著者
樫山 武士 梶田 勝也
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.1407-1412, 2012

電着塗装のシミュレーションにおいて、電着槽、および車体全体を正確にモデル化し、電着槽内での車体移動を考慮した電着塗装膜厚の解析を行なった。この手法により、塗装設備の差による塗装膜厚への影響の解析が可能となった。同時に、車体全体に付着する塗料の総量を予測することが可能となった。
著者
高原 章央 渡邊 亮
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.48-53, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11

本稿では,EVへの買換えとVehicle to Home(V2H)の導入を経済性の観点から評価する.V2HはEVから家庭に電気を供給するシステムである.経済性の評価にはEV搭載LiBの動的モデルを用いる.また,検証の効率性を考慮し,LiBモデルを用いてEV運用に関するデータベースを構築し,任意の運用条件に対して必要なデータを選択する手法を提案する.
著者
長島 朗子 高橋 裕公 浅沼 宏幸 鈴木 孝之 大橋 一樹 森 史江
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.60-65, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
6

歩行者保護において,これまで歩行者の体格差が傷害値に与える影響については研究がおこなわれてきたが,体型差についての研究はおこなわれていない.そこで,肥満体型モデルを作成し,同一身長の標準体型モデルとの比較により傷害値への影響を調べた.また,車体形状や歩行者の体重の影響についても検討した.
著者
金井 昌二 垂沢 千秋 藤原 信幸
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.381-386, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11

自動車用エンジン用ピストンの摩擦力を低減する為に,さまざまな表面性状や表面処理を検討してきた.その結果,摩擦力低減のためにピストンのスカートの表面粗さを細かくすることが最も有効であることを確かめ,そのフリクション低減効果は約15%であった.そこで,量産化が可能な新しい表面処理技術を開発し,その効果を確認した.
著者
久保田 正人 徳田 茂史 谷口 真 野口 泰
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.505-510, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
8
被引用文献数
1

熱や濃度系性能を目的関数にできるCFD逆解析技術を新たに開発した.独自開発手法にスカラー輸送の定式化を加え解法を改良することにより,定常/非定常を問わず熱伝達量や成分流量などの性能に対する表面形状変更感度分布の算出を可能にした.エンジン吸気系ガス分配性能向上などの実機部品で設計への有効性を実証した.
著者
伊能 寛 深尾 隆則 戸塚 誠司 岡藤 勇希
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.443-448, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
5

オプティカル・フローを利用したライントレース方略について,モデリングおよび数値シミュレーションを進めてきた結果,オプティカル・フローは自己運動知覚に有用な変数である可能性が示された.本研究では非線形制御手法を適用し,オプティカル・フロー・モデルに基づいた操舵制御システムについて開発したので報告する.
著者
金子 哲也 原口 哲之理 景山 一郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.796-801, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
16

旋回時に内傾斜(リーン)機構を有するパーソナルモビリティビークル(PMV)のタイヤ転舵とアクティブ傾斜を同時に伴う車両運動に関する解析は未検討課題が多い.本報では多自由度運動モデルを用いたシミュレーションにより,急操作に対するPMVの車両運動応答解析とその性能向上手法の提案について述べる.
著者
禹 ハンウル 間所 洋和 佐藤 和人 田村 雄介 山下 淳 淺間 一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.304-309, 2020 (Released:2020-02-13)
参考文献数
18

近年,自動運転の開発が世界的に進んでおり,技術の完成も近づいている.しかし,その途中段階として,人が運転する車と自動運転車が混在する環境が想定される.本研究では,自動運転車の後ろを追従する運転者を推定の対象とし,車両挙動から運転者の操作特性を時系列で推定する手法の構築に取り組む.
著者
面田 雄一 岩城 亮 安部 原也 小川 伯文
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.353-359, 2020 (Released:2020-02-13)
参考文献数
9

本研究では,熟練や若年などの運転者属性(技量差)と潜在的な衝突リスクに備えた走行方法との関係を明らかにするために,自転車追い抜きシーンに着目した走行実験を実施した.本稿では,交通環境要因として駐車車両を配置した条件や自転車がふらつき走行する条件で,自転車に対する潜在的な衝突リスクを分析した.
著者
田中 康裕 高木 徹 浦川 敏倫 太田 悠太 タン ドンジャオ
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.585-590, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
7

生産ロボットの減速機が故障すると生産ラインが長時間停止し、会社へのインパクトが大きい。これを防ぐため、減速機のセンサ値に対して閾値を用いて異常診断する方法がある。しかし誤報が多く発生するため、現場での運用が難しいという課題があった。本報告では、現場での運用できる減速機の故障予知について報告する。
著者
堀 司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.641-647, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
11
被引用文献数
5

