著者
平 辰彦 Tatsuhiko TAIRA 尚美学園大学総合政策学部非常勤 Shobi University
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.67-98, 2017-09-30 (Released:2018-01-11)

この論文は、比較文学の視点から「禅」と「ユーモア」に焦点をあてR.H. ブライスの英語による川柳の翻訳を考察したものである。戦前までの川柳の英語による翻訳の系譜を辿り、戦後のブライスの川柳の翻訳が、それ以前の日本人による翻訳とどのように違うのかを原句と比較しながら、考察した。形式の面では、ブライスの川柳の翻訳は、俳句の翻訳と同様に三行形式で訳されている点に特色がある。ブライスの俳句や川柳の翻訳には、「禅は詩」であり、「禅はユーモア」であるという視点が強くあらわれている。ブライスは、俳句の翻訳を通して「禅は詩」であるという視点を表明し、川柳の翻訳を通して「禅はユーモア」であることを明らかにしている。ブライスにとって〈禅と詩とユーモア〉は三位一体のものなのである。韻律の面では、ブライスの翻訳は川柳も俳句も17音よりも短い音数で創作されている。翻訳に用いられる言葉は、口語的な表現が使われ、詩的な技法には、擬人法やメタファー(暗喩)などが用いられている。ブライスは、日本人以上に川柳という文芸を俳句と対等に論じ、両者の相違点を理解した禅の実践者であり、比較文学の視点を身につけた、日本と西洋の融合文化を実践した国際人であったと結論づけることができる。 Mark’s House near the Tor Road in Kobe.With the arrival of the American occupation forces, Blyth was freed and was able to play a significant part in the peace process, to the benefit of Japan. After the war, he and Harold G. Henderson(1889-1974) were prominent go-betweens in the cause of peace between Japan and the Allies.Henderson, also, a haiku scholar, was on the staff of General Mac Arthur’s GHQ. Blyth went to see him, and learnt that Mac Arthur wanted to close down Gakushuin University.Blyth persuaded him to let it continue, opening it to the general public. Blyth began teaching at Gakushuin University after the war. At the same time, Blyth became private tutor to the Crown Prince Akihito, and was to say that the Prince was the pupil he taught longest.Blyth’s first book, Zen in English Literature and Oriental Classics was published in 1942 in the midst of the war. In the prison Blyth went on to write parts of the volumes on Haiku and Senryu.The first editions of Blyth’s four volumes of Haiku tranlations and commentaries, published between 1949 and 1952 by Hokuseido. He wrote assiduously: Senryu (1949), Japanese Humour (1954), Oriental Humour (1959), Japanese Life and Character in Senryu (1961) and so on.Blyth demonstrated that Zen is poetry through English translations of Haiku and Zen is humour through English translations of Senryu.A feature of Zen and Humour are admitted on the translations of Blyth’s Haiku and Senryu through in these works.The question whether Senryu is poetry or not has been debated by Japanese critics ever since the inception of Senryu.If it were accepted that Haiku is poetry, it would not be difficult to prove that Senryu is poetry.I conclude that Blyth was a cosmopolitan who practiced the Zen Buddhism and harmony & combination of cultures from a comparative point of view.
著者
日野 勝吾
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.67-85, 2016-09-30

公益通報者や内部告発者の保護のあり方については、労働法学や消費者法学等を交錯領域の研究分野として位置づけられる。とりわけ労働者(公益通報者)の保護の立場から、労働法学の役割は大きく、労働契約論や就業規則論に基づいて、企業秩序の維持、秘密保持義務との関連において公益通報をどのように捉えるべきかについて考察した。また、本稿では公益通報者保護法の論点を中心に具体的検討を進めた。
著者
江頭 満正
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi-Gakuen University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.35, pp.1-16, 2020-03

