2 0 0 0 OA 美しい風景を

著者
瀧 光夫
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.290-291, 1992-03-27 (Released:2011-07-19)
参考文献数
3
著者
土肥 真人
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.31-36, 1993-03-24
被引用文献数
2 4 5

本論は,明治6年の太政官布告による公園設置を地租改正による東京の都市オープンスペースの変化の中に位置づけて考察することを目的とする。江戸の往還,広小路,河岸,寺社境内などは賤視された人々の居住地でもあったが,地租改正事業によりその多くから排除される。しかし公園とされた社寺境内からの排除はみられず,明治7年の地所名称区分による官有地第3種の規定により借地料を収める公園出稼人として扱われることになる。一方で道路からは居住者の断固たる排除がみられる。本論における考察の結果,明治初期にみられる都市オープンスペースからの居住者排除に関する扱いの相違から,公園と道路が明治初期に果たした役割が明らかにされた。
著者
鈴木 誠
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.61-66, 1985-03-30

摘要 20年以上放置され荒廃した明治期の庭,旧伏見宮家別邸銚子福鶴荘の庭を発掘調査し,実測,文献,ヒアリングにより往時の姿を推定した。特に主庭部分については旧景観の図上復元を試みた結果,明冶期の庭園の特徴とされる自然を生かした借景庭園てあることがわかった。また,千葉県銚子犬吠埼という庭の立地の意味するものもあわせて考察した。
著者
和生 謙二
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.31-36, 1992-03-31
被引用文献数
1 1 1

摘要:アメリカの動物園で生態的展示が発達してきた経緯を明らかにするために,アメリカの動物園史の時代区分を行い,その史的全体像の把握を試みた。ハーゲンベックのパノラマ様式をとりいれることにより発達した生態的展示は,その後,動物地理学的配列の制約と近代主義の影響をうけたが,パイオームの概念をとりいれることにより,生息地別配列にもとづく生態主義の時代をむかえた。その起源は,アメリカ自然史博物館のジオラマ展示にみることができた。またアメリカでは,初期に移動動物園をともなったサーカスが人気を博していたため,動物園をショーの世界と同一視する動物園観が永く定着していた。
著者
伊藤 訓行
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.305-310, 1991-03-30
被引用文献数
1

関東北東部における人口分布と土地利用の関係を比較すると,人口密度2,000〜4,999人/km^2の地域において,地域全体の中で市街地の占める割合が拡大してくる。また,人口密度5,000人/km^2程度を境として,市街地の占める割合が他の土地利用と比較して著しく大きくなっていくが,このような地域は人口集中地区(DID)と関係が深い。このような観点から,都道府県を単位として,人口集中地区面積および各種の土地利用の全域に占める割合を比較することにより,人口集中地区は,わが国の"緑"の保全のための一つの指標として有効であることを検討した。
著者
飛田 範夫
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.7-12, 1988-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

日本の伝統的スポーッの1種である蹴鞠は, 中国から7世紀頃に日本に伝来したものと考えられる。当初邸内の庭で鞠を蹴り合うだけであったが, 次第に本格化して「鞠の庭」が定められ, 4隅に懸と呼ばれる桜柳楓松などの樹木を植えるに至っている。造園的に見ると, 懸の仕立には庭園の勇定技法が応用され, 鞠の庭の舗装に関しては, 土と砂あるいは塩を含ませたものをっき固めるなどの工夫がなされていることがわかる。
著者
田中 誠雄
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.18-28, 1976-01-24

As the forest environment investigation, I investigated the sound level (phone), the temparature(℃), the vegetation, the illumimation (lux), and the number of persons etc.. Next I examined the relation between these and the selected number of the feeling words. It is difficult to measure the physical quantity etc. in relation to man's feelings, but with efforts it can become powerful as arm of "The Conservation of Nature". Well, the view of landscape (nature) consists of Nagame [view] and Funiki [atomosphere] which generate from man's idea. They correspond to long and short destance of man's feelings, scientific and religious (unscientific), confrontation and indentification with self, and outside (Mt. Arashi) and inside (Mt. Kurama) of a forest. Moreover, as approches to the nature, "Yasuragi" and "Shinpi". When we face the nature, from now on we must pursue not only Amae [sweets] (Yasuragi) but also must have Shinpi ; psychictension enerates from awe of a life. The one is mundane (man-centered) and Nagame, the other is sacred and Funiki. This is the way of Landscaper who cosiders "The Conservation of Nature".
著者
吉田 博宣 坂本 圭児
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.78-83, 1987-03-31
被引用文献数
2 2

前年に引続き、ニレ科樹林の残存形態を調査した。今回は、京都市街のより広い範囲でニレ科樹林(木)の分布と樹木の形状を調査し、さらに、その中で調査区を設けて残存形態と土地利用との関係について調べた。その結果、ニレ科樹林(木)の残存は社寺境内や旧屋敷跡等の歴史的な土地に多く、その樹木景観は歴史的土地利用景観の1つの象徴であることが確認された。また、残存過程について、いくつかの類型か考察された。
著者
吉田 博宣 坂本 圭児 河合 健
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.228-233, 1988-03-31
被引用文献数
1 3

