著者
山本 一生
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:21883114)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.41-57, 2018-01-31

本稿は華北占領地後の北京大学において日本留学経験者が「対日協力者」として果たした役割を考察した。日本が華北を占領すると、主だった国私立大学は蒋介石政権と共に「南遷」し、国立西南連合大学などを結成した。一方で残った北京大学や清華大学などを統合して、「国立北京大学」が「対日協力政権」である中華民国臨時政府唯一の総合大学として設置されることとなった。 当初「国立北京大学」の設立に批判的であった銭稲孫は、家族問題を理由に北京に留まり、その批判対象であった機関の長という「対日協力者」となった。「国立北京大学」文学院長、華北政務委員会教育総署督辦となった周作人も家族問題などを理由に北京に留まり、結果的に「対日協力者」となった。
著者
金子 泰子
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.A31-A45, 1994-03-31

若者が敬語表現に対して感じる難しさは、指導者や年配者の想像を超えるもののようである。語彙や語形的な知識不足もさることながら、むしろ対人関係に応じての使い分けの難しさが一番の問題点である。敬語は文字通り解釈すれば「敬意を表すことば」となるが、現実には、目上の人に限らず、初対面の人や自分に恩恵を与えてくれる人など、あらたまって特別な認識をした人に対して用いられる表現である。敬語ということばにとらわれることなく、待遇表現の中の一部分として、他の敬語でない語との対応関係の中に位置づけて敬語表現を指導することが学習者の理解を促すことにつながる。「です」「ます」に関しては、たんに丁寧語として教えるのでは不十分である。尊敬語や謙譲語が話題の人物・事物に対して特別な認識を持って待遇しようとする表現であるのに対して、丁寧語は話題の人物・事物には関わりなく、聞き手に対して直接的に配慮をする表現であることをきちんと区別して理解させることが重要である。敬語表現は基本的に、話し手が自分を取り囲む人間関係をどのように把握するかにかかっているので、その基本的な部分についての指導も忘れてはならない。日本人のものの考え方についての正しい理解が、敬語表現を使い分ける力につながっていく。流ちょうに敬語を使いこなす能力は実社会にでて経験を積んでからの課題であろうが、知識の整理は学校の国語教育の場でもっとしっかり行うべき課題であろう。
著者
黒川 勲
出版者
大分大学大学院福祉社会科学研究科
雑誌
紀要 (ISSN:21859574)
巻号頁・発行日
no.8, pp.17-28, 2007

スピノザ哲学において、人間の自由は至福としての神への知的愛によって獲得されるものである。そして、この神への知的愛は「第三種の認識」あるいは「直観知」と呼ばれる認識において実現する。本稿では、この第三種の認識特徴として「起源性」、「個別性」および「直観性」を取り上げ、それらの意義の解明を試みる。そのために、『エチカ』の読解を通して、特にスピノザにおける精神の永遠性とコナトゥスの概念に注目して考察を行なう。###スピノザにおける第三種の認識は、神の自己認識であるとともに人間の自己意識を意味している。神および人間は第三種の認識において、個別的な自己自身を直接に、起源としての神から、神の能力あるいはその現象であるコナトゥスを認識しているのである。###In this paper I tried to understand Spinoza's concept of the third kind of knowledge. For this purpose I regarded the investigation into signification of three properties of the third kind of knowledge, and they are immediateness, individuality and ground of the truth. In order to solve this problem, I would consider propositions concerning the third kind of knowledge in his Ethica. And I would examine Spinoza's thoughts of conatus and the eternity of the mind. In Spinoza's philosophy, the third kind of knowledge signifies self-knowledge of God and human mind. Through their self-knowledge, each of God and human mind recognizes immediately individual themselves in the identical potency of God
著者
末次 正寛 辻 正利 谷川 義之 南部 紘一郎 西岡 將美
出版者
鈴鹿工業高等専門学校
雑誌
紀要 (ISSN:02865483)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.9-16, 2013-02-28

