著者
山本 章
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.152-155, 2018-02-20 (Released:2019-02-20)
参考文献数
5

遠藤 章先生によって発見された世界最初の本格的抗コレステロール薬(コンパクチン,ML-236B)を,世界で初めて難治性重症高コレステロール血症の患者さんに使わせていただく光栄に浴したものとして,先生のガードナー国際賞受賞を心からお祝い申し上げます.現在,高脂血症治療の第一選択薬として広く使われている数種のスタチンは,すべてML-236Bを雛型として開発されたものであり,先生のML-236B開発にかけたひたむきな努力と,苦難と挫折を何度か乗り越えてこられた忍耐の賜物であります.私と先生の付き合いはすべてこのスタチンとともにあり,ここでは当初の臨床開発の軌跡をたどることによって治療にかけた情熱を皆様と分かち合いたいと思います.
著者
福井 謙一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.8, pp.394-400, 1965-08-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
73
被引用文献数
1
著者
守屋 央朗
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.8, pp.555-561, 2016-07-20 (Released:2017-07-20)
参考文献数
15

細胞の機能は数千種類のタンパク質が協調的に働くことで達成される.それぞれのタンパク質の発現量はどのように決まっているのだろうか,またその量が変化したときに何が起きるのだろうか? 本稿では,主に酵母を対象として,近年のオーミックスデータや筆者らのタンパク質発現限界のシステマティックな測定結果などを通じて,細胞がタンパク質発現リソースをどのように配分しているのか,細胞がどれくらいのタンパク質発現のキャパシティをもっているのかという視点で細胞を眺めてみたい.なお,本稿のデータや図の一部は,最近筆者が執筆した文献1から引用している.詳細な内容についてはそれも合わせて参照していただきたい.
著者
渡辺 裕文 徳田 岳
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.618-623, 2001-09-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
37
被引用文献数
1
著者
大澤 亮介 佐々木 貴都 丹羽 元樹 姫野 航
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.696-697, 2012-09-01 (Released:2013-09-01)

本研究は,日本農芸化学会2012年度大会(開催地 京都女子大学)での「ジュニア農芸化学会」において発表され,銀賞を表彰された.融点18℃をもつグリセリンが冷蔵庫で凍っていなかった事実との遭遇から,「なぜ?」という疑問をもち,グリセリンの結晶化条件の検討や過冷却状態での安定性について丹念に調べている.