著者
小貫 義男
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.65, no.763, pp.248, 1959-04-25 (Released:2008-04-11)
参考文献数
8
被引用文献数
3 5

1 0 0 0 桜島火山

著者
小林 哲夫 佐々木 寿
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.S63-S78, 2014
被引用文献数
3

桜島火山は鹿児島湾最奥部を占める姶良カルデラの後カルデラ火山であり,その誕生は26,000年前である.歴史時代にも多くの噴火を繰り返したが,ちょうど100年前の大正噴火(1914年)で流出した溶岩で瀬戸海峡が埋め立てられ,大隅半島と陸続きとなったのは有名である.その後も山頂~山頂付近に生じた火口で活発な噴火活動を続けており,日本を代表する活火山である.本コースでは,桜島火山の歴史時代の噴出物や最新の火山地形を観察する.特に大正噴火の西側火口から噴出した火砕物質と溶岩流の産状を詳しく観察し,噴火の推移を考える.
著者
荒牧 重雄 宇井 忠英
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.72, no.7, pp.337-349, 1966-07-25 (Released:2008-04-11)
参考文献数
31
被引用文献数
13 10
著者
可兒 弘一
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.35, no.416, pp.279-286, 1928-05-20 (Released:2008-04-11)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1
著者
内野 隆之 栗原 敏之 川村 信人
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.111, no.4, pp.249-252, 2005 (Released:2005-08-01)
参考文献数
23
被引用文献数
22 27

Early Carboniferous radiolarians were newly discovered from siltstone of the Nedamo Complex in the Hayachine Terrane, Northeast Japan. This siltstone and other clastic rocks along with greenstone and chert are the components of an accretionary complex. Radiolarian fauna contains Palaeoscenidium cladophorum Deflandre that ranges in age from Early or Middle Devonian to Early Carboniferous. Since the Fe-Mn chert intercalated in a MORB-type basalt of the Nedamo Complex was assigned an age of Late Devonian (Hamano et al., 2002), the accretionary age of the Hayachine Terrane is no older than Late Devonian, most probable Early Carboniferous. This is the first report of an Early Carboni-ferous accretionary complex recognized by biostratigraphic data in Japan.
著者
牧野 州明 高橋 康 中村 由克 向井 理史 法橋 陽美 津金 達郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.121, no.7, pp.249-260, 2015-07-15 (Released:2015-08-04)
参考文献数
38
被引用文献数
1

和田峠周辺は良質な黒曜石やざくろ石の産地,あるいは石器の原産地である.しかし,黒曜岩は露出状況が悪く構成物質も非常に細かいという事情が,黒曜岩の岩相や組織を探ることを妨げている.最近,機器の性能が向上するに伴い,微細な構成物の分析や観察も可能になり,黒曜岩にみられる微細組織の観察と理解が進んできた.今回、和田峠の黒曜岩と流紋岩に記録されている組織から読み取れるマグマの冷却と穏やかな脱ガス過程とそれを反映した岩相変移を紹介する.
著者
中田 節也
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.243-256, 1978
被引用文献数
2 5
著者
相山 光太郎 金折 裕司
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.7, pp.555-570, 2019-07-15 (Released:2019-09-15)
参考文献数
54

中国地方西部,山口県中央部から島根県中央部にかけて,浅部地震がNE-SW方向に配列することで特徴づけられる山口(やまぐち)-出雲(いずも)地震帯が存在する.地震帯の西部から中央部沿いには,大原湖(おおはらこ)-弥畝山(やうねやま)西(にし)断層系が分布している.断層系を構成する活断層の分布や性状,活動性は,主に約20年前以降の山口大学による精力的な現地調査によって明らかにされてきており,山口県中央部で新たに7条の活断層が認定された.最近,地震帯西端部においても新たに活断層露頭が発見されている.しかし,地震帯東部では未だ活断層が報告されてない区間が存在しており,今後の調査により活断層が新たに認定される可能性もある.露頭で確認された断層破砕帯は,断層ガウジと断層角礫,カタクレーサイトから構成され,P-フォリエーションなど複合面構造を含むこともあり,変位センスを知ることができる.断層破砕帯の外側には,割れ目の発達で特徴づけられる‘プロセスゾーン’が広がっている.本巡検では,断層系西部を構成する活断層の露頭や変位地形を観察するとともに,断層系の特徴や活断層発見の経緯を概観する.さらに,日本人として最初の地域地質図を作成した高島北海の足跡もたどる.
著者
岡村 行信
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.582-591, 2010
被引用文献数
14

