著者
河野 哲夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.14, no.11, pp.507-513, 1960-11-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
3

対流圏散乱によるテレビの遠距離伝送の要求に際し, 散乱波のような多重路伝播によって, テレビの広帯域情報をひずみなく伝送することが, 果してどの程度まで可能であろうか, という疑問が生ずる.この伝播様式の欠点の一つである非常に大きな伝送損失は, 将来大電力送信と低雑音受信の技術が発達すれば, ある程度補償される可能性は多いが, 伝送可能帯域幅を十分広くとれないという欠点は将来ともかなり厄介な問題として残されると思う.そこで本文では実験用の散乱回線について伝送可能帯域幅を測定した結果と, その改善対策について述べ, 一方この回線で行なったテレビ伝送の予備試験の概況を報告してある.
著者
八鍬 和夫 竹内 睦夫 古田 洋介
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.600-608, 1970-08-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
38

原子発振器には各種の形式があるが, その中でもルビジウム原子発振器は小形で可搬性があり, 連続運転に適するなど, すぐれた特徴を有しており, 原子の固有振動の永久不変性を利用しているため, 水晶発振器では得られなかった高い周波数安定度を得ることも可能となっている.ここではその動作原理, 構成について解説し, 問題点を指摘した.
著者
石田 信一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.379-388, 1975-05-01 (Released:2011-03-14)

世界初の “オンライン一貫処理新聞紙面製作システム” であるANNECS (Automated NIKKEI Newspaper Editing & Composing System, 日経自動新聞編集製作システム) は誕生以来, 3年を経過した.ここではANNECS開発の過程をふりかえりながら現在の状況を報告し, 同時にANNECSにおける日本文 (漢字かな情報) 処理についても述べる.
著者
木原 信敏
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.21, no.7, pp.460-470, 1967-07-01 (Released:2011-03-14)

最近, 家庭用VTRとして各種の特長のある機械が市販されるようになつてきたが, まだ本当の家庭において用いる機械としては, 充分にその性能または形態, 価格, その他について満足はされていないと思われる.将来は, 必ず大衆化されるこの種VTRは, このままの姿ではなく, より使い良く, より高性能になるべきであり, その改良すべき点およびその手段について解説している.
著者
小石 尚忠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.294-302, 1971-04-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
5
著者
伊藤 健一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.399-404, 1966-06-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
3

テレビ中継局用放送機を利用して親局から送られてくる電波を中継するのみでなく, 中継放送局が設置された地区のローカルプログラムを放送する方式を完成するとともに, 変調器をスタジオにおき, 中継放送局ではただ周波数変換作用のみ行ない, 音声および映像信号を取り扱わないですむ, まったく新規な方法を採用することにより, 合理的なローカル放送システムができ上がったことを報告する.

4 0 0 0 肌色

著者
鉅鹿 明弘
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.21, no.8, pp.534-540, 1967

肌色は絵画, 印刷, 写真, 映画, テレビなどで再現される色として最も重要なものである.肌色は一般の色再現の対象となる物体よりも分光特性が複雑であるし, 条件によっていろいろ変化する.肌色の色再現に関しては, 多方面での研究がある.好まれる肌色の再現色は, オリジナルと同じ色度の色ではなくて, 記憶している肌色に近いことが知られている.
著者
丹羽 登
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.270-279, 1968-04-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
37

気象衛星や, レインジャー, サーベイヤー, ルナオービター, アポロなどの月探測器, 火星へ飛んだマリーナなどの宇宙観測用に使われているテレビジョン装置の例をまとめ, かつ宇宙用なるがゆえの問題点と開発の方向を示した.
著者
安田 順一 島田 聰
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.17, no.7, pp.387-400, 1963-07-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
2

全トランジスタ化で初めて可能な超小形受像機であり, 従来の据置式大形受像機を中心とした生活様式を変える力をもった商品として, SONY. 5-303形マイクロテンビが企画され市場化されたわけであるが, そのためには超小形受像機ないしトランジスタテレビに特有の新たな技術的問題点をいろいろ解決する必要があった.本稿ではそれらを重点的に論じている.
著者
長田 昌次郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.649-655, 1977-08-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
20
被引用文献数
3 13

本論文は奥行知覚をもたらす多くの視覚要因の効果を定量的に評価することを目的とする.まず, 評価量として各視距離とその距離における奥行弁別閾との比を奥行感度と定めた.つぎに静止状態での観察および体を左右に動かした状態での観察を4種の視距離について行い, 奥行弁別閾を測定した.その結果より各要因の奥行感度を求め, 距離10m以内では両眼視差がもっとも有効であり, 遠距離では運動速度が最適であれば運動視差が有効であることを確かめた.
著者
遠藤 幸吉
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.106-111, 1955

テレビジョン放送局を設立するに当り,いかなる規模において開始すべきかはその企業体の資金により色々と相異もあるのは当然であるが,ある程度の将来性も考慮して充分に運用できる程度のものが望ましい。先進国としての米国の例を見ると現在ではネットワークが完備し,小都市の放送局では簡単な施設のものでもキー・ステーションからの番組を貰って聴視者を満足させている。一方キー・ステーションの方も,初期の頃はスタジオでもラジオに使用していたものを改造した程度であったが放送時間が増え,番組内容の充実するに伴いテレビジョン専門の大スタジオを建設するようになった。この経過を見ても判るように僅か数年間におけるテレビジョンの進歩は真に目覚しいものであると同時に現在でも新しい機械が次々と発表され,今後の発展は予想し難いものがある。そのため現在新設されるテレビジョン専門の放送局でもスタジオなどは将来増設を考慮して敷地を広くとってある。ラジオ東京テレビジョンの局舎および施設は現在の段階において放送時間を5時間位とし,ある程度番組をスタジオ内において充分こなせること,将来の増設が可能なることに基本方針を置き旧近衛三連隊跡の5000坪の敷地に現在の局舎を建設した。なお観客参加番組はラジオと共通のが多いこと,および観客動員の都合でなお一層都心に近いことが望まれるのでその目的のためには現在のラジオ東京ホールおよび築地に建設中のラジオテレビスタジオを使用し,マイクロウエーブで赤坂の局舎まで連絡することにした。
著者
伊藤 安雄 久保田 泰雄 上原 吉男
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.9-18, 1976-01-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
41

放送用映像特殊効果も,ニーズの社会哲学的,芸術的追求とディジタル技術などの進歩により,新しい時代を迎えている.系統だてて考えられることの少なかったこの分野を,最近5年間に開発されたものを中心に整理し,制作技術者の立場から,その背景,現状と思想を述べ,画像処理技術の新分野への発展の指針とする.
著者
堀井 隆 西田 亮三 岡本 忍
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.13, no.12, pp.530-534, 1959-12-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
4

赤外線に対して高い感度をもつ光導電体の硫化鉛を用いたビジコンの研究を行い, 赤外線用ビジコンを試作した.このビジコンは実験の結果, 赤外線で照射された暗黒中の物体やあるいは半田ゴテ, アイロンなど, 自身で熱線を出す高温物体を撮像して受像管にその映像を再現することができた.試作赤外線用ビジコンの感度, 光電変換特性, 分光特性, 残像などの諸特性およびその応用, 特に温度測定の実験について報告する.