著者
伊藤 毅志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.27, pp.1-8, 2009-03-02
参考文献数
5
被引用文献数
3

2回目となるUEC杯5五将棋大会が2008年12月に開催された。昨年同様に、COM部門、人間部門、KIDS部門が行われ、最後にCOM部門上位プログラムと人間部門上位者によるエキシビション対戦が行われ、今年は人間が2勝した。ここでは、各部門の5五将棋大会の棋譜を紹介して、5五将棋の現状について報告する。The 2st UEC-cup 5x5 shogi tournament was held in December, 2008. It was carried out by dividing each section; "COM section", "HUMAN section", and "KIDS section". After these tournaments, an exhibition match by the COM section top-2 programs and the human section top-2 players were performed. Human players defeated computers. In this report, I introduce the game records of each section and report the contemporary 5x5 Shogi.
著者
三塩 武徳 小谷 善行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.4, pp.1-6, 2014-03-10

ゲームの不完全情報の推定を行うアルゴリズム Using Past Playout(UPP) を提案する.UPP はモンテカルロ法において過去のシミュレーション結果のうち現在局面に至るものを取り出し,仮定した情報の間の勝率を比較する.相手側の勝率が高い部分は実際の局面と等しい可能性が高い.これを使って不完全情報の推定を行う.アレックス・ランドルフ (Alex Randolph) [1] によって発表された二人零和確定不完全情報ゲームである 「ガイスター」 において UPP を用いたプログラムと既存手法の猪突戦法,および通常のモンテカルロ法とで対局を行った.結果,猪突戦法に対しては思考時間 0.25 秒で 94%の勝率,モンテカルロ法との対局ではお互いの思考時間 1 秒で 55%の勝率を挙げた.これらの結果より,ガイスターにおける UPP の有効性を示した.We propose an algorithm Using Past Playout (UPP) which estimates incomplete information of the game. The algorithm UPP extracts the playouts of current position from the simulation results of the past, and compares the winning percentages between the assumed information. The higher the part the other side's winning percentage is, the higher the possibility equal to actual aspects is. It estimates the incomplete information with it. We performed experiment of playing using UPP, Foolhardiness (Chototsu) Tactics and normal Monte Carlo method in the game "geister", two person zero sum determined incomplete information game, which was invented by ALEX RANDOLPH[1]. As a result, UPP listed a winning percentage of 94% in 0.25 seconds thinking time against Foolhardiness (Chototsu) Tactics and 55% in one seconds thinking time for both against normal Monte Carlo method. The results show the effectiveness of the UPP in it.
著者
竹内 章 鵜木 祐史 飯田 弘之
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2015-GI-33, no.13, pp.1-7, 2015-02-26

プロ棋士レベルの柔軟な戦略や芸術性評価の実現には,エキスパート特有の何らかの評価指標が関与しているものと想定される.そのような評価指標の有力候補として,局面の難易度があげられる.本稿では,将棋を題材とした局面の難易度推定のために,ゲーム木のリーフノードにおける評価値の正/負の比率を計測し,カルマンフィルタを用いて解析する手法を提案する.提案手法を用いてプロの棋譜を解析した結果,ルートノードとリーフノードの評価値の相関係数に着目することで,局面の難易度を推定できることを確認した.
著者
大久保 誠也
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.7, pp.1-4, 2011-02-26

本研究では,ゲームの情報教育への利用について検討する.最初に,短期間の情報教育講義でも利用しやすい不完全情報ゲームとして,陣地付き 3 目並べを定義する.次に,その簡単な解法について議論し,最後に,実際に講義で利用した結果について述べる.In this work, we discuss a trial of education using imperfect information game. First, we define Tic-Tac-Toe with Field as an easy game with imperfect information. Second, we show easy method to solve this game. Last, we discuss the effect of this trial.
著者
鎌田 真人
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.27(2009-GI-21), pp.25-32, 2009-03-02

9路盤囲碁は,囲碁の入門用に使われているだけでなく,プロ棋士同士の対局やコンピュータ囲碁大会でも行われている。今回,1968年~2009年1月に行われたプロ棋士対プロ棋士の9路盤囲碁の棋譜846局の序盤の変化を分析した。19路盤に比べると棋譜の数が非常に少なく,また持ち時間も少ないが,プロ棋士の長年の研究の成果が窺える。当初は,初手天元が多かったが,コミが5目半から6目半に変わった頃から,初手3四,4四,4五が増えてきた。ほとんど打たれなくなった手や,結論が出ているのに打たれている手も見られる。また,初手から同じ手順の棋譜が多く見られ,定石化されてきたと思われる手順もある。
著者
衣畑 俊希 三浦 龍 大原 紳司 田頭 佳和 豊嶋 真司 垂水 浩幸 林 敏浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.1-6, 2014-06-28

