- 著者
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中塚 慧
松岡 由幸
- 出版者
- 一般社団法人 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第55回研究発表大会
- 巻号頁・発行日
- pp.19, 2008 (Released:2008-06-16)
近年,ニーズの多様化や市場のグローバル化に伴い,人工物を取り巻く場は多様化している.ここで場とは,製品を取り巻くヒト,モノ,環境に含まれる全ての要素および要素間の関係である.例えば,椅子の例では,従来考慮されてきた平均的な体格や着座姿勢だけではなく,体格,着座姿勢,および使用目的の多様性を考慮する必要がある.このため,多様な場に対応可能な製品を開発する方策が求められている.一方,上記の問題を解決する方策としてロバストデザインが注目されている.ロバストとは,「頑強な」または「頑丈な」という意味であり,ロバストデザインとは,場の変化による製品の様々な変動に対して,機能の安定性(頑強性)が確保された製品を作ることを目的としたデザインである.本研究では,ロバストの意味,ロバストデザインの概念,およびロバストデザイン法を紹介することにより,本デザインにおける概念を説明した.