著者
戀津魁 伊藤彰教 三上浩司 近藤邦雄 菅野太介 金子満
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.605-607, 2011-03-02

映像作品を制作するにあたって,初めに作成される情報としてシナリオがある.シナリオなくして映像制作をするのは非常に困難であり,シナリオ執筆は必須の作業と言える.しかし,シナリオを記述するためにはキャラクター設定やエピソード等膨大な情報を考え,記述したものを管理する必要があり,シナリオ執筆自体にかかる以上の労力を必要とする.そこで本研究では,PHPとMySQLデータベースを用いてシナリオライターの情報管理を補助するシステムを開発した.Webブラウザを介して執筆過程の情報を随時データベースシステムに登録し,好きなタイミングでユーザーが参照できるインターフェースを作成した.また,記述された情報を自動的にシナリオの体裁を整えた形に表示する機能を実装した.これによって,多種・多数に渡る中間生成物をシステムが管理するためライターの負担を軽減し,また執筆完了後は記述された情報を効率的に参照できる形として出力可能になる.
著者
兼松 祥央 三上 浩司 近藤 邦雄 金子 満
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.66-72, 2010 (Released:2010-07-13)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2

3DCG映像制作においてライティング(照明)は、作品の印象を決め、できを大きく左右する非常に重要な要素である。よってライティングは単純にライトを置くだけではなく、ディレクターの意図に基づいてしっかりと設計を行うことが重要である。そこで本研究では従来ディレクターの頭の中で感性的に行われていた照明設計を支援し、プレプロダクション段階において効率的にライティングシミュレーションを可能とするために、映像の演出を支援する「ライティングスクラップブック」とライティングを容易に行うための「ライトセット」を提案することを目的とする。これらを用いて映像制作の実証実験を行った結果、提案システムを用いることにより、作業時間が短縮でき、ライティングによる効率的な演出シミュレーションが可能になった。
著者
金子 満雄
出版者
日本アフリカ学会
雑誌
アフリカ研究 (ISSN:00654140)
巻号頁・発行日
vol.1969, no.8, pp.66-69, 1969-05-30 (Released:2010-04-30)
被引用文献数
1 1
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.1577-1584, 1996-10-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Computerization of cell-touch animation production started in the 1970s. Most computer systems used 2D computer graphics technology. Even now there are very few systems which use 3D computer graphics technology. The authors have proposed methods and algorithms to produce cell-touch animation image using 3D computer graphics technology such as generation of character lines and an animation spreadsheet. We propose a method to create freer camera motion for cell-touch animation production. We first construct a world in the computer where elements such as camera, lights, objects and cell layers are deployed. 2D characters are mapped on a transparent plate as a layer. Then motion paths and camera directions are set using spline curves. The views can be previewed with wireframes and rendered images. Many camera motions that used to be impossible with conventional cell-animation or 2D-based animation production methods can be achieved with less effort and sometimes automatically.
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.78, pp.23-30, 1995-08-17
参考文献数
8
被引用文献数
10

セルアニメは絵本やコミックス雑誌の画調と同じ雰囲気が演出可能なため.映画やテレビで最も人気のある映像表現法となっている.そのコンピュータ化は,1970年代から2Dグラフィックス技術によって試みられ,現在ではいくつかのシステムが実用化されているが,動画工程では,手描きのアニメとは異なる技能を要求されるため,一般的には使用されないのが現状である.本研究は,セルアニメのコンピュータ化を,CGのノンフォトリアリスティックな応用としてとらえ,動画工程のコンピュータ化を指向している.本報告では,新しい輪郭線発生のアルゴリズムを提案すると共に,セルアニメタッチ映像に欠かせないキャラクタの動きや,セルアニメ独特のカメラワーク等を実用化するための諸アルゴリズムを「リディメンション法」と総称し提案している.Cel-animated cartoon is one of most popular method of motion picture making. People like it because it gives the same impression as picture books and comics. Its computerization started in the late 1970s using 2D computer graphics technology. Although there are a few available working systems now, the process of animation or inbetweening is not practically used by the production people because it gives different motion compared with that of conventional's. This study started to search possibility of using 3D computer graphics technology for cel-animated cartoon production purpose. In this report studies such as generation of character lines, generation of automatic inbetweening are discussed and presented as "Redimension Method".
著者
宮崎 誠也 申 金紅 結城 崇史 金子 満 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.2, pp.65-72, 2003

