著者
橋本 邦衛
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.149-156, 1981-08-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9
被引用文献数
2
著者
小松原 明哲 中島 徳夫 横溝 克已
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.25-33, 1987-02-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
11
被引用文献数
2

日本語ワードプロセッサの非専門オペレータにとって使いやすい日本語ワードプロセッサの条件をさぐることを目的として, 実験を行った. 能力的に均一な女子大学生12名を被験者として, ローマ字入力方式, かな入力方式, HC88方式, PWP100方式の4方式のワードプロセッサを使用した場合の学習過程を調べた. 学習曲線の因子分析の結果, 初心者は“キーの位置をおぼえる”,“入力ルールをおぼえる”,“ワープロを使いこなす”の順に操作を学習していくことが明らかとなった. 入力に際して特別のルールを要求するワープロでは, ミス率, 精神負担は高いレベルにあった. また, 入力ルールが日本語の発音に則している場合は, 則していない場合に比べて, ミス率, 精神負担は低いか, あるいは早い時期に低くなることが示された. したがって, 入力ルールは発音に則すべきであるとの示唆が得られた.
著者
竹内 友昭
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.65-68, 1984-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
2
著者
稲葉 翔吾 川村 淳 奥山 知子 小川 将樹
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.193-200, 2023-10-15 (Released:2023-11-03)
参考文献数
18

ミントガムの香りおよび咀嚼行動が乗り物酔いにおいて軽減作用を及ぼすかを評価するため,健康な47名の成人の被験者について,ミントガム咀嚼または無咀嚼の状態で,マイクロバス乗車中の20分間の主観的な気持ち悪さ評価値の比較を行った.その結果,ミントガム咀嚼条件にて有意に主観的気持ち悪さが軽減したことが分かった.また,SSQ(Simulator Sickness Questionnaire)の結果から,眼連動性,ふらつき感,および総合の各スコアにおいて,ミントガム咀嚼条件における有意な軽減が確認された.
著者
万井 正人 谷口 豊子 伊藤 一生 菊地 邦雄
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.99-105, 1971-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
3
被引用文献数
3 1

手足の利き側 (laterality) に関する31項目のアンケート調査によって一般的な傾向を見出し, ついで31項目の中から選定した20項目について要因分析を行ない上記の傾向を確認した. また左右の手と足の作業能力 (筋力, 敏捷性, 協応性) を別個に測定比較して, 左右の相対的能力差を検討した.その結果つぎの諸問題について, 一部解明することが出来た.1. 右利き, 左利きの出現率と一般的傾向2. 右利き, 左利きの判定基準3. 手と足の laterality の相関4. 作業種類別にみた右, 左の使用頻度5. layout 設計上の laterality に関する check point
著者
武末 慎 古達 浩史 村木 里志
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.310-319, 2021-12-15 (Released:2022-03-24)
参考文献数
31

本研究は,足と靴のフィット性を評価するための指標としての足甲接触圧に対して靴下の有無が与える影響を検討することを目的とした.被験者は若年男性12名(年齢,23.6±1.0歳)を対象とし,普段通りの速度で歩行動作を行った.実験条件は,靴下を履かずに靴を履く,靴下に加えて靴を履くおよび靴下のみを履く3条件とした.薄型圧力センサを用いてそれぞれの靴条件での歩行動作中の母趾球上面,腓側中足点,第二楔状骨点および踵点の足甲接触圧を計測した.接触圧のデータは,歩行周期を荷重応答期,立脚中期,立脚終期,前遊脚期および遊脚期に分類し,各歩行相における平均値を算出した.足甲接触圧では,靴を履いた条件で靴下のみを着用した条件よりも接触圧が増加する部位および歩行相が多く,靴着用により接触圧増加が生じていることが示された.一方で,靴着用時の靴下の有無条件間では接触圧に有意な差がみられた部位および歩行相は認められず,靴着用時では足甲接触圧に対して靴下の有無が与える影響は小さいことが示唆された.
著者
菅間 敦 泉 明里彩 瀬尾 明彦
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.191-198, 2014-08-20 (Released:2015-06-02)
参考文献数
19

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着して拡張現実や複合現実感の元で3Dコンテンツを視認する場合,頸部や体幹を傾けた不自然な姿勢を取る場合がある.そこで本研究では,HMDを装着して覗き込みを行った際の身体負担を定量的に評価し,HMDの装着と視認位置が身体負担に与える影響を明らかにすることを目的とした.実験は11名の被験者を対象とし,座位で覗き込み姿勢をとらせ,HMDの有無2条件と視認対象物の位置9条件を実験条件として行った.関節角度,関節の最大トルク比,筋電図,主観的な負担感の指標について解析した結果,HMD装着時には頸部の側屈が小さく体幹の側屈と回旋が大きい姿勢をとることで,身体負荷を軽減する姿勢をとることが明らかとなった.
著者
村田 厚生 杉足 昌樹
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.169-179, 2000-08-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
19
被引用文献数
1 2

