著者
山田 大介 久代 育生 村岸 裕治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.459-465, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
10
被引用文献数
2

操舵系の減衰や摩擦,さらにタイヤのコーナリングパワーは,車両運動を介して操舵トルクの静特性および動特性に影響を与える.シミュレータを用い,操舵トルクの特性が人間-自動車系に与える影響を検討した結果,定常旋回やコーナリング時等の操縦安定性や操舵動作の再現性に違いが現れることが明らかになった.
著者
桑島 正倫 大河原 誠治 都築 雅人 山口 正晃 松野 繁洋
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.787-791, 2009-06-16
参考文献数
3

ディーゼル車から排出されるPMとNOxの同時低減用に独自のDPNR触媒を開発してきた。PMは従来の重量規制に加えて新規に排出個数も規制されるため粒子数低減技術の確立が急務であった。本研究では触媒細孔構造とPM粒子捕集との関係を明確にし、細孔径20μm以上の従来コージェライト基材でもコート材の制御でPM粒子数規制に対応可能とした。
著者
山門 誠 長塚 敬一郎 高橋 絢也
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.1383-1390, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
5

「横加加速度を速度で除した値に比例したヨーモーメント」を加える制御則(M+/V)を新たに提案し,2輪モデルを用いて解析を行った結果,制御の主成分は,「横すべり角によるヨーモーメント成分」の位相進み/遅れで表現でき,外乱の影響を小さくするメカニズムが形成され,安定性が改善できることを確認した.
著者
佐藤 誠一 平賀 直樹 高橋 絢也 山門 誠 梅津 大輔
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.1101-1106, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
5

横加加速度に基づくヨーモーメント制御であるMoment Plus(M+)のレーンチェンジ操作に対する効果を実車試験により評価した.ドライ路および圧雪路にて複数のドライバによるレーンチェンジ試験を行った結果,ドライバによってM+有無の効果にばらつきがあるものの,レーンチェンジタスク成功率が向上する傾向が見られた.
著者
高橋 絢也 山門 誠 長塚 敬一郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1337-1342, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
5
被引用文献数
1

横加加速度に基づくヨーモーメント制御であるMoment Plus(M+)のレーンチェンジ操作に対する効果を検討した.操舵速度とヨー加速度の線形性を操作性の指標とし,評価した結果,横加加速度に基づいた加減速制御(G-Vectoring Control)に,更にM+を加えることで,操舵速度に対するヨー加速度の線形性が向上し,操作負荷軽減効果が期待できることを確認した.
著者
山門 誠 長塚 敬一郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.491-497, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

車両の横加加速度に基づいて加減速するG-VectoringControl(GVC)の指令値のうち,加速指令が発生し,かつドライバのアクセル操作が無いときに,旋回逆方向のヨーモーメントを加え車両を安定化する新たな制御則を見出した.GVC・ESC(Electric Stability Control)との連係制御を構築し圧雪路で評価した結果を報告する.
著者
小出 怜央 川辺 喜裕 中島 恵一 桐山 和博
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.505-510, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
4

シンプルなリンク構成と,ロアリンクに独自のコネクティングブッシュ機構を有する新型マルチリンクリヤサスペンションを開発し,操縦安定性と乗り心地性能を高い次元で両立した.また,リンク配置の工夫や部品点数の削減により,軽量化とコンパクトなサスペンションレイアウトも実現した.
著者
吉田 裕平 西上 諒太 川端 裕二 表 洪志 松村 恵理子 千田 二郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.691-696, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
10

ディーゼル機関の更なる高効率化かつ低エミッション化が求められている.本研究ではEGRガスを燃料に溶解させ,気体の析出効果によって噴霧の微粒化を改善する手法の確立を目的とする.また,噴霧内のEGRガスが直接燃焼に寄与することでNOxの大幅な低減効果が期待できる.本報ではCO2の溶解が噴霧特性に与える影響を把握した.
著者
今西 裕人 西口 慎吾
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.841-845, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
5

電動車両用モータの信頼性向上を目的として,直接温度の計測が困難な,磁石温度の推定技術を開発している.本報告では,熱解析モデルのリアルタイム計算に基づく磁石温度推定技術,熱解析モデルに対するオブザーバ補償の有効性,及び磁石温度推定に適したオブザーバの設計方法について報告する.
著者
松井 靖浩 高橋 国夫 西本 雄俊 水野 幸治 一杉 正仁 中根 大祐 和波 真吾
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.1017-1022, 2010

歩行者が車両に衝突される際の胸部傷害が発生する要因を解析している.ボンネット車と1BOX車について,車対歩行者の有限要素解析を実施し,車体の形状や構造と,歩行者の挙動や胸郭の変形・応力との関係を調べた.また,頭部インパクタを用いた衝撃試験シミュレーションから胸部傷害評価の可能性も調査した.
著者
萩野 浩之 利根川 義男 タナー マーティン ボロビンスカヤ オルガ 疋田 利秀 下野 彰夫
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.1341-1346, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
6

