著者
阿部 己和 梶谷 満信 瀧山 武
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.1-6, 2021 (Released:2020-12-24)
参考文献数
10

ガソリンエンジンの安定限界制御に関する研究の歴史は非常に長く、その多くは過去のサイクルの燃焼変動率を制御してきた。しかし、次サイクルの変動率を予測できれば、リーン限界を向上させることができると考える。そこで、本論文では燃焼圧センサーを用いたIMEP変動率の予測方法を提案する。
著者
石川 博敏 鈴木 孝典 倉内 麻美 鶴見 英次 中山 正一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.805-810, 2015

高齢者講習受講者191人の過去3回分の受講結果を用いて,加齢による身体機能や運転行動の変化を分析したところ,視力が良い人ほど,運転適性診断で良い結果が得られていた.また,高齢運転者の車に運転技能自動評価システムを搭載して運転行動データを取得し,同乗教官による運転評価や自己評価と比較・分析した.
著者
青山 宏典 河崎 稔 宮良 直之 杉山 夏樹 安藤 公彦 谷中 耕平 大島 正
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.648-653, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
9

耐摩耗性合金をシリンダヘッドに直接肉盛りするレーザクラッドバルブシートを開発.本技術は,タンブル渦形成と吸気抵抗低減を両立できる革新的なシリンダヘッド設計を具現化し,エンジンの熱効率と比出力を飛躍的に向上させる.加えて,代替燃料にも対応できる新合金とグローバル生産を可能とする高効率な工法を開発した.
著者
伊藤 友文 柴田 康二 森田 英憲 杉村 寛 加藤 春哉 小林 幸司 佐々木 岳嗣
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.137-141, 2021 (Released:2021-01-26)
参考文献数
4

従来のHVエンジン始動時ショック制御は,2つのモータジェネレータ(MG)で独立に駆動系の制振を行い,それぞれの定数を実車で適合してきた.今回,実車レスのモデルベース開発実現の為,2つのMGを協調させ制御系全体を制御するモデルを構築し,制振効果の増大が可能な新制御であるMG協調制振制御を開発した.
著者
中江 雄亮 池田 隼 安木 剛 田中 博 山下 太郎 坪倉 誠 中島 卓司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.1471-1476, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
5
被引用文献数
4

車両運動時の非定常空気力は操縦安定性向上に有用である.しかし,風洞におけるこれら空気力の計測や実走行における車両周り流れ場の詳細な計測は困難であり未解明な部分が多い.本報では,CFDを用いて空力パーツ追加による車両運動時の非定常空気力の差異に着目し,その発生メカニズムを解明したので報告する.
著者
岩野 吉宏 Zhou Yuqing 田仲 正明 和田 敦 吉川 勝治 川本 敦史 野村 壮史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.51-57, 2021 (Released:2020-12-24)
参考文献数
8

三次元的に配向を制御した連続繊維複合材料で自動車のフレーム構造の最適設計と試作を実施。最適設計には異方性トポロジー最適化を、試作にはTFP (Tailored Fiber Place) を用いた。従来は基布が平面であったが、これを三次元的構造に拡張し、最適化結果の試作検証を実施。
著者
神山 洋一 石井 克史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.919-923, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
4

近年タイヤ気柱共鳴音低減デバイスが商品化されるようになってきた.しかしコスト制約から適用は一部の高級車種に留まり技術の一般化には至っていない.ホイール装着用ヘルムホルツ型レゾネータの普及を目指して,重量コストを50%以上低減する新構造を発案商品化したので,その理論的背景と具現化構造について紹介する.
著者
片岡 拓実 加藤 直也 菊池 隆司 芦原 克宏
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.1521-1526, 2009 (Released:2010-06-18)
参考文献数
13

軸受設計において、最小油膜厚さは最も重要な情報の一つである。油膜厚さ計測手法確立のため、軸受メタル表面に形成した数μm厚の薄膜電極とシャフト間の静電容量から油膜厚さを求める方法を検討し、単体試験機でEHL計算値と一致した。この手法を用いてエンジン実働時の主軸受の油膜厚さを最大負荷条件まで実測した。
著者
岩切 雄二 大塚 正義 柏本 昭信
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.265-270, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
8

入口旋回抑制板が自動車用ターボチャージャの遠心圧縮機性能に及ぼす影響を調査した.入口旋回抑制板により,最高効率とチョーク流量を維持しつつ,ほぼ全ての運転条件でサージ限界流量が低減できる事を実験で示した.また,流れの数値解析(CFD)によりサージマージンが拡大するメカニズムを解明した.
著者
宮元 敬範 横尾 望 中田 浩一 小畠 健 内木 武虎 渡邊 学
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.755-760, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
11
被引用文献数
1