現在,ガソリン機関の高効率化のために超希薄燃焼が検討されている.その実現には希薄混合気を高流動中で安定して点火させる必要がある.本研究では超希薄燃焼での点火挙動を予測するため,放電経路伸長,再放電挙動,火炎核成長などを考慮した火花点火モデルを開発した.さらに,定容容器やエンジン実験を対象とした計算を実施し,計算精度を検証した.
著者
笠原 太郎 渡部 光 池田 太一 吉越 洋志
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.286-291, 2020 (Released:2020-02-13)
参考文献数
11

マイクロホンで捉えたエンジン放射音から、ノッキング音と筒内圧を推定する深層学習モデルを開発した。深層学習モデルはエンジン放射音と筒内圧から、ノッキング音を抽出するマスクと、抽出したノッキング音を推定筒内圧へ変換する周波数応答を獲得する。本稿ではこのモデルを応用したノッキング検知手法を提案する。
著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 原口 哲之理 小林 ゆき
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1402-1408, 2019

二輪車の定常円旋回特性を詳細に検討したところ、これまでの理論的な表現では定性的な特性は表現できるものの、定量的な特性を表現することが難しいことを示した。この表現にはタイヤのオーバターニングモーメントおよびキャンバトルクの考慮が重要である事を示し、今後の運動力学検討時にこれらの考慮が重要であることを示した。さらに操舵系コンプライアンスの等価的影響を検証した。
著者
小木 治 白沢 敏邦 熊沢 厚 宮坂 三良 小野 守一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1409-1414, 2011

トラック・バスのドライバーの疲労軽減のためにイージードライブ化への取組みを積極的に行ってきたが、今回、トラック・バス用として従来の不利点を克服したデュアルクラッチトランスミッション(DCT)を世界で初めて実用化し、新型小型トラックに搭載したので紹介する。
著者
竹下 敏保
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.585-588, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
4

大型貨物用トレーラはトラックなどに比べ,より長期にわたり使用されていることが多い.そのため,経年劣化を考慮した点検整備が必要である.ここでは,使用開始後,一定の期間を経過したトレーラの安全を確保する方法として,特別点検整備方式の設定を提案する.
著者
芦田 耕一 前田 洋史 新城 崇 星野 真樹 平谷 康治 安岡 正之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.743-748, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
6

高EGR 燃焼の安定改善手段として燃焼速度の高い水素を混合気へ添加する方法が有効である.そこで水素を排気ガスを用いた改質反応によって生成し,直接導入する方法について研究を行っている.今回,排気ガスとガソリンを用いた燃料改質実験における水素生成性能とその水素によるEGR 限界向上効果の確認結果について報告する.
著者
片山 正章 吉松 昭夫 立野 学 小森 聡 澤田 大作
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.763-768, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1

自動車排気から効率的に熱回収可能で,コンパクトなα型スターリングエンジンを利用した自動車用排熱回収システムを開発.高い熱交換性能と,熱変形への追従性の両立を狙った高温側熱交換器を考案.排気エネルギーを有効に利用するための熱流れシミュレーションの結果,ハイブリッド車両時速100km 運転条件で,回収効率7.6%を達成.
著者
高畠 智 原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.135-140, 2012 (Released:2012-04-16)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本研究では車両の予測経路および限界旋回経路をモニタ上へ重畳表示する遠隔操作支援システムを提案し,その効果についてドライビング・シミュレータを使用して検証した.その結果,提案するシステムにより,遠隔操縦手は安全に走行するための認知・判断に必要な情報が得られ,また通信遅れを考慮した場合においても,走行安定性が向上することが確認できた.
著者
林 大介 西田 秀之 伊藤 泰志 川竹 勝則
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.489-494, 2011 (Released:2011-07-14)
参考文献数
5

ディーゼルエンジンにおけるエマルジョン燃料の効果を検証した.その結果,高負荷においてNOxを41%,PMを74%低減した.低負荷では冷却損失と未燃損失が増加し,燃費が増加したが,燃料の噴射圧力を低下させ最適化することで増加を抑制できる.また,NEDCモード排気の推計から,Euro6規制を達成する可能性が示された.
著者
稲垣 和久 水田 準一 野村 佳洋 池戸 隆人 植田 玲子
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.1120-1125, 2018 (Released:2018-11-26)
参考文献数
9
被引用文献数
1

ディーゼルのさらなる熱効率向上のためには,エンジン筒内から壁への熱損失の予測が重要になる.第1報では,熱損失に大きく影響する壁面熱伝達率の式を,噴霧相似理論を用いて実験的に同定した.その結果,従来のWoschni式と比べ,熱伝達率に対する代表速度の依存性を示す指数が約半分になることを示唆した.