日本海東縁で発生した大地震の震源域と地質構造とを比較すると,大部分の震源域は幅15~20 kmの非対称な背斜構造に重なる.傾斜30~45°前後の逆断層が厚さ10~15 kmの上部地殻を切ると,その幅が10~20 kmになることから,日本海東縁に広く分布する同じような幅を持った背斜構造は震源断層を含む逆断層全体の上盤の変形によって形成された可能性が高い.2004年中越地震の震源域では褶曲構造を断層関連褶曲であると仮定して推定した断層形状が,震源断層とよく一致することが示されたが,同じような関係が日本海東縁の他の背斜構造にも適用できるかどうか検討する必要がある.地質構造から震源断層の位置を推定することができれば,将来発生する地震による地震動の推定精度を向上させることができ,地震災害の軽減に貢献できる.

1 0 0 0 OA 足尾銅山

著者
伊木 常誠
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.3, no.32, pp.216-219, 1896-05-15 (Released:2008-04-11)
著者
牧野内 猛 加藤 麻衣 大石 康雄 塚本 将康 武邑 圭司 大島 武 杉浦 武
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.2, pp.79-94, 2011 (Released:2011-06-02)
参考文献数
19
被引用文献数
1

安城市の地形は,碧海層からなる碧海台地と,その東側の矢作川低地,南西側の油ヶ淵低地に分けられる.市域の地下は,沖積層,碧海層,挙母層,東海層群などによって構成される.沖積層の海成粘土を堆積させた縄文海進は,台地に刻まれた細長い谷の中流部にまで達している.碧海層は,上半部が砂層,下半部は海成粘土層からなり,層厚16~36m,北東部で薄く南西部で厚い.下半部の海成粘土層は三角州の底置層,上半部の砂層は前置層で,海成粘土層を堆積させた海進は,南西の衣浦湾から浸入し,市域の西半部に広がった.碧海層の年代は,下半部の海成粘土層が120~95ka,上半部が95~70kaと推定される.挙母層は,その上部が砂礫層をはさむ砂泥互層からなり,固結度は碧海層よりかなり高い.挙母層の基底は,市域南西縁で標高-100m付近にあり,北東に向かって浅くなり,北東端部では-25m付近にある.東海層群は主として固結した砂泥互層である.西三河平野における地下地質の枠組みを,現時点における試案として提示した.
著者
安井 敏夫
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.3, pp.222-225, 2013

Edmund Naumann, a geologist employed by the Japanese government in the early Meiji period, visited Shikoku Island for geological investigation in 1883. At that time, two medical doctors named Otsuka and Teshima asked him to judge the quality of coal in the Ryoseki area of Kochi Prefecture. Little was known about Teshima until after a recent discovery of his grave and the remains of his house, which was used as a hospital and a private school in and around Ryoseki . He is identified Yoshinaga and was 53 years old at the time.
著者
林 正雄
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.117-123, 1990-02-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
24
被引用文献数
7 5
著者
竹谷 陽二郎 遅沢 壮一
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.Supplement, pp.S68-S81, 2013-08-15 (Released:2014-03-21)
参考文献数
65
被引用文献数
3

福島県太平洋岸北部の相馬市から南相馬市にかけての丘陵地帯に,中部ジュラ系~最下部白亜系の相馬中村層群が分布する.本層群は南部北上帯に属し,浅海性堆積物と河川堆積物が交互に繰り返しており,環境変化が大きい沿岸相を示す堆積物である.本層群は,かねてよりジュラ紀の軟体動物や植物化石の産地として知られていたが,最近,栃窪層からソテツ類など,中ノ沢層からアンモナイト,穿孔性二枚貝,甲殻類など,小山田層からアンモナイトなど,新種の発見が相次いでおり,本邦におけるジュラ紀~白亜紀の重要な化石産地として再認識されている.本巡検では,本層群中,粟津層,中ノ沢層,富沢層および小山田層の代表的な岩相を示す露頭を観察し,特に海生動物化石の産出状態を見る.最後に南相馬市博物館を訪れ,展示されている本層群のタイプ標本を観察する.