音楽フェスティバルの市場は拡大し、様々な理由で観客を引き付けることができる、ユニークで特別なイベントである。しかし、日本では音楽フェスティバルに関する研究は殆ど存在しない。本論の目的は、ロックフェスティバルの初回訪問者とリピーターによる行動の相違点を発見することである。その結果、参加回数による参加動機の違いが明らかになった。初回来場者は音楽を中心とした興味関心が強いが、リピーターは音楽フェスティバル特有の価値を重視していた。この調査の結果から、主催者が大勢の観客を引きつけるために、特定のアーティストだけに頼ることは危険であることが示された。
著者
新井 久爾夫
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.35-51, 2001-03-31

2000年6月25日に投票が行われた第42回衆議院議員総選挙は、自民、公明、保守の与党3党が揃って大きく議席を減らしながらも、衆議院での絶対安定多数を維持するという微妙な結果に終わった。自民党は東京、名古屋などの大都市圈の選挙区で有力議員を含む多くの候補者が落選したばかりか、「1区現象」といわれたように県庁所在地の選挙区の1区でも苦戦をした。その一方で、農村部の選挙区ではこれまでどおり多くの議席を確保した。また、比例でも前回に比べてかなり議席を減らした。都市住民の批判が自民党を敗北させた、都市では有権者の政党離れが進み、いわゆる「無党派層」が増えており、その「無党派層」の自民党への反乱がこのような選挙の結果をもたらしたというのが選挙後のマスメディアなどの論調である。
著者
藪崎 聡
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.69-82, 2018-03-31

講道館柔道の投げ技の中でも、山嵐は使えるものが少なく、極めて特殊な技と言える。また使用者であった西郷四郎が、この技について直接的な文章を残していないことから後世の柔道家にとって、実態がはっきりしない幻の技となっている。筆者は約25年前に日本武道学会で一般口頭発表として、この技が柔道技術書において著者達の得意技に近寄せて記載されていることを指摘し伝承の不十分さと旧来の柔道家達の我田引水的な判断を批判した。また当時は柔道を総合格闘技的な視点でとらえることが流行っていたため山嵐は背負い投げや体落、払い腰などの一連の投げ技とは逆の回転で肘や肩の関節を制しながら投げたのではないか、古流の柔術、特に大東流合気柔術の技が用いられたのではないかという推論が出された。本研究ではこの技を最も間近に見てきたであろう富田常次郎の手記を中心に、嘉納治五郎が山嵐に込めた願いについて述べた。また、西郷四郎の用いた原点の山嵐は、現在講道館の手技として教えられているものに近いものであることを論証した。
著者
バロソ イザベル
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.81-95, 2010-09-30

「神話」とは何か。神話が記録される理由、即ち神話の中に隠されているイデオロギーとは何であろうか。 19世紀にはドグマとして考えられた「神話」の概念は、20世紀に入ると新しい思想のもとに改めて考えられるようになった。比較文学の中で「受容美学」が「テクストの不確定性」を指摘するなど、神話の意味も疑問視され、その「絶対的」・「客観的」な意味を失った。神話の歴史性や芸術性はともかくとして、「下部構造」、或いは「ジェンダー差」という提起が重要なものとなり、神話学研究の中心となる。 日本神話で、「アマテラス」や「イザナミ」の象徴性や役割を分析すると、月経などの「女性のもつ神秘性」の中に「性的抑圧」の意味が隠されていると考えられる。 さらに、「集団のアイデンティティを強める」神話の中に、社会に対するメッセージがどんな風に現れているのか。1950〜60年代の反精神医学からニュー・エイジに表れるアルターナティブな文化が現代の神話のように考えられる。
著者
角屋 明彦
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.25, pp.37-45, 2014-10

