著者
近藤 功行
出版者
志學館大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13460234)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.45-70, 2001-07
著者
山本 康貴 馬奈木 俊介 増田 清敬 近藤 功庸 笹木 潤 宋 柱昌 吉田 祐介 赤堀 弘和
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

EUでは、環境に配慮した農業生産を行うなどの一定要件を満たした農業生産者に補助金等を支払うというクロス・コンプライアンス(CC)を適用した農業政策が実施されている。本研究では、CC受給要件を、農業由来の環境負荷などの外部性効果とみなして評価し、CC受給要件の内容設計に資する手法の開発や適用を試みた。農業生産活動由来の環境負荷に及ぼす環境影響を経営段階のミクロレベルや国全体のマクロレベルで定量評価できる手法の開発と適用を行い、CCを適用した新たな農業政策の設計に資する基礎知見を得ることができた。
著者
近藤 功庸 笹木 潤 山本 康貴
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.14-22, 2010-06

山本・近藤・笹木は、以下の「稲作生産性停滞仮説」を提示して、「わが国稲作生産性の伸びがゼロとなりつつある」という極めて悲観的な可能性のあることを計量的に検証した。「稲作生産性停滞仮説」:戦後におけるわが国稲作生産性は、(1)技術進歩率が相対的に高くキャッチ・アップ効果が低下する減反以前の第1局面、(2)技術進歩率が低下しキャッチ・アップ効果が上昇する減反以降から近年までの第2局面の順に推移し、(3)その後は技術進歩率、キャッチ・アップ効果ともに停滞し全体として稲作生産性の伸びがゼロとなる第3局面に向かっている可能性がある。本稿では、山本・近藤・笹木の分析枠組みに依拠しつつも、この分析では未解明であった以下3つの論点に限定し、「稲作生産性停滞仮説」の再検証を試みることを課題とする。
著者
近藤 功行
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.39, no.10, pp.p799-808, 1992-10
被引用文献数
1

琉球列島の終末期医療における伝統的固有宗教の存在とその公衆衛生学的意義を考察するために,与論島における終末期受療行動,沖縄県内の総合病院,民間精神科病院,特別養護老人ホーム(以下,老人ホームと略す)などにおける施設側および患者・遺族側の宗教活動・儀礼について一連の調査を行った。与論島では島外の診療施設に入院して重篤化した場合,死亡間際に島に連れ戻すとしみ特異な終末行動がみられ,自宅死亡が最も理想とされた古来の死生観が保持されていた。沖縄県内の総合病院や精神科病院,老人ホームでは死者が出た場合「ヌジファ」と呼ばれる伝統宗教に従った抜魂儀礼をかなりの遺族が希望し,多くの施設ではそれが認められていて,遺族の心理的安堵感の獲得に大きく貢献していると考えられる。また老人ホームでは,伝統宗教上の祭日に限局した特異な行動をする老齢女性が少なからず存在し,これら女性の深層表象に伝統宗教要素が濃厚に反映していることが推測された。琉球列島では本土化という概念を中心として急速な文化変容が進んでいるが,いまだに伝統宗教的意識が強く支配しており,今後の終末期医療においてもそれらについての十分な配慮が必要であろう。The public health significance of traditional religions in terminal care was studied in the Ryukyu Archipelago. The traditional religious view of life, in which death at home is ideal, is still maintained: while inhabitants seek modem medical care in facilities outside of the island, they are transported back to die in their homes when their condition becomes critical. Most of the general hospitals, special nursing homes for the aged, and psychiatric hospitals of Okinawa allow bereaved families to perform "Nujifa", a traditional religious ritual for transferring soul of the dead from the death to their own home, that functions as a sighificant factor in relieving grief. In many of the special nursing homes for aged, not a few aged women practiced activities uniquely associated with traditional religion on strongly reflecting the fact that endemic religion is deeply embedded in their thinking. Although acculturation is in rapid progress in the Ryukyu Archipelago, such endemic religion still has a significant effect on the people. Therefore these religious factors should be considered in the terminal medical care of these people.
著者
近藤 功 アンドレア クティチ 田中 宏征 坂野 鋭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.573, pp.13-18, 2005-01-14