近年、スクリプト言語や自然言語入力によるCG映像作成手法が提案されている。この手法は、ユーザーによる指示内容(「木の横に立つ話者Aをウエストショットで撮影」等)に従って背景・人物CGやCGカメラ等を自動的に配置することにより、きわめて短時間に映像を作成できるのが特徴である。筆者らはシナリオベースの個人用映画制作システムDMP(Digital Movie Producer)を研究開発しているが、映像知識のないユーザーでも簡単に効果的な映像制作ができるように、映像の演出を自動的に行うDMPの演出プランニングエンジンを本稿で提案する。また映像制作技法のノウハウと実写映画の映像分析から、同エンジンで用いる知識ベースの構築方法を提案する。
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, 1994-09-26

メディアの拡大に従って,映像産業でのセルアニメ制作の需要が高まっている.セルアニメに根強い人気があるのは,絵本やコミック誌と同じタッチであるため親しみ易いことがあげられるが,制作側から見ても実写映画と違ってどんな世界でも作り出すことができること,作者の意図が伝わりやすいことなど,メリットが大きい.しかし,その制作手法は一枚一枚絵を描き,それをコマ撮り撮影するという昔ながらのもので,コンピュータの利用は,ディジタルインクアンドペイントと総称されるセルの色塗りと撮影部分に過ぎない.本研究は,3DCG画像制作手法の中で,モデリングとアニメーション部分をセルアニメタッチの画像制作に応用しようとするものであるが,その際に,キャラクタやモデルにふちどり線を発生させる必要がある.これは,3DCG画像をセルアニメタツチに見せる際に最も重要なものであり,可能な限りの自動化が望ましい.ここではふちどり線発生のアルゴリズムとして二つの手法を考察した.
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.18, no.41, pp.57-64, 1994-07-08

コンピュータによるセルアニメ表現の新しい手拡について述べる. セルアニメは, 映画の基本的な表現方法の一つとして, ほぼ100年間にわたって大きな技術的変雄を経ずに使われてきた. しかしセルアニメの基本は,手作業により一枚一枚絵を描き, 色を塗り, 組み合わせてカメラで撮影するという作業が必要であるため, 手工業の域を脱し得なかった. そのため, 1970年代にはまずアメリカにおいて制作産業そのものが空洞化し, 1980年代には日本でも同じ現象が始まった. これに対応するために, セルアニメ制作工程の内で, 色塗りと撮影の部分をコンピュータ化した, ディジタルインクアンドペイントシステムが実用化され, 産業界での利用が始まったが, コンピュータが代替できる工程が少なく, 日本では利用するメリットが少ないと考えられる. 本研究は, デザイン段階からコンピュータを利用し, 動画, 色塗り, 撮影, 編集迄を3DCG技術を利用し省力化, 自動化し, マルチメディア時代の到来と共に増大することが予測されるセルアニメタッチの映像制作をリストラクチャしようとするものである.
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.1288-1295, 1995-10-20
被引用文献数
7 1

コンピュータによる, セルアニメタッチの映像表現を行うための新しい手法について述べる.セルアニメは, 映画の基本的な表現方法のひとつとして幅広く使われており, その人気は高い.セルアニメ制作は, 手作業により1枚1枚絵を描き, 色を塗り, カメラで撮影する.そのため1970年代には, まずアメリカにおいて制作産業そのものが空洞化し, 80年代には日本でも同じ現象が始まった.これに対応するために, 色塗りと撮影の部分をコンピュータ化した, ディジタルインクアンドペイントシステムが実用化された.しかし, コンピュータが代替できる工程が少ないため, 日本ではあまり利用されていない.本論文では, セルアニメ制作の基幹部分である原画および動画制作のコンピュータ化に, 3次元コンピュータグラフィックス技術を利用するアルゴリズムについて提案する.これまで, 2次元CG技術のみの利用にとどまっていたセルアニメタッチ映像制作を大きく変革させるものであるが, 本論文では, 3次元CG技術を2次元アニメ制作に利用する際に必要なアルゴリズムを考察し, 次世代アニメ制作システムの構築の第1段階としたい.