コンピュータの性能の向上とともにコンピュータ将棋は急速に強くなり,対人間戦で善戦するようになった.また,現在ネットワーク上で主に対局を目的とする将棋サービスは盛況となっているが,対局後の感想戦や対局を記録したデータベース,将棋の人工知能等,他のソフトウェアとのインタフェースを持ち,統合して利用できるようにしたものがなかった.そこで我々は統合的な将棋支援をネットワーク上で行うためのシステム SAKURA を開発している.SAKURA の特徴は,大きく分けて 3 つの機能を有し,それらが連携して将棋支援を行っている点である.機能は,コメント付与機能・棋譜のツリー表示機能を持った感想戦支援インタフェース,局面データベースと棋譜データベースを相互連携したデータベース,対局者からの要求によって候補手をアドバイスする人工知能である.本論文では将棋部員によるこれらの機能の評価について述べ,SAKURA の機能の妥当性について示す.Shogi is a very popular board game in Japan, which is the most complex variant of chess-like games. Many strong AI programs to play shogi have been developed. For players, several services are provided to play shogi on the Internet. However, they do not provide any integrated environment, where post-game online discussions are supported, interfaces with other software including AI programs are defined, and records of games and discussions are archived in well-organized databases. We are developing SAKURA: a network shogi environment to provide such an integrated environment on the Internet. This paper describes outline of the project and especially evaluation sessions to validate the system functions.
著者
増子 直樹 田中 哲朗
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2013-GI-30, no.3, pp.1-8, 2013-06-21

コンピュータゲームにおけるゲームプレイにおいて,定跡データベースを持つことは,対戦の多様性の確保,序盤の貧弱な評価関数の補完,思考時間の節約に役立つことが分かっているが,対戦実験によって強さを評価する以外の評価法がこれまで提案されていなかった.本稿では,データ構造が公開されている定跡データベースを擬似的に対戦させ,出現する局面の確率分布を求めることにより,多様性,強さなどの評価を行う手法を提案する.提案する手法をオープンソースの将棋プログラムに適用することにより,興味深い結果を得た.
著者
張 輝陽 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-4, 2014-03-10

ビデオゲームにおいて,AI キャラクタの行動がプレイヤのプレイ体験に大きい影響を与えるため,ゲーム AI の開発が非常に重要とされている.しかし,Multiplayer Online Battle Arena(MOBA) のようなゲームではチェスなどのボードゲームより複雑で,可能なゲーム場面数が厖大な故,ゲーム AI の開発コストも高くなると考えられる.ゲーム AI の開発コストを削減に関連する手法として,機械学習手法を用いた AI キャラクタの行動を自動的に生成する研究はあった.しかし,実際のゲームデータの中にあるプレイヤの行動には必要がない行動つまりノイズ行動も入っていると考えられる.本稿では MOBA ゲームにおいて自己増殖ニューラルネットワーク SOINN を用いた AI キャラクタの行動ルールの自動生成及びノイズ行動除去の効果について検討する.In video games, for AI characters' behavior will greatly impact on players' play experience, developers paid a lot of attention to the development of game AI. However, games like Multiplayer Online Battle Arena which are considered to be much more complex than board games such as chess have a great number of game situation and the development of game AI for these games is quite costly. Aimed saving cost of developing game AI, there are some researches on automatic generating behavior rules for AI characters by using machine learning. However, it is needed to take into account of players' behavior in real games' data that are not necessary. These behaviors are also called as noisy data. This paper will presents a method of automatic generating AI characters' behavior rules and discusses about the noisy excepting result of Self-Organizing Incremental Neural Network.
著者
澤 宣成 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-8, 2011-06-24

将棋における棋風を形成する要素に関する統計的分析Using statistical analysis of the feature extracted from game records, we tried to clarify the elements makes human feel the play-style. As the result, several features were found.
著者
座間 翔 篠埜 功
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2017-GI-37, no.7, pp.1-12, 2017-02-28