京都市街地に孤立木として残存するニレ科の大径木について,所有者と周辺住民にアンケート調査を行い,その意識を調べた。所有者では社寺と民家などその立場の違いで,また,住民では残存木からの距離の違いで意識が異なることが判明した。所有者と住民では残存木に対する判定構造に違いがあるが,ともに「迷惑さ」と「歴史性」または「評価性」という相反する意識の均衡のうえで残存が維持されていることが考察された。
著者
松原 秀也 丸田 頼一 近江 慶光 長友 大幸 柳井 重人
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.355-360, 1994-03-31
被引用文献数
6 9

本研究では,都市における巨樹の保全のあり方を探ることを目的とした。調査は住居系の土地利用が大半を占める東京都足立区花畑地域に残存する巨樹を取り上げ,所有者への意見聴取,住民へのアンケート,行政からの助直に係わる資料調査および意見聴取を行い,調査対象とした巨樹に対するそれぞれの意見や意識を調査した。その結果,所有者は周辺住民への落葉の影響を気兼ねはしているが,今後も調査対象木を保全していきたいと考えていることがわかった。管理に関しては,行政と所有者との意見や意識の差異が生じていた。また,調査対象木の近くの住民ほど,調査対象木との係わり合いが深くなり,関心も高まることが把握された。
著者
山田 宏之 丸太 頼一 中村 雅展
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.291-308, 1992-03-26
被引用文献数
6 8

長野市を対象に1989年8月8日〜11日,14時,22時,4時における気温および相対湿度の移動観測を行った。測定結果から気温分布図,相対湿度分布図,絶対湿度分布図を作成し,それぞれについて考察を加えた。次に,測定範囲内から50地点を抽出し,各々の地点を中心にした直径500m,250mの範囲内の樹林地率,草地率,水田率,裸地率,水面率を航空写真より読み取り,緑被率,緑地率を算出した。それらの値を説明変数に,各地点における気温を目的変数とし,回帰式を作成した。気温-絶被率,緑地率間の単回帰式,気温-各緑地の種類別土地被覆率間の重回帰式のうち,最も良好な結果を示した式を用いて長野市における現状の緑地評価を行った。
著者
高野 歩
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.259-264, 1994-03-31
被引用文献数
2 2

緑の人間に対する固有効果のうち,人間の感覚に働きかけるものとして快適性(アメニティ)があげられる。本研究では,林内の快適性評価において,景観因子で高いウェイトを占めると報告されている木洩れ日を題材として,感覚的性質のものを具体的に数値としてとらえ,形成要素の明確化を図ることを目的とした。研究方法は,解析データとして,魚眼レンズで撮影した落葉樹地,落葉常緑樹混植地の天空写真を用い,木洩れ日という現象を陰,木洩れ日(3段階),空の5つのカテゴリー別に数値化した。次にその数値データを解析することにより,各データにおけるカテゴリー別色相設定を明確にし,これらの結果から木洩れ日の形成状態を明らかにした。
著者
西田 正憲
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.91-96, 1994-03-31
被引用文献数
2

瀬戸内海国立公園には明治大正時代に築かれた近代の要塞が数ケ所に渡って残っている。紀淡海峡,芸予諸島,広島湾口,関門海峡,豊予海峡と国立公園の優れた風景地に,同じような構造をもつ堅牢な砲台跡や煉瓦造りの兵舎跡を見ることができる。要塞遺跡はそれ自体自然と一体となった明治の洋風建築として情趣あるものであるが,さらに一帯は,瀬戸内海の典型的な瀬戸景観などを眺める優れた展望地として,国立公園の重要な利用拠点になっている。瀬戸内海国立公園の近代要塞遺跡とはそもそも何かその概要を体系的に明らかにするとともに,この要塞跡地が瀬戸内海国立公園の利用拠点をいかに形成してきたかその経緯を明らかにするものである。
著者
柴田 昌三
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.84-89, 1986-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
6
被引用文献数
3 2

植栽された竹笹類の管理方法を考えるために、クマザサとオカメザサを用いて地下茎の季節的な動きを調査した。クマザサは8月の伸長が非常に悪く、6月と9月に盛んな伸長を示した。9月の旺盛な伸長がクマザサにとって非常に重要であることがわかった。オカメザサの地下茎は7月から11月の5ヶ月間しか伸長しない。夏から初秋にかけて活発な伸長を行い、特に7月後半から8月前半の旺盛な伸長が重要であることが示された。
著者
北村 文雄 堀内 孝雄
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.112-116, 1983-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
12

サクラ類には多くの種・変種・品種があるが, 寒冷地に適するものは多いとはいえず, 北日本に植栽する場合に種類の選択が問題となる。本研究はサクラ類の植栽利用に関する研究の一環として, 寒冷地における植栽利用の基礎になるサクラ類の耐寒性について, 実験的に追求したものである。サクラ類の枝を低温処理し, その後の生育状態の調査をもとに耐寒性の分類を行い。その適合性の検討を行った結果を報告している。サクラ類には多くの種・変種・品種があるが, 寒冷地に適するものは多いとはいえず, 北日本に植栽する場合に種類の選択が問題となる。本研究はサクラ類の植栽利用に関する研究の一環として, 寒冷地における植栽利用の基礎になるサクラ類の耐寒性について, 実験的に追求したものである。サクラ類の枝を低温処理し, その後の生育状態の調査をもとに耐寒性の分類を行い。その適合性の検討を行った結果を報告している。