著者
古川 聡 鈴木 豪 緒方 克彦 大島 博 村井 正 村上 敬司 鈴木 健之 阿部 高志 佐藤 勝
出版者
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2015-06-29

本研究では、同意を得た被験者(一度に8人)に2週間、JAXAの閉鎖環境適応訓練設備内に居住してもらい、閉鎖環境に加え密なスケジュールでの模擬科学実験などの負荷を宇宙飛行想定で加え、それらの前中後における唾液や血液サンプルの変化を調べ、閉鎖ストレスによるダメージを客観的に評価できる新規ストレスマーカーを探索した。閉鎖設備実験モデルに特徴的な血中遺伝子発現パターンの変化を明らかにし、また閉鎖滞在に伴うストレスを身体活動量低下とそれ以外の要因による影響に分けて評価することを可能にするストレスマーカー遺伝子候補を絞り込むことができた。
著者
深見 裕伸 野村 恵一 目﨑 拓真 鈴木 豪 横地 洋之
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.21-26, 2021 (Released:2021-06-04)
参考文献数
17

有藻性イシサンゴ類の分類体系および和名の大幅な変更,また,サンゴの種同定問題などに起因するサンゴの分類関連の混乱の解消および問題の解決のため,「解説:サンゴ分類の話 連載」を開始する。手始めにサンゴの和名問題を取り上げ,特に和名の混乱が認められるクシハダミドリイシ/ナンヨウミドリイシについて解説する。形態や遺伝子解析,記載論文やタイプ標本の調査から判断した結果,日本国内の全てのクシハダミドリイシ様集団は,種単位ではなく「種群」として扱い,“Acropora hyacinthus species complex”(簡易版:Acropora hyacinthus complex)「クシハダミドリ種群」とするのが適切であると結論付けた。しかしながら,一般的に「種群」が使用されない場合が多いため,次善策としては,本種群の整理が完了するまで,和名のナンヨウミドリイシは使用せず,Acropora hyacinthus クシハダミドリイシの使用を推奨する。
著者
鈴木 豪
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.95-103, 2016-09-20 (Released:2016-09-15)
参考文献数
20

本研究では,「特定の教科の課題」として回答することが,グラフの解釈と判断を行う課題において,回答に差異をもたらすかを検証した.小学5年生(N=91)と6年生(N=94)を対象とし,同一の課題について「算数」または「社会科」の課題として回答する群と,特に教科を指示されない群の計3群を設定し,回答内容を分析した.その結果,5年生では「社会科」の課題として回答する場合,「算数」の課題として回答する場合よりも,省略されて差異が過大に見せられた棒グラフについて,グラフの見た目だけでなく具体的な数値を用いて解釈する傾向が見られた.また,6年生では,社会科の学習が得意であるほど,同様の解釈をする確率が高い傾向が見られた.特に,5年生で社会科の文脈が与えられることが,グラフの適切な解釈を促進する可能性が示唆された.
著者
鈴木 豪
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.327-339, 2016
被引用文献数
2

本研究は, 小学校高学年生を対象とし(5年生269名, 6年生123名), 3種類(A, B, C)の算数記述型課題の回答内容と学習観(意味理解志向学習観と暗記再生志向学習観)との関連を検討した。分析の結果, 暗記再生志向学習観の得点が高いほど, (1) 調査課題Aで, 外れ値があるときに外れ値を含んだ平均をそのまま用いる回答である確率が高かった。暗記再生志向学習観が, 課題中の目立つ特徴をそのまま適用しようとする傾向と関連することが明らかとなった。また, 意味理解思考学習観の得点が高いほど, (1) 調査課題Bで, 省略されたグラフについて, 具体的な数値を述べて判断すべきであることに着目する回答, (2) 調査課題Cで, 印刷された図形と現実を現実場面と対応させ, 図を回転させるといった工夫のある回答である確率が高かった。課題文中の内容が現実場面でどのような意味を持つかを考慮する傾向と意味理解志向学習観とが関連することが示唆された。また, 暗記再生志向学習観の得点が高いほど, 調査課題Cで無答である確率が高く, 暗記再生志向学習観が無答と関連する可能性も一部示唆された。
著者
鈴木 豪
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.138-150, 2015-06-30 (Released:2015-08-22)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1

本研究では, 鈴木(2014)の手続きを改め(グラフの提示と共通点・相違点の発見順序の固定), 多様な考え方の比較検討方法の違いが課題解決に及ぼす影響を検証した。平均を既習である小学5年生(N=44)を, 代表値(平均, 最頻値, 最大値, 最小値)をもとにした四つの考え方について, (a) 共通点・相違点を考える比較検討方法(共通相違群), (b) 最も良い考え方を選びその理由を考える比較検討方法(最良選択群), のいずれかを経験する群に割り当てた。児童は比較検討を行った後, 事後課題2問に回答した。その結果, 外れ値が存在するときに, 次に得られる値を予測する事後課題では, 共通相違群の方が, 外れ値を除いた平均や最頻値をもとに回答できた割合が大きかった。また, 外れ値を含んだ平均をもとに回答した児童のうち, 外れ値の存在に言及した児童の割合も共通相違群の方が大きかった。次に, 2種のデータの大小を比較する事後課題では, 共通相違群の方がより多くの比較方法を示すことができていた。共通点・相違点を考える比較検討方法が, 最も良い考え方を選ぶ比較検討方法よりも, 代表値を用いた課題解決により良い影響を及ぼすことが示された。
著者
鈴木 豪 志賀 剛 木原 貴代子 大熊 あとよ 西山 寿子 小林 清香 鈴木 伸一 西村 勝治 石郷岡 純 萩原 誠久
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.381-381, 2011-10-25

第6回東京女子医科大学メンタルヘルス研究会 平成23年6月23日 東京女子医科大学総合外来センター5F 大会議室