弓道に使用される和弓は複数の材料を組み合わせた複合構造材であり,それらの接着層が弓の湾曲によって発生する応力で剥離する場合がある.本研究では,木材とカーボンファイバーで構成された初級者・中級者用の和弓を対象とし,弓幹内部の境界層に生じるせん断応力を実験ならびに有限要素法(FEM)によって解析した.その結果,せん断力は弓の下端部において最大となり,かつその部分の内側の境界層で最大のせん断応力が発生していることがわかった.また,実験値と FEM解析値は概ね一致しており,作成した FEM大変形解析プログラムの有効性が示された.
著者
栗田 靖
出版者
東海学園大学
雑誌
紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.139-148, 1976-10-30
著者
小島 しのぶ
出版者
東海学園大学
雑誌
紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.23-33, 2000-12-05
被引用文献数
1

1)女子高校生の食事実態として食事区分別献立構成による点数化の試み 一日の献立構成を9点満点として評価してみると, 3日間の平均点は食事区分ごとに差があり朝食は調査対象者(207名)の献立構成にばらつきが大きく平均値として確認し難く二極分化している。昼食については3点満点で2.10点, 夕食では2.40点であり食事区分の中では夕食が献立構成としてはバランスのとれた食事になっている。一日3食の平均値は9点満点で6.26点であった。2)家庭内食事摂取者と家庭外食事導入者における献立構成点数, 簡易栄養診断点数の比較 家庭内食事のみ利用者の献立構成平均点数は7.2点, 簡易栄養診断点数の平均点数は66.0点であった。他方, 家庭外食事利用者の平均点は各々5.95点と54.6点であり家庭内食事のみの利用者のほうが平均の得点は高いが両者間で有意差はみられなかった。なお, 調査対象者の72.0%が家庭外食事(外食, 加工食品, 調理済食品, 冷凍食品)を利用している。導入の実態は朝食では前日に買い置きをしておいたと思われる菓子パン・惣菜パン等で朝食を済ませる。他方昼食の弁当においては, 主食, 副菜は自宅で調理したものであり, 調理済あるいは冷凍食品は主菜に利用する事例が多くみられた。3)出現献立の特徴 一日3食を通して出現献立の特徴をまとめてみると, 主食は朝食を除くと白飯が最も多く出現しており, 一日の主食出現数の52.4%は白飯である。パン類は24.3%の出現率であった。主菜料理では肉料理が多く主菜の42.4%を占めている。卵料理は23.7%であり, 朝食, 昼食で多く出現している。魚料理は2LO%であり, 上位3位までは動物性食品を主材料にした献立である。副菜は野菜を加熱調理したもの, 例えば, 炒め野菜, 浸し, 煮物等を合計すると32.5%, サラダ・生野菜が26.2%の出現率であり, 朝食, 昼食, 夕食の各食事区分に比較的万遍なく出現している献立である。味噌汁は17.9%であり朝食で最も多く出現しており27.9%夕食でも22.8%の出現率である。4)女子高校生の食事内容の特徴 調査結果から女子高校生の食事内容の特徴をまとめてみると, 朝食の食事内容は二極分化していることである。欠食を含めて朝食が非常に貧しい内容のものと, ほぼ完壁に近いもの(ただし, 分量の記入は求めていないので, あくまでも献立構成のうえからの結論である)とにわかれている。昼食において弁当持参者は主食, 主菜は揃っており中には主菜が3〜4種類という事例もあるが, 副菜がおろそかにされる傾向が強く副菜の無い事例もみられた。しかし, 登校途中等に昼食を購入している場合には, パンとやきそばといった主食に該当するものを複数購入して昼食としているものが多く朝食の欠食者に多くみられる。夕食については, 献立構成上も良いものが多いが, なかには主食を抜いたりしている場合があり特に主菜が肉料理, 天ぷら等の献立の場合に多くみられた。この現象については勝手な推察はできないがダイエット経験者が39.1%であったという結果から1)肉類, 油脂類, に対する栄養の知識, 食生活と健康に対する意識の問題として今後栄養指導の課題としたい。
著者
山本 元
出版者
山脇学園短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:03898814)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.51-71, 2007

