01

古き薬学生にとって, 薬草園はさまざまな想い出の泉であった.四季折々の花や緑は試薬の臭気から逃れ出るひとときの憩いでもあった.今, 薬草園は学生にとって意外に遠い存在となりつつあるらしい.それにはそれなりの厳しい理由もある.しかし薬学教育の場から, あるいは研究の場から薬草園を無くしてしまった時に, 我々の受ける損失はまた大きいのではないかとも思われる.今日はそのことを考えていただきたい.

1 0 0 0 OA 毒薬世相学

著者
山崎 幹夫 丹羽口 徹吉 押田 茂實 黒岩 幸雄
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.467-473, 1982-06-01

現代人の生活の中には, 毎年多くの新しい化学物質がとり入れられて来ており, これが我々の生活を豊かにする反面で, 毒としての面も持っている.複雑多岐にわたる現代生活の中で, あるものは犯罪として用いられるものもある.今日は, 毒物を日頃とりあつかっておられる先生方に, 昔から現代に至る毒についてお話を伺った.