スポーツにおいて重要となる視覚機能のことをスポーツビジョンと呼び, 近年これらの研究が大きく注目されている. 打撃能力と動体視力には強い関連性があることが指摘されている. しかし, 動体視力以外のスポーツビジョンの機能については, 打撃能力との関係が十分に検討されているとはいえないのが現状である.本研究では, 野球選手を対象として, 前後方向の動体視力, 深視力, 瞬間視, 眼と手の協応動作などの機能の測定結果と野球の打撃能力との関係, すなわちどのようなスポーツビジョンの項目において打撃能力と強い関係が認められるかについて考察した. 動体視力, 眼と手の協応動作, 選択反応時間, さらには視野の項目において打撃評価が上位の被験者は成績が有意に高くなるという結果が認められ, これらのスポーツビジョンの機能が打撃能力と深い関係があることが分かった. 瞬間視, 深視力などの視覚機能よりも, 動いている対象物に素早く注意を向けて認知情報処理を行うための視覚機能の多くが打撃能力との関連性が強いことが示唆された.
著者
仲村 彰
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.189-195, 2009-06-15 (Released:2010-11-11)
参考文献数
12

これまでの射出脱出に関する研究の多くは,射出時の受傷部位やその程度に関する研究が多いことから,2名搭乗している航空機においてもそれぞれ搭乗者を個別に扱っており,2名の搭乗者をグループとして扱った研究はほとんどない.そこで,本研究は2名の操縦者をグループとして扱い,射出脱出時の行動の特徴を認識するために行われた.その方法として,2名操縦者が搭乗した射出脱出事例から操縦者それぞれの射出脱出タイミング,射出脱出シークエンス,射出脱出に関するコミュニケーションを抽出し,分析を行った.その結果,先に副操縦士が脱出する場合,その脱出判断は機長の指示に依存していることの他,機長が後に脱出する理由として,回復操作等の物理的被害回避だけでなくもう1名の操縦士の脱出確認といった責任者的行動が見られたこと,デュアル・イジェクションにおけるコミュニケーションの問題等2名搭乗した場合特有の現象も確認された.
著者
王 鋒 佐川 貢一 猪岡 光
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.191-200, 2000-08-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
20
被引用文献数
24 21

本論文では, 自動車の進行方向の速度変動に起因する乗り心地に関して検討する. 自動車走行中に伴う速度変動に対して, 乗り心地評定実験を行い, 乗り心地評定値と速度変動を表す諸物理量との関連を検討した. 進行方向の加速度およびジャークを説明変量とし, 被験者の乗り心地評定値を目的変量として, これらを関係付ける線形重回帰モデルを構築し, 客観的な乗り心地指数を定式化することを試みた. その結果, 実験より得られた被験者の乗り心地評定値と構築したモデルより推定した乗り心地指数との間に高い相関があり, 提案した線形重回帰モデルを用いた乗り心地評価の手法が有効であることが確認された. こうした研究を進めることにより, 乗り心地を規定する物理的情報をある種の乗り心地指数として運転者にフィードバックすることで運転手の運転手法を改善し, 乗客に優しい運転が実現できることが期待される.
著者
畑田 豊彦
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.129-134, 1993-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
8
被引用文献数
6
著者
鈴木 剛
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Supplement, pp.306-307, 2005-06-11 (Released:2010-03-15)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
山崎 淳一 高野 研一
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.24-33, 2021-02-15 (Released:2021-12-11)
参考文献数
25

現代社会において,顧客ニーズは複雑化し,製品やサービスが提供する価値も複雑化している.顧客ニーズを的確に捉え,複雑化する製品やサービスを効果的に提案するために,多くの企業の法人営業部門では,専門分野に特化した複数の営業担当者が,チームを構成して提案活動を行うことが一般的である.どうすればチームワーク型営業において優れた成果(以降パフォーマンスと表記)を発揮できるのかは企業にとって大きな関心事であるにも関わらず,これまでチームワーク型営業のパフォーマンスを左右する要因は明らかにされてこなかった.本研究では,仮説モデルを基に,営業職を対象としたアンケート調査を実施し,多変量解析による分析を行ってパフォーマンスモデルを作成し,仮説モデルとの比較考察,および個人営業とチームワーク型営業のベンチマークを行った.その結果,チームワーク型営業においては,メンバー個人の真摯で前向きな営業活動や業務姿勢,営業チームの明朗闊達な情報共有,パフォーマンスの3要素間に関係性がみられることを明らかにした.

3 0 0 0 OA 心理量を測る

著者
井上 裕光
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.137-140, 1994-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
16
著者
梅村 守 相沢 直行
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.259-268, 1986

本報では, 精神作業のうち演算作業 (加算作業, 加減算作業) および"アメフリ"抹消作業を取り上げ, 騒音レベル (暗騒音, 60, 70, 80, 90dBの5水準) を変化させたときに作業の質および作業の量 (あるいは時間) がどのように変化するかを実験を通して考察した.<br>実験結果としては, 加算作業, 加減算作業とも騒音の影響を受け, 騒音レベルの増大とともに誤答率および未作業数が増大する. 判断を伴う押印作業も同様に騒音の増大とともに押印ミス率および所要時間の平均値が増大する. "アメフリ抹消作業"については騒音による影響は認められなかった.<br>上記の実験結果より, 作業の種類による騒音の影響の有無に着目し, その違いがどこに起因するかを考察している. その結果, 作業を遂行する際に聴覚が介在するかどうかということが原因であると考えられることを指摘している.