著者
服部 良久 青谷 秀紀 朝治 啓三 小林 功 小山 啓子 櫻井 康人 渋谷 聡 図師 宣忠 高田 京比子 田中 俊之 轟木 広太郎 中村 敦子 中堀 博司 西岡 健司 根津 由喜夫 藤井 真生 皆川 卓 山田 雅彦 山辺 規子 渡邊 伸 高田 良太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

23人の研究分担者が国内外の研究協力者と共に、中・近世ヨーロッパのほぼ全域にわたり、帝国、王国、領邦、都市と都市国家、地方(農村)共同体、教会組織における、紛争と紛争解決を重要な局面とするコミュニケーションのプロセスを、そうした領域・組織・政治体の統合・秩序と不可分の、あるいは相互関係にある事象として比較しつつ明らかにした。ここで扱ったコミュニケーションとは、紛争当事者の和解交渉から、君主宮廷や都市空間における儀礼的、象徴的な行為による合意形成やアイデンティティ形成など、様々なメディアを用いたインタラクティヴな行為を包括している。
著者
亀長 洋子 飯田 巳貴 西村 道也 宮崎 和夫 黒田 祐我 櫻井 康人 堀井 優 佐藤 健太郎 高田 良太 澤井 一彰 齋藤 寛海
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

多文化が交錯する世界である中近世の地中海世界を、東洋史・西洋史の共同研究として再考した。中近世のグローバリゼーションのなかで、アラブ、マグリブ、トルコのイスラーム諸勢力、ビザンツ、西洋カトリック諸勢力、ユダヤ教徒などが地中海世界の各地で政治、経済、宗教、社会の様々な面において対峙する様相を各研究者は個人研究として進め、その成果を海外研究者の協力も得つつ互いに共有した。それにより研究者たちは西洋史・東洋史のいずれにも偏らない視野を育くみ、一国史観を超えた歴史叙述を充実させた。その成果を含んだ研究報告書を作成し多くの研究者に配布し、また共同研究の成果を公開シンポジウムの形で広く人々に公開した。
著者
高田 良太
出版者
駒澤大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

クレタ島では、13世紀から17世紀までの長きにわたってヴェネツィアが、ギリシア系住民を支配する状況が続いた。そうした支配=被支配の関係の構築プロセスを1300年前後の政治・社会的状況に基づいて考察し、以下の2点を明らかにした。一点目は、クレタ島の旧宗主国であるビザンツと、クレタとの関係の変化である。ビザンツは島内のギリシア系住民とのコネクションを保ちつつ、ヴェネツィアのクレタ領有を認める方策をとった。二点目は、島内の変化である。13世紀末に台頭したギリシア系有力者のアレクシオス・カレルギスの介在によって、ギリシア系住民にヴェネツィアの意図する支配が理解され、平和が構築されることになった。