問題集などに掲載される数独の問題は,初期配置の数字が図や模様を描くように配置されているものがある.本研究ではそのような視覚的なデザインを考慮した問題制作を支援するため,初期配置の位置を問題制作者に指定させ,それに従って問題を自動生成する手法を提案する.この手法では,指定されたマスへの数字配置と配置した数字の変更によって問題を生成する.その際,マスに入る数字の可能性を絞り込むような数字配置手法や,解探索で解の求まらないマスを減らす数字変更基準を設け,唯一解を持つ問題生成の成功率を高める.また,唯一解の探索は人間が通常用いる解法を実装した解探索アルゴリズムにより行う.さらに,制作者による問題の難易度設定の補助として,より難易度の高い問題を自動生成する手法を考案し,実装した.
著者
安倍 泰孝 原口 和也 丸岡 章
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2011-GI-25, no.6, pp.1-7, 2011-02-26

計算ブロックパズルでは,与えられた n × n の盤面のブロックへの分割および各ブロックに対する自然数の割当に対し,ラテン方陣条件と部分和条件を満たすように,盤面上のすべてのセルに 1, 2,...,n の数を割り当てることが求められる.本研究では計算ブロックパズルの生成アルゴリズムを開発する.生成されるパズルの種類は,アルゴリズムに組込まれる推論規則によって調整される.被験者実験の結果,高度な推論規則を用いて生成されたパズルは,そうでないパズルより正答率が低いことが観察された.
著者
中田 季利 新井 イスマイル
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2016-GI-35, no.13, pp.1-7, 2016-03-01

StarCraft: BroodWar は,Blizzard Entertainment が開発したリアルタイム・ストラテジーゲームである.大きな状態空間と複雑なゲームルールから,AI Competition が開催されるなど研究対象として注目されているゲームである.既存の戦闘 AI における弱点として,不利な地形への誘い込みへの弱さや,味方ユニット間の位置関係の悪さが指摘されている.既存の強化学習を用いた手法では,地形や味方ユニットとの位置関係を最大限利用できていないためと考えた.しかし,地形や味方ユニットの位置関係等を考慮すると状態空間が大きくなってしまい学習が難しい.これを解決するため,Convolutional Neural Network(CNN) を活用し大きな状態空間上で直接 Q 学習が可能となる手法である Deep Q-Network(DQN) の適用を試みた.CNN にマップの侵入可否情報を入力して,上下左右の移動方向もしくは攻撃を選択する DQN を作成して学習を行った結果,マップを理解して移動ができ,報酬に基づき敵ユニットから逃げる行動が学習されることを確認した.
著者
大崎 泰寛 築地 毅 但馬 康宏 小谷 善行
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.1-8, 2009-06-19

シミュレーションによって獲得された勝率に基づいて着手を選択する研究が近年盛んに行われている.ところが対局のオンライン時に精度の高い勝率をシミュレーションによって獲得するためには時間がかかるという問題点がある.そこで本論文では機械学習を用いて評価関数を,あらかじめ対局のオフライン時に獲得した勝率に近似する手法を提案した.そしてブロックスデュオを実験環境として,得られた勝率近似関数の学習成果について考察し,オンライン時にモンテカルロシミュレーションから着手を選択するプログラムと対局することで本手法の方が優れた対局結果を示すことを確認した.In these years, the researches of selecting moves using the winning probability obtained through simulations are treated as hot topics. However, there is a problem that obtaining the accurate winning probability through simulations needs too much time at on-line during games. In this paper, we suggested a method as to evaluation function is approximated previously by the probability of winning at off-line during games. Using BlokusDuo as a testing environment, we evaluate the learning result of approximating winning probability function and confirm that our learned player, in comparison to on-line Monte-Carlo simulation player, has been seen to yield better results of games.
著者
後藤嵩幸 橋本剛
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-6, 2014-03-10

コンピュータ将棋は,Bonanza メソッドの考案により非常にレベルが高くなった.現在では,プロ棋士との対局も盛んに行われており,トッププロレベルに迫っている.しかし,中盤以降に比べて序盤が弱いという弱点も抱えている.コンピュータ将棋の性能は評価関数の質に大きく影響される.正確に盤面評価を行うほどコンピュータ将棋は強くなる.評価関数のパラメータは機械学習により自動調整されているが,40 駒からなる将棋の盤面をそのまま評価するためには膨大な評価項目が必要となる.現状では部分局面に分割することにより,近似的に評価を行なっている.しかし,現在の多くのプログラムは駒組み合わせ全てを保持するオール (all) 型の評価関数を用いているため,3 駒程度の少ない駒数にしか分割できない.そのため序盤で特に重要な盤面の細かな違いを認識することが出来ない.高次元組み合わせ評価を行うためには,重要な駒組み合わせのみを評価するフレック (frequency) 型評価関数が必要である.フレック型評価関数実現のためには,重要な評価項目を抽出する必要がある.しかし,現在重要な評価項目を自動抽出するための有効な手法は存在しない.そこで本研究では,乱数を用いた盤上の駒組み合わせのランダムカウントにより,評価項目を自動抽出する手法を提案する.実際に提案手法により抽出した項目を用いてフレック型評価関数を設計し,Bonanza に組み込んだ.そして,オール型評価関数と対局実験を行い,性能向上を確認した.
著者
清 愼一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.8, pp.1-8, 2014-03-10

