著者
青木 義男
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.325-330, 2014-10-05

従来から提案されてきた宇宙エレベータは,静止軌道に質量中心をもつ上下に長い衛星として,質量中心や端部を構成するステーションと間をつなぐケーブル(テザー)によって概念図が描かれている.ただし宇宙往還システムとしての宇宙エレベータには,ケーブルを昇降する機構が必要となることはいうまでもない.この昇降機構はケーブルを支索(軌道)として自立昇降するもの(ロープモノレール型),ケーブルを支曳索とするもの(ロープウェイ型)に大別され,様々な駆動制動方式や制御方式が検討され始めている.本稿では宇宙エレベータクライマが基本的に有すべき機能・性能について解説し,内外のクライマ開発事例について紹介する.また,現状での課題と共に今後検討が必要な要素技術について述べる.最後に宇宙エレベータクライマの開発モデルの宇宙往還機以外への応用事例として,ケーブル支持構造の自動点検用移動機構として検討されているプローブクライマについて言及する.
著者
久保 大輔 張替 正敏 河野 敬 中舘 正顯 宮津 義廣 福田 豊 小瀬木 滋 阪口 晃敏
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.291-298, 2014-09-05

著者らは無人航空機運航技術研究会を立ち上げ,"有人航空機の飛行する空域における無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft System)の運航"を可能にすることを究極の目標として,我が国が取り組むべき技術課題を明らかにし,関係機関のコンセンサスを得て必要な研究開発計画を立案するべく活動を進めている.本解説では,UASの運航技術における多分野に及ぶ技術課題の全体像を明らかにすることを目的とし,本稿(前編)において,UASの通信(C2-Link,周波数帯等),操縦方式(遠隔操縦装置等),衝突回避(Detect and Avoid機能,探知センサ等)における現状と技術課題,将来展望を解説する.後編においては,本稿に引き続き,空域・航空交通管理(ATM:Air Trafric Management)における技術課題と,安全基準等法整備における国際動向等に関して解説する.
著者
藤森 篤
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.45, no.523, pp.474-481, 1997-08-05 (Released:2010-12-16)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2 2

This paper presents a flight control technique using fuzzy gain-scheduling state-feedback. The dynamics of an aircraft considered in this paper is regarded as a linear parameter-varying system in which the altitude and the flight velocity are varying. The system is given by a fuzzy model which consists of linear time-invariant systems at some operating points. The state-feedback gains of the fuzzy gain-scheduling are obtained so as to satisfy multiple linear matrix inequalities. The proposed technique shows better control performance than conventional linear quadratic regulators and a conventional gain scheduling technique in a numerical simulation of a longitudinal flight control problem.
著者
宇井 恭一 峯杉 賢治 寺島 啓太 堤 誠司 石井 達哉 岸 光一 西尾 誠司 堀江 洋一
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.8-14, 2012-01-05
参考文献数
4

イプシロンロケットは,段階的な開発を実施する計画であり,第1ステップではM-VロケットおよびH-IIAロケットで培った技術を最大限に活用し,平成25年度に打ち上げる.この方針に従い,構造系開発も第1ステップでは短期間で確実な開発(効率的開発)のため,多くの既開発コンポーネントを流用または改修流用する.本稿では,まず第1ステップ構造系全体の概要を述べ,次に新規開発コンポーネントである第2,3段固体モータケース(軽量・低コスト化),衛星分離部(衛星振動環境緩和),第3段機器搭載構造,フェアリング(水没機能付加)について説明する.衛星機械環境としては,乗り心地向上のため音響環境を世界標準レベル(OASPL 140dB程度)まで緩和することを目的とした射座煙道の設計解析と地上燃焼試験の概要を示す.最後に,第2ステップに向けた構造系抜本的低コスト化研究の概要について述べる.

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著者
加藤 修
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.25, no.279, pp.162-166, 1977-04-05 (Released:2009-05-25)
参考文献数
10