著者
金井 隆典
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.9, pp.1939-1945, 2019-09-10 (Released:2020-09-10)
参考文献数
8
著者
戸嶋 裕徳
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.1682-1687, 1994-09-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6
著者
山中 寿
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.9, pp.2039-2045, 2015-09-10 (Released:2016-09-10)
参考文献数
10
著者
河田 則文
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.5, pp.938-943, 2018-05-10 (Released:2019-05-10)
参考文献数
10

B型,C型慢性肝疾患の治療はめざましい進歩を遂げ,肝炎ウイルスの制御が可能となった.しかしながら,肝硬変,アルコール性・非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH),原発性胆汁性胆管炎や原発性硬化性胆管炎等肝線維化が鍵となる疾患に対する治療はunmet medical needsにとどまっている.これを解決するためには,肝線維化の病態を分子細胞論的に細密に解析し,その情報をもとにした標的治療薬の開発が必須である.肝臓における細胞外マトリックス物質(extracellular matrix materials:ECMs)の産生細胞は星細胞や門脈周囲の線維芽細胞が主体であり,それらが活性化すると筋線維芽細胞(myofibroblast:MFB)として線維化の増幅のみならず,炎症や免疫反応制御,さらには肝癌の微小環境構成の主役となる.従って,肝線維化の治療には,肝細胞障害の阻止と同時に活性化星細胞の機能制御が必要である.近年,線維化誘導分子の解析が進展し,それらをターゲットとした臨床試験が始まっている.
著者
吉村 道由 荒田 仁 出口 尚寿 髙嶋 博
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.8, pp.1876-1884, 2014-08-10 (Released:2015-08-10)
参考文献数
5

しびれは個々でその定義が異なり,鑑別も非常に多い.高齢者においては,年齢に伴う動脈硬化性変化や骨性変化によりきたす疾患も多くみられる.診断をするにあたっては既往症や基礎疾患などの背景と伴に,発症様式,性状,部位なども重要となる.しびれのメカニズムを述べるとともに,末梢性,中枢性,部位別に分類してそれぞれの代表的な疾患の特徴や,診断をすすめるうえでの検査について述べる.
著者
吉良 潤一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.93, no.5, pp.1017-1025, 2004-05-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
23
被引用文献数
1

アレルギー性疾患に伴う神経障害としては,全身性血管炎の一環として多発性単神経炎を呈するChurg-Strauss症候群がよく知られている.本症候群では,まれに脳出血や脳梗塞を合併する以外には中枢神経が侵されることはない.このように,従来,アレルギー性疾患と中枢神経障害の関連は考えられていなかった.ところが,我々はアトピー性皮膚炎患者で頸髄に好発する特異な病像を呈する脊髄炎の存在に気づいた.本症は四肢の異常感覚(ジンジン感)を主徴とし, MRIでも頸髄後索寄りに病巣がみられる.臨床的にもMRI上の病巣においても長く存続するのが特徴である.脊髄病理は,好酸球性炎症で軸索も髄鞘も傷害される.我々はアトピー素因を背景にして起こる脊髄炎との意で,アトピー性脊髄炎との病名を提唱している.本症の発見を契機として,頸髄前角運動ニューロンを侵す平山病と気道アレルギーの関連が明らかにされるなど,アトピー素因と脊髄障害の関連を示す成績が次第に蓄積されつつある.
著者
小林 拓 日比 紀文
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.5-11, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
13
被引用文献数
4

炎症性腸疾患とは通常潰瘍性大腸炎とCrohn病を指す.いまだ根本原因は解明されていないが,近年の研究の成果により,遺伝的素因,環境因子,免疫学的異常が絡み合って発症すると考えられている.わが国でも患者数は増加の一途を辿っており,潰瘍性大腸炎は9万人超,Crohn病も2万人超が罹患している.若年者が多いことから,患者本人だけでなく社会的損失も見逃すことはできず,今後さらなる病態解明,治療の進歩が待たれる.
著者
岡部 信彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.11, pp.2120-2125, 2016-11-10 (Released:2017-11-10)
参考文献数
11

1980年地球上からの痘そう(天然痘)の根絶が宣言され,これが感染症に対する人類の勝利のように思われたが,その前後から新しい病原体による新しい感染症が次々と発見され,病原体の逆襲ともいえる状況が続いている.それまで未知であった新しい病原体による新しい感染症あるいは新たに感染症であることが解明された疾患は新興感染症,既知の病原体による疾患が改めて問題になる場合には再興感染症と呼ばれ,警戒されている.本稿では,近年問題となったこれらの感染症について概説する.
著者
鳥居 明
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.36-39, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
5

浸透圧性下剤は,機械的下剤の一種で,最も一般的に使用されている下剤である.浸透圧勾配を利用し,腸内で水分分泌を引き起こすことで便を軟化させ,排便回数を増加させる.塩類下剤,糖類下剤,その他のポリエチレングリコール(polyethylene glycol:PEG)に分類される.塩類下剤である酸化マグネシウム(MgO)は最も高頻度に使用されているが,腎機能障害がある場合には,高マグネシウム血症の発生に注意が必要である.