エンジン開発において熱効率向上は必須であり,希薄燃焼限界の拡大やノッキング改善が重要となっている.第一報では燃料の分子構造の違いが燃焼速度や燃焼限界に与える影響について論じた.第二報では,更に,燃料分子の探索を行い,燃焼促進を実現したので,その結果と燃料の化学反応特性と燃焼の関係を論じる.
著者
鈴木 桂輔 五藤 光 田中 尚
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.193-198, 2009 (Released:2010-08-10)
参考文献数
6
被引用文献数
1

樹木の香り成分であるα-ピネンを供給した場合のドライバの運転特性について,供給濃度と意識レベルとの相関を分析し,意識レベルの向上効果について考察した.また,この香りを供給した場合と衝突防止警報を提示した場合の運転特性の差異について分析し,予防安全の観点での両者の有効性について考察した.
著者
皆川 正明 高僧 美樹 木村 雅理
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1390-1395, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
7

Masing摩擦モデルは,乗心地NV分野で実部品模擬の手段として不可欠な技術となっている.この他の車両運動性能分野で摩擦現象と関係が深い事象に,電動パワステアリング(EPS)のセンターフィールが油圧パワステアリング(HPS)よりも今なお劣っている問題がある.本論文はHPSを超えるセンターフィールをEPSで実現する為にMasingモデルを応用する方法を提案する.
著者
三觜 康弘 古川 修
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.45-50, 2012

日本国内において,二輪車は嗜好性の強い乗り物という位置付けである.しかし二輪車はエネルギ利用効率が比較的高く,コンパクトであるため,移動手段として魅力的である.二輪車を誰にとっても安全で便利な乗り物とするよう,二輪車用姿勢制御装置を考案し調査を行った.本報では装置の概説と得られる効果の予測を示す.
著者
近藤 崇之 山村 智弘 久家 伸友 ミュゲル ペレス 寸田 剛司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.167-172, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
9
被引用文献数
2

ステアリングエントロピ法は,優れた運転集中度計測手法であるが,実時間で計算できない課題があった.今回,実時間,かつ,実走行環境で計測可能な計算方法を考案した.運転行動データベースを用いたシミュレーション評価により,覚醒度低下やディストラクション等に起因する運転集中度低下状態の検出の可能性を検証した.
著者
三觜 康弘 古川 修
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.45-50, 2012 (Released:2012-04-16)
参考文献数
5
被引用文献数
1

日本国内において,二輪車は嗜好性の強い乗り物という位置付けである.しかし二輪車はエネルギ利用効率が比較的高く,コンパクトであるため,移動手段として魅力的である.二輪車を誰にとっても安全で便利な乗り物とするよう,二輪車用姿勢制御装置を考案し調査を行った.本報では装置の概説と得られる効果の予測を示す.
著者
判田 圭 箕輪 和也 山口 茂博
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.839-844, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
10

燃料電池2輪車用の水素充填方法は,業界団体で検討を進めている.インフラのコストダウンのため,4輪と2輪は水素ステーションを共用したい.しかし2輪は,タンク内容量が4輪の数分の1しかなく,技術的に共用できる見込みが無かった.MC-Formula 方式を応用した新しい方法を開発し,4輪とステーションを共用する見通しができた.
著者
西尾 典晃 阿部 祐也 端無 憲 青地 高伸 佐々木 望 中田 浩一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.15-20, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
3

我々は,接地電極方向の影響をキャンセルする技術として,既存の接地電極溶接技術を流用し,SCVの様な板平面によって流速方向を制御する技術に着目し,混合気流れを制御できる誘導板をプラグハウジング端面に設置することで,接地電極向き最悪条件においても適切な流れを作り出し着火性を確保できる技術を開発した.
著者
常見 祐介 河内 毅
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.789-793, 2020 (Released:2020-08-28)
参考文献数
8

自動車車体において軽量化と剛性の両立が一つの課題である。しかし、剛性対策を行うべき場所を特定することは容易ではない。そこで、新たに空間のひずみに着目した 剛性対策箇所探索手法を開発した。本手法を自動車車体のCAEモデルに適用し、対策箇所の同定と車体剛性の向上を確認した.
著者
森田 祐介 古屋 友和 田村 総 平尾 章成
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.944-949, 2020 (Released:2020-09-30)
参考文献数
8

人の認知に関わる複数のリソース(視角/聴覚/言語/空間、等)を分散させることで負荷を低減させるHMIの実現を目指す。本研究では想定タスクについて従来の手動操作及び音声操作と、視線・音声を用いたマルチモーダル操作のワークロード評価を比較し、負荷低減への効果を明らかにする。
著者
中野 道王 稲毛 基大 高澤 悟
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.43-48, 2019 (Released:2019-01-26)
参考文献数
13

本研究ではSI燃焼における排ガス成分を,飛行時間型質量分析計(TOFMS)を備えた包括的2次元ガスクロマトグラフ(GC×GC)を用いて分析した.燃料には,分子構造の異なる飽和炭化水素を用いた.分析の結果,排出された燃焼生成物は燃料の分子構造の影響を強く受けることを確認した.