著者
嶋村 文里 松澤 智史
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2022-GI-47, no.9, pp.1-5, 2022-03-11

不完全情報ゲームである麻雀では取得可能な情報により不完全情報を推測する必要があり,麻雀における推測の初歩段階である役予測は重要である.そこで本研究では麻雀役と取得可能な情報との関連に注目し,役予測に関して重要性の高い情報の選別を目的とする.その達成のために打牌情報のみで役予測を行うベースモデルを実装し,入力情報の変化に伴う予測精度の違いの比較を行った.実験の結果,役予測における優先順位を降順にすると副露情報,ツモ切り・手出し情報と残存牌情報,ドラ情報,ゲーム状況となることを示した.
著者
栗田 萌 保木 邦仁
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2017-GI-38, no.5, pp.1-8, 2017-07-08

本研究では,麻雀において他プレイヤの手牌または待ちの予測を行うことで,打牌を行う際の放銃確率をその点数ごとに推定する手法を提案する.他プレイヤのフーロ数に基づいて,手牌の予測を行うか,待ちの予測を行うかを決定し,この予測結果から自プレイヤの打牌ごとの放銃確率を計算する.提案した手法で放銃確率の推定値を算出し実測値と比較したところ,その差が 1 % 程度となる結果が得られた.
著者
成清 龍之介 三宅 陽一郎
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2021-GI-46, no.17, pp.1-8, 2021-06-12

不完全情報の会話ゲーム「インサイダーゲーム」は未だ研究の進められていないゲームであるが,ターゲットの推定,複数の役割を持つエージェント同士の駆け引き,会話を通じた情報量の推移的変化など,人工知能の本質的な問題を豊富に含んでいる.本研究は人工知能エージェントに本ゲームをプレイさせる.まずプレイさせるための準備として,本ゲームにおける人間の思考解析とゲーム進捗の可視化の構築を行う.情報の推移変化の可視化手段として,情報エントロピーを用い,その減少率を観測した.さらにエージェントのプレイ・スタイルの違いは,情報の推移の仕方の差異として観測することができた.
著者
野村 直也 橋本 剛
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2018-GI-39, no.4, pp.1-7, 2018-02-23

近年のゲーム AI は AI 自身が評価関数を生成する汎用的な学習法が成果をあげており,代表的なものとして Deep Q Network (DQN) などがある.これらの手法は様々なゲームに適用可能であるが,画面の情報量が多いものや操作が複雑なゲームでは学習が進まないという問題があり,さらに広い範囲のゲームに適用できる手法が必要とされる.本研究では複雑なゲームの一つとして弾幕シューティングゲームを取り上げ,このゲームに適用可能な学習手法を提案することで,更に汎用的な手法について考察する.弾幕シューティングゲームにおける人間のプレイの性質に着目すると,人間は画面全体を見ておらず,初心者は視野が狭く,上達するに連れ視野が広くなっていくという性質があると考えた.ゲーム序盤は観測範囲が狭く,徐々に観測範囲が拡大していくという性質を学習システム内に組み込むことで複雑なゲームに適応させる.本研究では観測範囲を狭くして学習の効率化が図れるか実験を行い確認した.観測範囲を狭めて学習させたところ,従来の手法よりも高いスコアを獲得した.また,観測範囲の変化量の妥当性や,その他のゲームへの適用について考察を行った.
著者
中川 絢太 佐藤 直之 池田 心
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2016-GI-36, no.20, pp.1-9, 2016-07-29

ゲームを人間がプレイするとき,ゲームから与えられた主目的に一直線には繋がらないような行動が観察できることが多い.例えば,格闘ゲームで「離れた相手に弱パンチを繰り返し対戦相手を挑発する」,アクションゲームで「アイテムが落ちている場所でジャンプを繰り返し仲間にその存在を教える」といった行動である.これらの行動は,様々なゲームで頻繁に見られ,“ ゲームの目的達成のみを追求するAI ”では生まれにくい挙動である.我々は,人間らしいAI の実現には,意図の有無に関わらず現れるゲーム内行動についての議論も必要だと考える.本稿では,30 ゲームタイトル45 種類に及ぶ行動事例を収集し,収集した行動を“催促”,“挑発”,“挨拶”などの目的に応じた計7 種類に分類し,例示した行動が発生する条件や,AI による再現法について考察する.
著者
久米 洋輝 栗田 萌 保木 邦仁
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2019-GI-41, no.14, pp.1-7, 2019-03-01