2 0 0 0 OA 3.禁煙外来

著者
三浦 伸一郎 朔 啓二郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.2, pp.351-356, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
17

喫煙は,万病のもとであり,禁煙は,心・血管疾患予防・治療の第一歩である.喫煙は,喫煙者だけでなく,周囲の非喫煙者にも様々な疾患を引き起こす.現在,日本では,約3,000万人の喫煙者がいるが,その多くは「喫煙は嗜好」と捕らえている.未成年者への禁煙教育はもちろん必要であるが,すでに喫煙しているものに対する禁煙指導も重要である.2006年より「喫煙は病気」という考えにより,禁煙外来が保険適応となり,多くの病院が取り入れ始めている.ここでは,喫煙の心・血管疾患に対する影響および医療機関における環境因子の強化としての禁煙外来のあり方や重要性について述べる.
著者
大月 道夫
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.766-771, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
10

副腎不全治療において欠落ホルモン(コルチゾール,アルドステロン,副腎アンドロゲン)に対して合成ステロイドホルモンの補充が行われる.グルココルチコイド補充には通常ヒドロコルチゾンが用いられるが,ストレス,手術などにおいて必要量が変化することに注意しなければならない.ミネラルコルチコイド補充にはフルドロコーチゾンが用いられる.副腎アンドロゲン補充は有用であると考えられるが,今後検討が必要である.
著者
藤垣 嘉秀
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.5, pp.1061-1067, 2014-05-10 (Released:2015-05-10)
参考文献数
10
被引用文献数
2 1

AKIの概念が導入され,この10年間に国際的にRIFLE,AKIN,KDIGO診断基準・分類が提唱された.これらは,臨床的に使用可能な検査法でAKIを定義し,予後予測のための重症度分類を提案している.各基準・分類に基づきAKIの頻度が報告され,予後予測に関する妥当性が検証され比較検討されている.今後,運用上の問題解決をはかるとともに,早期診断と疫学研究に基づくAKIの予後改善に向けた取り組みが期待される.

2 0 0 0 OA 10.神経Sweet病

著者
久永 欣哉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.99, no.8, pp.1815-1820, 2010 (Released:2013-04-10)
参考文献数
11
被引用文献数
6 2

神経Sweet病は特徴ある有痛性隆起性紅斑を呈する良性・再発性の脳炎・髄膜炎である.類縁疾患である神経Behçet病がHLA-B51と強い相関を示すのに対し,神経Sweet病ではHLA-B54およびHLA-Cw1の頻度が際だって高い.その神経病変は皮膚病変と同様に壊死性血管炎の所見を欠き,ステロイドによく反応して改善するが再発することも少なくない.好中球の機能亢進が示唆される脳炎・髄膜炎では神経Behçet病と神経Sweet病の両疾患を包括する神経好中球病という大きな枠でとらえ,他の脳炎・髄膜炎との鑑別診断を十分に進めた上で,ステロイドを中心とした治療方針を立てることが重要である.

2 0 0 0 OA 剖検とCPC

著者
高林 克日己
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.10, pp.2180-2184, 2015-10-10 (Released:2016-10-10)
参考文献数
4
著者
Masayuki Amano Taro Shimizu
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.79-82, 2014 (Released:2014-01-15)
参考文献数
21
被引用文献数
14 95

Emphysematous cystitis (EC) is a rare form of complicated urinary tract infection, its characteristic feature being gas within the bladder wall and lumen. Patients with EC present with variable clinical manifestations ranging from asymptomatic to severe sepsis. EC is typically observed in elderly women with severe diabetes mellitus. Escherichia coli and Klebsiella pneumoniae are often isolated from urine cultures. Imaging methods, such as plain conventional abdominal radiography and computed tomography, are pivotal for obtaining a definitive diagnosis of EC. Most cases can be treated with a combination of antibiotics, bladder drainage and glycemic control. EC is potentially life-threatening, with a mortality rate of 7%. Early medical intervention can contribute to achieving a favorable prognosis without the need for surgical intervention. In this review, we provide a comprehensive description of the clinical characteristics of EC.
著者
坂野 翔子 岡本 隆二 鈴木 康夫 山本 彩人 中谷 仁 村田 智博 洪 英在 藤井 英太郎 山田 典一 伊藤 正明
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.564-570, 2018-03-10 (Released:2019-03-10)
参考文献数
10

68歳,男性.1カ月以上続く不明熱の原因検索目的で当院に紹介された.各種検査で異常を認めず,詳細な問診で発汗の自覚がないことが判明したため,発汗テストを行った.広範囲で発汗を認めず,特発性後天性全身性無汗症(acquired idiopathic generalized anhidrosis:AIGA)と診断した.炎症反応上昇を伴わず,発汗障害を認める患者には,本疾患を鑑別疾患に挙げる必要がある.