後漢末から三国時代初期にかけての中国には名医・華佗がいた。彼が構築しようとした〈治療世界〉を考察するに際して、曹操の〈政治世界〉との対照を試みる。「流動する混沌に働きかけてととのえる」という原義を持つ「治」なる漢字が、華佗の〈治療世界〉では人体内部の〈気〉の流れに働きかけて「ととのえる」=「なおす」ものであり、曹操の〈政治世界〉では社会に働きかけて「ととのえる」=「おさめる」ものであった。さらには、この〈治療世界〉と〈政治世界〉が〈病やまい〉を介して接触したことが双方に決定的な影響を与え、前者は永遠の生命を有すことに、後者は新たな〈病〉を孕むことになっていった。In order to examine the healing system of Hua Tuo(華佗), I compare it with the politicalsystem of Cao Cao(曹操). The Chinese character zhi(治) originally means "trying toarrange the changing chaos". To Hua Tuo, zhi means "trying to arrange the Qi(気) in humanbody" i.e."to cure". To Cao Cao, zhi means "trying to arrange the political chaos insociety" i.e."to govern". Furthermore, these two differing systems had contact throughthe medium of a disease. This contact gave eternal life to the healing system of Hua Tuoand gave another new disease to the political system of Cao Cao.
著者
小林 正英
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.23-38, 2004-09-30

EUの安全保障政策形成は憲法条約における集団防衛条項の取り込みによって完成しつつあるが、NATOとの「棲み分け」という観点からは、EU安全保障戦略に見られるような新たな質的役割分担を目指していると思われる。
著者
平 辰彦
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.15-40, 2017-03-31

本稿は、2015年12月8 日(水)に東京・国立能楽堂で初演された『能・ロミオとジュリエット』(原作:シェイクスピア・翻案:宗片邦義)の公演を取りあげ、シェイクスピア劇と日本の古典芸能である能楽が、いかに「ハイブリッド」な演劇として上演されたかを、比較演劇学の視座から考察したものである。原作の悲劇と能の様式に翻案された古典芸能を比較し、(1)劇的効果を生むドラマトゥルギー(2 )舞台構成(3 )演出法の3 点に焦点を当てて分析し、その相違点と類似点を指摘する。シェイクスピアは、恋愛悲劇のひとつとして『ロミオとジュリエット』を書き、愛と憎しみの対立する状況の中で、「赦し」をテーマにし、二人の<死>によって<愛の永遠性>を描いたが、『能・ロミオとジュリエット』では、シェイクスピア劇に能の様式が融合され、ロミオとジュリエットの霊が白装束であらわれ、二人は舞ながら昇天してゆく場面で終わる。本稿の目的は、このような『能・ロミオとジュリエット』のインターカルチュアル(intercultural)な特色を検証し、「融合文化」の事例研究として『能・ロミオとジュリエット』の上演意義を明らかにすることにある。
著者
川本 勝
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.17-39, 2018-03-31

前回(川本勝2017b)に続き、「株価<前回の買値 かつ 株価≦資金であれば、株を買い増す」という追加条件の下で、東京証券取引所が公表している2013年のTOPIXCore30中の銘柄28社について、更に「株式売買のシミュレーション」を行った。その結果、前回(川本勝2017b)に比べて売り回数と成功率の改善は僅かであった。この事実は、他の改善要素が未だ残っていることを示唆している。これは、今後の重要な研究課題である。なお、この結果が東京証券取引所に上場している全ての企業について同様に当てはまるかどうかは、別途、調査が必要である。これらの結果は、筆者が既に発表している6本の論文(川本勝2014、2015、2016a、2016b、2017a、2017b)の結果とも矛盾しない。
著者
土屋 貴裕
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.22/23, pp.107-125, 2013-03-31