本研究の目的は、麻雀プレイヤの実力を少ない行動記録から推定することである.実力の推定は、麻雀人工知能(AIプレイヤ)を用いてエラーレートを評価することによりなされる.エラーレートとはバックギャモンで用いられるプレイヤの実力の指標であり,これは1行動あたりの推定価値(得点期待値)の減少平均値から見積もられる.現状,麻雀プレイヤの実力は平均順位やレート値から推定される.本研究では,エラーレートと平均順位の平均レート推定性能を比較した.その結果,おおよそ16試合の行動記録から評価したエラーレートと500試合の平均順位が同程度の推定性能である可能性が示された.
著者
小坂 悠登 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2019-GI-41, no.15, pp.1-7, 2019-03-01

本研究では従来チェスや将棋.オセロといった二人完全情報確定零和ゲームで行われてきたゲームAIを利用した棋力推定のアプローチを囲碁に応用する手法について検討した.他のゲームと囲碁AIの大きな違いはベースとなっているアルゴリズムがミニマックス探索ではなく,モンテカルロ木探索(MCTS)である点である.そのため,従来の手法で用いられてきたミニマックス探索でいうところの「評価値」の代わりに,本研究ではMCTSが導き出す局面評価に相当する概念である「勝率」という指標を用いることにした.棋譜の評価においては,MCTSのみ用いた囲碁プログラムと,Alpha Goの探索手法に倣ってDNN(Deep Neural Network)を用いた囲碁プラグラムの両者を用いて実験結果の比較検証を行った.さらに,これらの手法を合議で組み合わせることによって,さらに飛躍的に棋力推定の精度を高めることができた.
著者
高田 亮介 橋本 剛
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2018-GI-39, no.5, pp.1-7, 2018-02-23

アクションゲームには製作者の意図しない動作をする裏技が多く存在するが,一般には人間がプレイすることによって発見される.機械が裏技を発見できるようになれば,ユーザの楽しみ方が広がるだけでなく,ゲームのデバッグ補助にも役立つと考えられる.本稿では,エージェントが試行を繰り返して成長していく強化学習を用いることで,裏技を教えることなく発見する手法を提案する.実験として,スーパーマリオブラザーズの裏技の 1 つである 「無限 1 UP」 を題材とし,進化戦略と多層パーセプトロンを用いた深層強化学習によって発見する AI を作成した.学習の結果,無限 1 UP のような動作を行うエージェントが確認できた.提案手法により,他のゲームでも裏技の発見が可能であると考えられる.
著者
風間 祥光 棟方 渚 畑 雅之 松原 仁
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2016-GI-36, no.19, pp.1-7, 2016-07-29

人狼ゲームは思考・推理・戦略を必要とするゲームである.近年では将棋やチェスなどの完全情報ゲームの研究はかなり進んでいるが相手の状況に関する情報を不完全な形でしか把握できず,会話によってゲームが進行するような不完全情報コミュニケーションゲームの研究は現在あまり進んでいない.本研究では不完全情報コミュニケーションゲームである人狼ゲームを対象に,プレイヤーの心理状態が発言内容に影響を与えるかを分析するためにゲーム中のプレイヤーの SCR(Skin Conductance Response) を調べた.またゲーム中の議論を書き起こし,SCR を発現している前後の時間の発言を分析した.結果として,疑いを向けられる発言を受けた時,人狼プレイヤーが SCR を発現した.このことから人狼プレイヤーに心理的な刺激を与える発言の種類や状況が推測できた.またそれによって心理的な刺激を受けたプレイヤーの発言内容にも影響が出ていることが示唆された.
著者
高田 喜朗 五十嵐 達郎
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2016-GI-36, no.15, pp.1-8, 2016-07-29

立体ピクロスは,任天堂が販売するゲームソフトウェア中のパズルである.立方体を積み重ねた直方体が与えられ,ヒントを基に不要な立方体を消して隠された立体を見つけることがパズルの目的である.草野らは,このパズルの解の存在判定が NP 完全であること,また,高さが 1 に限定されかつセグメント情報がヒントとして与えられない場合には多項式時間可解であることを示した.しかし,高さが自由であることとセグメント情報が与えられることのどちらが NP 完全性に寄与しているかは不明であった.本研究ではこの問題について考察し,その結果,高さが 2 以上でセグメント情報が与えられない場合,及び,高さが 1 でセグメント情報が与えられる場合,どちらも NP 完全であることがわかった.
著者
野津 双葉 橋本 剛
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2019-GI-41, no.2, pp.1-8, 2019-03-01

