著者
堀江 信彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.218, pp.46-49, 2002-11

—集英社という有力出版社を飛び出してコンテンツ会社を起業し、青年漫画誌「コミックバンチ」を創刊された時、提携した新潮社は漫画に強くないし、売れるはずがないと言われたと聞きました堀江 ええ、言われました。—しかし堀江さんとしては絶対当たるという自信をお持ちだったという堀江 ありましたよ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.207, pp.76-78, 2001-12

「手形の決済資金が足りず、自己破産を申請するしかなくなりました。すべて私の不徳の致すところです。申し訳ありませんが、皆さんを本日付けで解雇します」。一〇月五日午後一時、眞砂まさご工業(千葉県沼南町、眞砂幸男社長)の眞砂光生専務は、本社の一階にある社員食堂に全社員約五〇人を集め、深々と頭を下げた。
著者
矢野 宏
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.247, pp.152-154, 2005-04

小川与よ志し和かずは、寝付けぬまま夜を明かし、その日の朝を迎えた。枕元の目覚まし時計を見ると、午前2時。あの火災が起きる前も仕込みのために早起きしていたが、今日はそれより2時間以上も早い。 と言って、目覚めの気分は悪くない。腹の底から力が湧き上がってくるのが、自分でも分かる。 小川は隣の部屋で寝ている両親を起こさないように、そっと部屋を出た。
著者
加来 耕三
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.219, pp.122-125, 2002-12

なぜなら、この大橋屋長左衛門—正確には兄・助九郎の手伝い—が徳川幕藩体制の基盤=士・農・工・商を瓦解させ、"商人あきんど"による武士への優越=下剋上の口火を切った人物であったからだ。 ときに元和二年(一六一六)、大坂夏の陣が終わった翌年にあたる。「—そんな話は聞いたことがない」 読者の中に、首をひねられる方もいるだろう。当然である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.243, pp.41-43, 2004-12

人が同じ過ちを繰り返すのは、なぜなのか。東京大学の名誉教授で、「失敗学」の権威でもある畑村洋太郎教授は、「『なぜ失敗したのか』という原因を分析しないからだ」と話す。 自らの失敗を分析し、原因を見つけ出す。簡単そうな作業に思えるが、意外と難しい。人間は、「嫌なものからは目を背けたがる」からだ。 日常的なちょっとした過ちなら、それも許される。
著者
宇賀神 宰司
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.264, pp.80-83, 2006-09

40坪ほどのスペースに、10数台のマシンが円形状に並んでいるだけの女性専用フィットネスクラブ。従来の大型フィットネスクラブに見られるような広いマシンルームやプール、ダンス用スタジオなどはない。それどころか、シャワー室やロッカールームすらもない——。 こうした簡易型のフィットネスクラブ、いわゆる「コンビニ型フィットネスクラブ」が今、急増中だ。
著者
桜庭 麻衣子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.233, pp.84-86, 2004-02

出来たてのシュークリームを実演販売する店「ビアード・パパの作りたて工房」。わずか4年で全国270店舗に拡大し、海外進出も果たしている。その仕掛人が麦の穂の創業者、廣田雄二だ。業界では無類のゴルフ好きとしても知られている。 千葉県・鳳琳カントリー倶楽部。快晴ながらも木枯らしが頬に冷たい。廣田はパートナーを伴って現れた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.244, pp.32-37, 2005-01

田中武雄は半分呆れ顔で、対面の網棚の紙袋を見上げた。荷物の持ち主はターミナル駅から電車に乗り込んできた若い男だった。夏も終わろうというのにTシャツ一枚のその男は、荷物を棚に上げるなり目を閉じてウトウトしていたが、三つ程前の駅で扉が閉まる直前、何かを思い出したかのように電車から飛び降りてしまった。
著者
日比 恆明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.230, pp.54-57, 2003-11

戦後の長い間、多くの日本酒には醸造用アルコールや糖類が混入され、ちょっと前まで、日本酒は「マズい酒の代名詞」であった。だが、80年代中頃から、吟醸酒などの上質な酒が急激に市場に出回るようになると、「日本酒を見直そう」という動きが盛り上がる。
著者
北方 雅人
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.278, pp.104-107, 2007-11

青果物を大きさや品質によって選別する選果機の最大手。高い技術力で業界をけん引してきた。「お家騒動」で創業家が退き、メーンバンクから社長が3代にわたって送り込まれる。市場縮小の中、売り上げの確保を優先し、リストラやコスト削減が後手に回った。監査法人の交代がきっかけで不明朗な在庫評価が発覚し、既に瀕死状態だった会社を直撃した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.198, pp.150-152, 2001-03