本研究は、軍事財務関連資料から中国人民解放軍の予算内経費の定義と特徴を明らかにすることを目的とする。中国の「軍事経費」は「軍事予算経費」と「軍事予算外経費」とに分かれている。その内、「軍事予算経費」の主要な構成要素である「軍隊予算経費」は軍内部の予算科目規定が存在する。そこで、軍の予算経費の分類項目が記されている「予算科目」から各項目とその範囲などを分析した。分析の結果、(1)「軍事予算経費」は中央財政から拠出され、「軍隊予算経費」や「人民武装警察部隊予算経費」などで構成されていること、(2)「軍隊予算経費」は建軍当初から規定しており、1953 年に初めて制度化され、軍の予算経費管理制度および科目表は2001年までに過去8 回の大規模な修訂がなされてきたこと、(3)軍事予算外経費の減少とは対照的に軍事予算経費の主財源である国防費が増額されてきたこと、などが明らかとなった。この軍事予算経費は、国防費以外の国家財政項目からも拠出されているが、その詳細は依然として不透明である。他方、党は軍の自律性を抑え、腐敗を減らすために、予算外経費を減少させ、その代わりに国家財政の枠から拠出することで、軍を統制する意図があるものと考えられる。
著者
青沼 裕之
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.87-103, 2001-10-31

The Purpose of this study is to explain what help and cooperation Walter Citrine gave to the British Workers' Sport Association (BWSA) which tried to prepare for the Antwerp Workers' Olympiad in 1937, and send the British team to Antwerp. This thesis devides on four chapters : first introduction ; second, trading views on holding of the Antwerp Workers' Olympiad between the International Federation of Trades Unions (IFTU) and Walter Citrine ; third, negotiation between the Amateur Athletic Association and him about participation of the British team in the Antwerp Workers' Olympiad ; forth, conclusion. The Antwerp Workers' Olympiad was organized and conducted by the Socialist Workers' Sport International (SWSI) which was led and supported by IFTU and the Labour Socialist International (LSI). Then BWSA, which prepared for the Antwerp Workers' Olympiad and sent the British team to Antwerp, was patronaged by the Trades Union Congress (TUC). Walter Citrine was the general secretary of TUC General Council and the Chairman of IFTU in late 1930s, so that he could use his power to hold the Antwerp Workers' Olympiad.
著者
江頭 満正
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi-Gakuen University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.33, pp.1-16, 2019-03

日本において音楽フェスティバルへの参加は一般的になり、音楽産業として見過ごせなくなった。しかしその参加動機については、ほとんど知られてない。本研究はVIVA LAROCK(埼玉)を事例に、参加動機を探るものである。訪問者を再来場回数で分け、探索的因子分析を行った。 その結果再来場回数が増えるにつれて、出演アーティストではなく、フェスティバル要素が評価されていることが明らかになった。この結果は、音楽フェスティバルの競合は、ディズニーランドである可能性を示唆している。
著者
安倍 大輔
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-31, 2006-03-31

国連は2003年11月の国連総会決議によって、2005年を「スポーツと体育の国際年」と制定した。その制定目的は、教育、健康、開発、平和に対してスポーツと体育の持つ潜在的な力を世界各国が認識し、スポーツと体育を政策の中に反映させていくこと、とされている。そのための具体的な取り組みとして、年間を通じて様々なイベントが国際的なレベルからコミュニティーのレベルに至るまで数多く開催された。そしてそれらの成果は2005年12月の「マグリンゲン実施要項2005」として集約された。このような国連の「スポーツと体育の国際年」は2000年に国連が発表した「ミレニアム開発目標」との密接な関係がある。またIYSPEにおける様々な取り組みは、1970年代のスポーツ・フォー・オール運動や2004年の「スポーツを通じた教育のヨーロッパ年」といった蓄積の上に立つものである。
著者
宮脇 健
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.22, pp.73-89, 2013-03

本研究は新聞、テレビという既存のメディアが行うジャーナリズム活動に対して学生がどのような意識を持っているのかアンケート調査をもとに考察を試みるつもりである。現在、インターネットが普及し、デジタル化による社会を取り巻く環境の変化に伴い、ジャーナリズムは苦境に立たされているといえる。こうした社会環境の変化に対して、新聞やテレビといった既存のメディアがビジネスモデルを再考しなくてはならない、もしくは再考せざるをえないことは多くのジャーナリスト、またはそれに関わる研究者から指摘されてきたことである。では、新聞を読まない、もしくはテレビを視聴しないといわれている若者はジャーナリズムに対して何を感じているのであろうか。本稿では、大学生に実施したジャーナリズムに関するアンケート調査の結果を分析することで、ジャーナリズムの社会に果たす役割や問題点について明らかにし、その結果として次の世代がジャーナリズムに何を求めているのか解決の糸口を探ることを目的としている。
著者
江頭 満正
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-16, 2019-03