画像検索性能向上を目的とした, スティーラブルフィルタによるテクスチャ記述方法を提案する.従来のテクスチャ記述方法として, ガボールフィルタリングにより得られる画像の方向・空間周波数構造を利用したテクスチャ記述方法がある.ただし, ガボールフィルタリングにより得られる方向性は, 実用上, 特定の方向に限定される.そのため, 従来のガボールフィルタによるテクスチャ記述方法は, 方向性特徴を十分に活用できていない問題を持つ.この問題を解決するため, 我々は, 任意方向に指向性を持つスティーラブルフィルタを採用した.また, テクスチャ記述性能の向上のため, 方向に加え, 空間周波数, エッジ種類の解析を行った.予備的な実験により, 提案手法の可能性を検討した.
著者
近藤 功行 安保 英勇 江崎 一朗 簗瀬 誠 與古田 孝夫 木ノ上 高章
出版者
沖縄キリスト教学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

9.研究成果の概要昨今、雇用は重要な社会問題でもある。とりわけ、深刻な問題は障害者雇用である。日本では、障害者の分類が3つに分かれている。すなわち、身体障害、知的障害、精神障害の3つである。これまで障害者雇用率にカウントされていなかった精神障害者の雇用がカウントされることが重要な課題であるが、このことは非常に大切な視点をはらんでいると考えられる。そのような中で、私たちは鹿児島県奄美大島にある精神障害者小規模作業所:「明りの家」に着目している。精神障害者の雇用率がアップすること、障害者雇用率をあげることは重要であるがこの点について我々は奄美鳩骸市(旧名瀬市)にある、「明りの家」を通して追って来ている。本研究で得た、知見は以下の通りである。1.鹿児島県奄美大島にある「明りの家」は非常に重要な視点をはらんでいる。明りの家では比較的高い賃金を利用者に支払うことが可能となっていた。その理由としては、行政から委託された仕事(公民館の清掃、道路ののり面の整備関連の仕事など)やスーパーのビラ配りなど、地域と密着した仕事を受注できていることにある。その背景には、これまでの明りの家の仕事ぶりが、地域の人々から評価され、信頼を得ていることにある。明りの家の所長は、今後の展開として、単に仕事を請けるだけではなく、自らが主体となる方向を考えている。今後とも精神障害者の雇用を考える上で、明りの家の活動は、着目すべき精神福祉、就労のモデルになると考えられる。2.障害者雇用を考究する上では、日本人の障害者観が問題になるのではないかと考えている。地域、行政、医療福祉関連に従事する人々、学校、などであるが、障害者雇用の理解に際しては、学校教育に関連した内容に関しては(社会人や大学のみの教育ではなく)小学校から大学までの教育において重要になると考えている。
著者
山木 邦比古 近藤 功 中村 秀夫
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

私達は当該の科学研究費の交付を受け、melanocyteの不溶性抗原の解析をおこなってきた。この中で、melanocyteに特異的に発現しているtyrosinase family proteinの免疫によって白色ラットに実験的Vogt-Koyanagi-Harada(VKH)病を惹起させることができることは既に報告したが、今回は有色ラットに実験的VKH(EVKH)を惹起させることができた。有色ラットのEVKHは臨床的にはVKH diseaseに特徴的とされる夕焼け状眼底を呈するものも認められた。組織学的にはやはりVKH diseaseに特徴的とされる著名な脈絡膜の肥厚、Dalen-Fucks noduleなど肉芽腫性の炎症も広範にみられ、EVKHが惹起されたものと考えられた。またVKH患者リンパ球を分離し、melanocyteの不溶性抗原を抗原としてlymphocyte proliferation assayを行った。この結果tyrosinase family proteinを含む複数の不溶性成分に対して、VKH患者リンパ球が反応性を有していることが判明した。またVKH患者リンパ球をclone化し、VKH病に関与している免疫反応について更に検索すべく実験を行っている。これらの結果は現在投稿準備中である。