近年,ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)を用いるコンテンツの普及が進んでいる.現在,HMDを用いた施設や番組など広く認知が進んでいるが,個人レベルでの普及はまだ浸透しておらず,ゲーム業界でもHMDの高コスト問題が挙げられている.そこで,開発コストの低い古典的2Dゲームに着目し,HMDを用いて360度視点のゲームに変更する研究を行ったところ,画面を拡大させて視界を制限することで面白くなることが明らかになった.視界の外を見るために頭を動かす必要性を生み出したことが面白さを増加させる要因の1つであると予測したが,どのような要素がどのような面白さにつながるかなど,まだ詳しい仕組みは明らかになっていない.本研究では,画面拡大に着目し,HMDゲームのより細かな要因について古典ゲーム「マッピー」を用いて調査を行った.これにより,2DゲームのHMDゲームリメイクなどにおいて,画面拡大の比率によってどのような印象を与えるか,指標を提案する.
著者
風間 祥光 畑 雅之 松原 仁
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2018-GI-39, no.16, pp.1-8, 2018-02-23

近年,完全情報ゲームの研究はかなり進んでおり,不完全情報ゲームの研究においても,一部のゲームではコンピュータがトッププロに匹敵する強さとなるなどの成果を収めている.しかし,コミュニケーションを必要とする人狼ゲームの研究はまだあまり進んでいない.本研究では不完全情報コミュニケーションゲームである人狼ゲームを対象に,ゲーム内で行われる議論での行動がプレイヤに与える影響を調べた.結果として,各役職のプレイヤごとに情動反応を示す発言の種類が示された.それによって,各役職のプレイヤの思考過程の一部が明らかになった.
著者
但馬 康宏
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2020-GI-43, no.25, pp.1-6, 2020-03-06

多人数不完全情報ゲームである「お邪魔者」は複数人で行うカードゲームであるが,プレイヤーのうち数人がお邪魔者となり,人狼のように敵役ではあってもその正体を隠しながら妨害を行うゲームである.このゲームにおいてお邪魔者が妨害を開始するタイミングは勝利条件成立に大きな影響を与える.本研究では,お邪魔者による妨害開始のタイミング,多数派である金鉱堀の反撃や仲間を救う着手を行う確率などを変化させ,勝率の違いを計測した.これにより,強いプレイヤアルゴリズムの基礎となる性質を明らかにする.
著者
テンシリリックン シラ 高橋 一幸 ナム サンギュ 池田 心
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2018-GI-40, no.7, pp.1-6, 2018-06-22

これまでのコンピュータゲームプレイヤ (ゲーム AI) における研究の多くは,“強さ” を目的として行われてきた.近年では,ゲーム AI は人間プレイヤの対戦相手として十分な強さに達しつつある一方,それ以外の部分,特に “人間らしい振る舞い” に関心が集まってきている.人間らしいゲーム AI の利用目的 ・ 着眼点 ・ 実現法は多岐にわたる.例えば利用目的では,対戦する人間プレイヤを楽しませたり観賞用の映像を作成する目的だけでなく,人間プレイヤにとっての難易度を計測する目的,それを発展させステージを生成する目的などにも使われている.また着眼点もさまざまであり,人間の疲れ ・ 見間違い ・ 操作ミスなど身体的な部分に着目したもの,感情や認知バイアスなど心理的な部分に着目したもの,またそもそも 「ゲームは勝つためではなく楽しむためにプレイする」 などの人間の目的設定に着目したものなどが挙げられる.実現法についても各目的 ・ 着眼点ごとに複数ありえ,人間の挙動を学習データとして機械学習を用いるもの,疲れや見間違いなどを再現した環境下での学習を行うもの,など多様である.近年のこれらの研究を体系的に俯瞰しておくことは価値があると考え,本稿では第一次の文献調査の結果をまとめたものを紹介する.
著者
伊藤 毅志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.9, pp.1-7, 2010-03-01
参考文献数
6

3回目となるUEC杯5五将棋大会が2009年10月に開催された。COM部門、人間部門が行われ、最後にCOM部門優勝プログラムと人間部門優勝者によるエキシビション対戦が行われ、COMが勝利した。ここでは、各部門の5五将棋大会の棋譜を紹介して、5五将棋の現状について報告する。The 3rd UEC-cup 5x5 shogi tournament was held in October, 2009. It was carried out by dividing each section; "COM section" and "HUMAN section". After these tournaments, an exhibition match by the COM champion and the HUMAN champion. COM program defeated HUMAN champion. In this report, I introduce these game records and discuss the contemporary 5x5 shogi.
著者
滝沢 武信
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.1, pp.1-7, 2009-06-19
参考文献数
12
被引用文献数
1

