著者
小原 一馬
出版者
日本教育社会学会
雑誌
日本教育社会学会大会発表要旨集録
巻号頁・発行日
no.51, pp.107-108, 1999-10-01

本発表は、現代の若者、特に女子のライフコースのイメージの変化に関して、「かわいいおばあちゃん」をキーワードとする一連の調査・研究の発表の初回となる予定である。本発表では、現代女子大学生における「かわいい」という言葉の語法、特に、従来「かわいい」という形容がほとんどもちいられなかったと考えられる年上の男性、中高年の女性(特に両親、おじいちゃん、おばあちゃん)に対する「かわいい」の語法についての調査結果を示す。
著者
滝 充
出版者
日本教育社会学会
雑誌
日本教育社会学会大会発表要旨集録
巻号頁・発行日
no.49, pp.117-118, 1997-10-10

彼らを見た大人の多くは、決して彼らを「好ましい」若者とは見ないであろう。黒っぽい服装、茶髪ならぬ金髪や赤髪、時には緑や青、そして、派手に隈取りをしたメイク、強引に立たせた髪。道路に座り込んでたむろし、時に奇声をあげ、あたりを走り回ることもある。未成年とおぼしき者の喫煙や飲酒。通行人は怪訝そうな顔をして遠回りし、外国人観光客はおもしろがってシャッターを切る。私が彼らと「つきあい」始めたのは、95年の11月のことである。以後、時間の許す限り、日曜の午後は原宿の「神宮橋」(彼らの用語で言う「橋」)に通い、彼らの行動を観察し、彼らの話題に耳を傾け、時には一緒に話の輪に加わり、まれには買い物につきあってみたり、といった具合に、彼らと過ごしてきた。そうした合間に、「なにげに」学校のことや家庭のこと、「橋」に来る理由等を尋ねてきた。今や、私の「橋」歴も2年近い。おかげで常連の一人になりつつあり、向うから声をかけてくれる「知り合い」も、毎日、数名はいる。とは言っても、新しく通うようになった若者とのコンタクトを図っていないこと、入れ替わりも激しいこと、等から、9割以上の若者の名前を知らない。