国際関係における不確実性は,国際社会の無政府構造に起因する不可避的な現象と考えられてきた。しかし,この仮定は「自明」なのであろうか。このような大きな問題意識の下,本研究は以下の二点を明らかにする事によって,その自明性を相対化する。その一つは,国家が敢えて不確実性を作り出す(曖昧戦略を選択する,コミットメント問題を発生させる)ことが政治的に合理的となる局面が存在し,それが現在進行中の在韓米軍撤退事業にも表れていること。もう一つは,敢えて不確実性を作り出すことが,米国の帝国化の手段となりうること,(しかしながら)それが同盟国間においては「不適切な手段」であるため,その実施には同盟国の「同意」を要すること。その上で,その不適切性が無人化技術によって政治的に正当化されうる政治力学を説明する。以上の考察を通じて,米国の「帝国化」が,植民地時代のような明示的な「強制」に頼ることなく,(自覚的あるいは意図的に)不確実性を作り出すことによって,同盟国が積極的に「帝国」に協力(服従)するようになるメカニズムを指摘する。
著者
熊倉 庸介
出版者
国際短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:13489933)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.53-91, 2003
著者
宮下 智 和田 良広 鈴木 正則
出版者
日本橋学館大学
雑誌
紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.41-51, 2012-03-01

近年、体幹筋に着目したトレーニング方法が注目されている。体幹筋をLocal muscles とGlobal muscles に分類し、Local muscles の活動性を高めるトレーニングが進められている。体幹の安定性を求める理由は、体幹安定が保証されることで、四肢に素早い正確な動きが期待でき、動作能力が向上すると考えられているからである。本研究は超音波診断装置を用い、腰部に違和感を経験し、腹横筋活動に何らかの影響があると考えられる8 名(年齢29.6±6.5 歳)を対象とし、4 つの運動課題下で、主要体幹筋である外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋、それぞれの筋厚を運動開始時と終了時に測定した。本研究で採用した4 つの運動課題のうち、double redcord training 課題の筋厚変化は、運動開始時には外腹斜筋よりも内腹斜筋の方が厚い傾向、運動終了時には腹横筋よりも内腹斜筋の方が厚くなることが認められた(p<0.05)。しかし個々の筋厚比率をdouble redcord training 運動課題の前後で検討すると、内腹斜筋は運動開始時より運動終了時に筋厚が減少する傾向があり、逆に腹横筋は運動開始時より運動終了時に筋厚が増加することが認められた(p<0.05)。このことからdouble redcord training 運動課題により、腹横筋の筋厚は増加し、内腹斜筋の筋厚は減少するというトレーニング効果を期待できる方法であると言える。他の運動課題では腹横筋の筋厚増加に伴い、内腹斜筋の筋厚も増加する(p<0.05)結果となった。運動により内腹斜筋厚が増加することは、Global muscles の活動量が上がることを示し、体幹トレーニングはLocal muscles の活性化が重要であることを考えると、従来の体幹筋トレーニングは、再検討が必要であると思われる。double redcord training 課題の特徴は、上下肢を共に吊り上げることにより、空中姿勢を保ち運動するのが特徴である。すなわち、不安定な運動環境の中で姿勢の安定性を求める高負荷な課題であると言える。この課題を正確に遂行するには、個々の筋肉は、速いスピードでの筋収縮が要求される上、関与する筋肉同士の協調ある筋収縮が求められる。Local Muscle である腹横筋が有効に働く、効果的な体幹トレーニングという観点から、double redcord training は画期的な体幹筋トレーニング方法であると結論づけた。
著者
北川原 平造
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.A47-A55, 1986-03-31
著者
佐藤 均
出版者
東海学園大学
雑誌
紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.109-120, 1993-09-01