販売力の弱い中小企業の救世主と期待された電子商店は、いまや死屍累々の状態だ。ネット上で成功する店舗は、際立った個性のある商品とサービスを提供しているところに限られる。我々がいま学ぶべきなのは、高級オーディオ、中古カメラといったマニア市場に特化した専門商店の、こだわりの商品管理と顧客サービスではないだろうか。
著者
荻島 央江
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.281, pp.19-25, 2008-02

茶髪、長髪は絶対禁止。女性社員の服装や化粧にも意見する——。そんな口うるさい"親父"に社員が全幅の信頼を置くのはなぜか? 顧客満足度ナンバーワン自動車ディーラーの強さの秘密がここある。 社員を叱れない社長がいる? 信じられないな。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.275, pp.100-104, 2007-08

シェアの低迷に初の減収減益と、かつてない屈辱を味わった松井証券社長の松井道夫。さらに株価低迷、メディアの憶測記事と、悩みの種は尽きない。社員たちは最後まで松井を支えてくれると信じている。だが、実弟の副社長が辞任するにあたっては、複雑な思いも去来する……。経営者の苦悩と情熱に迫る同時進行ドキュメント、第二回。
著者
志太 勤
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.211, pp.106-108, 2002-04

人間、持って生まれた能力には大きな差はない。結果の違いは、本人がいかに努力するか次第である。シダックスグループを率いる志太勤会長は、多くの人生の師からこう教え込まれた。そしていま、その教えを「努力還元」という独特の理念に結実させ、社内にあっては後継社長と社員たちを鍛え、社外でも後に続くべき起業家育成に尽力している。
著者
志太 勤
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.209, pp.96-98, 2002-02

給食サービス、カラオケ店の二つの事業で国内最大手の地位を誇るシダックスグループ。四回の社名変更を繰り返しながら、そのたびに踊り場を乗り越え、成長を続けてきた。創業者である志太勤会長自身もその半生において「五回の大きな挫折」を経験したという。不屈の歩みを支えたのは、強い「志」とそれを裏打ちする「計画性」「達成力」だった。
著者
山本 昌邦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.282, pp.50-55, 2008-03

サッカー日本代表のコーチや監督を務めた山本昌邦氏。科学的理論に裏打ちされた緻密な指導法への評価は高い。「任せて勝つ」には何をすればいいのか。独自の人心掌握術や若手育成法を聞いた。——サッカーというスポーツは作戦タイムが取れないので、試合中は各選手の判断に委ねるしかありません。選手に力を出し切ってもらうために、どんなことをしているのでしょうか。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.193, pp.38-41, 2000-10

地方自治体や生産者団体などの地場産業振興策として、地酒や和菓子などの名産品、織物などの工芸品に地域の冠を施したネーミングを付け、「地域ブランド」として販売促進を図る手法がある。「喜多方ラーメン」などは、そのはしりといえる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.188, pp.19-21, 2000-05

インテリア雑貨メーカー、チョウドウ(埼玉県三芳町)の鮫島周蔵社長は、昨年一二月二九日、東京都北区にあるA社を訪れた。 鮫島社長は二日前にA社の専務から電話をもらい、A社のチョウドウに対する未払金六〇万円を受け取ることになっていた。しかし、訪ねてみると、A社はもぬけの殻だった。鮫島社長は結局、納入した商品をA社に持ち逃げされた格好になった。
著者
原 武雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.242, pp.176-178, 2004-11

腕を組み、背を向けたまま支配人の話を聞いていたウエディングプランナー、木戸藍子(仮名)が、くるっと振り返るなり、びっくりするほどの切り口上で言い放った。大リニューアルを敢行し、新たなスタートを切ったばかりのディランに、早くも暗雲が立ち込めていた……。 ディランがリニューアルオープンして1カ月も経たない4月20日。
著者
桜庭 麻衣子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.243, pp.110-112, 2004-12

立冬を過ぎたというのに、茨城県稲敷郡のアスレチックゴルフ倶楽部は10月上旬の暖かさだ。ラウンドに臨む菅野義浩は、半袖シャツに白いパンツを合わせたウエアで現れた。ゴルフ慣れした雰囲気を漂わせている。 「今週、コースに出るのは3回。先月はちょっとした大会に出たこともあって、12ラウンドもしちゃったよ(笑)」 菅野は様々な事業にチャレンジしてきた生粋の起業家だ。