人工知能の研究の題材としてゲームをプレイするプログラムが用いられる.日本では将棋と囲碁が題材としてよく取り上げられてきた.本論文は,コンピュータ将棋の初期の歴史についての調査結果の報告である.調査の結果,将棋プログラムのはじめては 1967 年の詰将棋プログラムであることがわかった.The game playing program is used as a theme of research of artificial intelligence. In Japan, the shogi and the go have often been taken up as that theme. This paper is the report of the results of an investigation about the early history of computer Shogi. It was found that the first shogi program was the Tsume-shogi program in 1967.
著者
小幡 拓弥 塙 雅織 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2009-GI-22, no.2, pp.1-5, 2009-06-19

複数の違う思考過程を持つ単体が出した結論をもとに、全体として一つの答えを導くプロセスを合議と定義する。本研究では、複数の意見を単純に多数決するシステムを考え、5五将棋と本将棋で、この単純多数決システムの有効性について、実験を通して考察していく。
著者
地曳隆将 松崎公紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.15, pp.1-7, 2014-03-10

棋譜を教師データとした評価関数の学習は,特にコンピュータ将棋において有効とされている.本研究では,コンピュータ大貧民を対象として,棋譜を教師データとした提出手役評価関数の学習を行いその性能を評価した.提出手役評価関数には 3 層ニューラルネットワークを用いた.提出手役評価関数の性能を評価するため,棋譜で提出した手役との一致率を調査した.その結果,学習に使用する教師データを増やすことで一致率が上昇したが,教師データ数 15000 程度で一致率が頭打ちになることが確認された.教師データ数 15000 の棋譜評価関数では,未知の盤面に対する提出手役一致率が 69%であった.
著者
森田茂彦 松崎公紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.14, pp.1-5, 2014-03-10

チェスや将棋などにおいて,プレイヤの強さを数値として表すレーティングシステムが広く用いられている.レーティングアルゴリズムとして良く知られるイロレーティングでは,プレイヤ間のレート差と勝敗によってレートの増減が計算される.特に,弱いプレイヤが強いプレイヤに勝つと,レートの増分が大きくなる.本研究では,大貧民を対象としたレーティングアルゴリズムを提案する.大貧民では,プレイヤの強さに加えて,初期手札の良さが勝敗に大きく影響する.そのため,初期手札の良し悪しに差がある場合,従来のレーティングアルゴリズムを用いるとレートの増減が過剰であったり不足することが起こりうる.この問題を解決するため,初期手札の不均等性を考慮に入れたレーティングアルゴリズムを提案し,そのアルゴリズムについて評価を行う.
著者
岩川 夏季 成見 哲 村松 正和
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.10, pp.1-6, 2011-06-24

GPGPUによるモンテカルロ碁のシミュレーションの並列処理Graphics Processing Unit is called GPU; General-purpose computing on Graphics Processing Units is called GPGPU. Our research purpose is to accelerate simulation of Monte-Carlo Go by parallel computing of GPGPU. We have developed several algorithms to be used by Monte-Carlo computer Go program using GPU.
著者
鈴木 崇雅 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2019-GI-41, no.16, pp.1-6, 2019-03-01

デジタルゲームAIのコンペティションを開催するWeb上のプラットフォームRiddles.ioでは,二人零和有限確定完全情報ゲームであるGame Of Life And Death(GOLAD)のAIコンペティションが行われている.GOLADは,AIに許容される思考時間が非常に短い上に分岐が非常に多いため,乱数対戦を行うだけの単純なモンテカルロ木探索では十分なシミュレーション回数が得られなかった.本研究では,Bitboard計算を用いて局面計算の高速化を行うとともに,プレイアウトに工夫を加えることでモンテカルロ木探索の効率化を図ることで,少ない計算量で妥当な探索ができるシステムを提案した.その結果、単純なモンテカルロ木探索のAIに対して有意に強くなることを確認した.また,現在CNNを用いた改良も行っており,発表までに間に合えば,その結果についても言及する.