第 19 回世界コンピュータ将棋選手権が 2009 年 5 月に開かれた.今回は 53 チームの申し込みがあり,実参加者数は 42 である.コンピュータ将棋の実力も大いに上がっており,2008 年の選手権の段階で上位入賞ソフトはアマチュア全国大会ベスト4 の強さがあったが,2009 年の選手権の 2 次予選のレベルは 2008 年の選手権の決勝リーグの平均レベルより高く,2009 年の選手権の上位入賞ソフトの実力はそれ以上と考えられる.この報告では第 19 回世界コンピュータ将棋選手権における将棋ソフトウエアの実力について考察する.Computer shogi was first developed by the author and the research group in late 1974. It has been steadily improved by researchers and the commercial programmers using some game-tree making and pruning methods, opening and middle game databases, and feedback from research into tsume-shogi (mating) problems. Now, it has overcome amateur national semi-finalist level (some professional tournaments invites amateur semi-finalists and the semi-finalists sometimes beat professional players). In this paper, the author discusses contemporary computer shogi, especially how the program behaved at the 19th World Computer Shogi Championship, where 53 teams applied and 42 teams entered, in May, 2009.
著者
秋山 晴彦 小谷 善行
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.10, pp.1-6, 2012-02-24

ゲームにおけるモンテカルロベースの着手選択手法において,勝率が偏る局面で適切な着手選択ができない問題がある.この問題の対処策として,スコアから擬似勝率を計算する手法を提案する.勝敗を,0 を閾値としてスコアから算出される値とみなし,この閾値を動的調整する.勝敗を評価とする通常のモンテカルロ手法では勝率を,スコアを評価とするモンテカルロ手法では平均や最大スコアを最大化するが,提案手法では局面同士の差がつく最低限の閾値変更を行った後の勝率を最大化する.実験の結果,本手法を導入した UCB は通常の UCB に対して勝率 0.58 で勝ち越した.また深さ 2 の αβ 探索との対戦の勝率が通常 UCB の 0.37 から 0.48 に向上し,本手法の有効性を確認した.Monte-Carlo based methods in games have a problem that they cannot select the best move in the position with biased winning percentage. In order to solve this problem, we propose the method to calculate the pseudo winning percentage from a score. We regarded the victory and the defeat as the value computed from a score when a threshold value is 0, and dynamic adjustment of this threshold value is carried out. The normal Monte-Carlo method maximizes the winning percentage, and the Monte-Carlo method which uses score of the game for evaluation maximizes the average score. In contrast, the winning percentage with the minimum change of the threshold value that is comparable each other is maximized in the proposal method. As a result, the winning percentage of UCB player with this method against normal UCB player was 0.58, and the winning percentage against αβ search player of the depth 2 was also improved by 0.48 from 0.37.
著者
松井 一晃 的場 隆一
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2015-GI-34, no.8, pp.1-5, 2015-06-27

本研究では,不完全情報ゲームの中でも特にルールが複雑である麻雀においてコンピュータプレイヤに打牌選択させる方法を提案する.打牌選択の方法として,現在の局面の状態を入力することにより,各種類の牌について打牌に適しているかを評価した値を出力する 3 層ニューラルネットワークを評価関数として使用している.評価関数の各パラメータの調整には,バックプロパゲーションを用いて教師データの打牌とコンピュータプレイヤの打牌が一致するように調整している.教師データの打牌には,インターネット麻雀サーバである 「東風荘」 のレーティング 2000 以上のプレイヤの牌譜を使用した.現在は,教師データの打牌とコンピュータプレイヤの打牌の一致率は 31.3% である.
著者
上田 陽平 池田 心
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2012-GI-27, no.5, pp.1-8, 2012-02-24

AI 技術の進展に伴い,多くのゲームで人間より強いAIを作成することが可能になった.一方で,初級中級者プレイヤにちょうどよい強さの,かつ不自然でない AI を多様に構成することは容易ではなく,課題となっている.本研究では,遺伝的アルゴリズムを用い,ちょうどよい強さと多様さを兼ねた “ライバルAI群” を構成する手法を提案する.さらにオセロにこれを適用し,被験者実験によって評価を行った.