日本において音楽フェスティバルへの参加は一般的になり、音楽産業として見過ごせなくなった。しかしその参加動機については、ほとんど知られてない。本研究はVIVA LAROCK(埼玉)を事例に、参加動機を探るものである。訪問者を再来場回数で分け、探索的因子分析を行った。 その結果再来場回数が増えるにつれて、出演アーティストではなく、フェスティバル要素が評価されていることが明らかになった。この結果は、音楽フェスティバルの競合は、ディズニーランドである可能性を示唆している。
著者
川本 勝
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.27, pp.29-52, 2016-03

TOPIX Core30の2013年のデータを用いてNISAの初心者が株式投資するためのポートフォリオについて調査した。その結果、NISAの初心者でも、「局所的な極小値で買い、極大値で売る」手法のみで大きな利益が出せる事が解った。しかし、この結果が東京証券取引所に上場している全ての企業について同様に当てはまるかどうかは、別途、調査が必要である。この結果は、筆者が既に発表している2 本の論文(川本勝2014、2015)の結果とも矛盾しない。
著者
川本 勝
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.28, pp.37-65, 2016-09

単純な「局所的な極小値で買い、極大値で売る」手法のみを用いてNISAの初心者が株式投資するための売買タイミングについて調査した。その結果、NISAの初心者でも、どのようなタイミングで売買をしても平均的には1~3%程度の成功率を得られる事が解った。また、この手法では、最大で25.5%の成功率を得ることが出来るが、最悪の場合は4.9%の損をすることが解った。しかし、この結果が東京証券取引所に上場している全ての企業について同様に当てはまるかどうかは、別途、調査が必要である。この結果は、筆者が既に発表している3本の論文(川本勝2014、2015、2016)の結果とも矛盾しない。
著者
周村 諭里
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.117-132, 2009-09-30

普段大学で利用されている教科書には、文章のみならず、様々なイラストが含まれている。本研究ではそれらのイラストが学習に及ぼす様々な影響について実験・調査する。第一段階として、教科書内に含まれる絵を大きく3つに分類した。イラスト、写真、図表の3つであった。次に、先の教科書内の絵分類ではイラストは教科書に必要ないものと評価されたことに対して検証を行った。筆者は、イラストは学習促進に有効なものであると考えたが、結果は顕著にはあらわれなかった。しかし、既学者・初学者・親などの立場の違いにより、教科書イラストの学習促進にもつ意味が変わってくる傾向がみられた。三つ目に、教科書イラストの配置デザインに関する調査をおこなった。本調査では、4タイプのイラスト配置デザインをした教科書を選び、第一印象で好みのタイプの教科書を選んでもらった。その結果、教科書内に含むイラストには適量があり、配置デザインとしても絵と文章の両方を用いた説明がなされているものが多くの学習者に好まれた。本研究では、教科書イラストと学習促進の関係は、教科書利用者の立場によって異なってくる傾向が伺えた。今後は、マンガ教材も含めたイラストと教科書利用者の立場の違いによるわかりやすい教科書について男女差など深めて検証を行う必要があると考える。
著者
川本 勝
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi-Gakuen University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.34, pp.1-15, 2019-09

前回(川本勝2018b)と同じ条件で、東京証券取引所が公表している2011年度から2015年度までのTOPIX Core30中の銘柄30社について、株式売買のシミュレーションを行った。その結果、平均的には年度毎に109万円ほど投資すれば、シルバーエイジの生活費と年金の差額(月額約4万円)を賄うことができることが解った。