本研究では,誘導結合プラズマ飛行時間型質量分析計(ICP-TOFMS)を自動車排出粒子中の無機元素に対し,連続測定を行う技術へと応用した.ガソリン自動車排出粒子に対し,エンジンオイルの添加物に由来する各元素を検出することが可能であった.
著者
米陀 佳祐 三田 誠一 ヤン チェンシー ドー コク フイ テヘラニ ホセイン 江川 万寿三 武藤 健二
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.165-170, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究では公道自動走行の性能評価のための仮想自動運転システムを提案する.これによりリアルタイムな自己位置推定・周辺環境の認識・周囲に合わせた最適な意思決定を可能とする.また,高速道路でのレーンチェンジ走行において,熟練ドライバの走行データと本システムの出力経路との差異から意思決定の安全性を検証する.
著者
菅沼 直樹 魚住 剛弘
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.961-966, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11
被引用文献数
3

自律走行自動車ではパスプランニングが重要な技術課題となる.一般的に,自律走行車は高速で走行するため,生成する軌道は効率的かつ滑らかに計算可能である必要がある.本論文ではデジタル地図に基づき効率的かつ滑らかに起動を生成する方法を提案する.また,提案手法を用いて実施した東京モーターショー2011 におけるデモンストレーションの結果について述べる.
著者
本間 亮平 若杉 貴志 小高 賢二
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.127-132, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
5

レベル3自動運転において,システム機能限界に伴う権限委譲時のドライバ対応行動を調べた.運転以外の作業として,ラジオ聴き取りタスクとテキスト入力タスクを設け,DS実験を実施した.テキスト入力条件下では,他の条件より対応の遅れる傾向がみられたものの,本実験設定において,ほとんどのドライバが対応できた.
著者
中島 卓司 濵村 航明 清水 圭吾 平岡 武宜 農沢 隆秀
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.447-452, 2018 (Released:2018-03-27)
参考文献数
8

本研究では,後端形状が異なる簡易車両模型を対象に接近流の風向角が単発的に時間変化する風洞試験を行い,特に空気抵抗変化を対象に空力現象を調査した.側面後端角部に曲率を有する模型では,風向変化後も空気抵抗変化が続く履歴効果が確認され,その要因は角部の流れの剥離性状変化が風向変化に遅れるためと推察された.
著者
久保川 明輝 鍵山 恭彦
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.91-96, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
7

正しくNVH事象解析, 性能検証するためCAE信頼性向上に取り組んだ.自動車は量産品で各個体ごとに性能ばらつきがあるが, 全個体の共通要素を詳細にモデル化する観点でBIW CAEモデル手法を見直した.BIWモデルにプレス加工影響を反映すると実験結果との相関が改善し, 目的に見合ったモデル信頼性を達成できた.
著者
鈴木 央一 山口 恭平
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.973-978, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
4

将来導入が予想される世界統一試験サイクル(WLTP)における排出ガスや燃費について,従来のJC08モードと,12台の車両について比較試験を行った.CO,HC排出はWLTPで増加するケースが多いが,冷始動時の影響度が高まることが主に影響していた.燃費については,多くの車両で同等な値を示した.
著者
藤田 光伸
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.1145-1151, 2009-09-25
参考文献数
5

交通事故調査において衝突地点の特定が重要であることは異論を挟まない.その際に破損部品の散乱状態を参考にする場合があるが,衝突時の部品落下機序を衝突実験を含めて詳細に検討した例はほとんど存在しない.本報では車対車の一次元衝突実験結果から,直接損傷部位の部品落下の機序および衝突地点と部品停止位置の関係を明らかにする.
著者
高橋 絢也 山門 誠 横山 篤 齋藤 真二郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.195-200, 2010 (Released:2010-06-16)
参考文献数
8
被引用文献数
4

G-Vectoring制御による横加加速度に応じた減速度指令と,車両の横滑り情報からのヨーモーメント指令によりブレーキ制御を行う車両を構築し,圧雪路での性能試験を行った.横滑り情報からアンダーステアを検出し,旋回促進のモーメントを加える従来の制御に比べ,明らかな性能向上が確認できたので報告する.
著者
高橋 亜佑美 古株 慎一 見坐地 一人
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.31-36, 2011

自動車の走行状態における高周波領域の振動,騒音を解析する手法として,統計的エネルギー解析手法(SEA法)が最近用いられるようになったが,解析精度に課題があった.そこで筆者らはSEA法の解析精度向上を目的とした手法として,ハイブリッドSEA法を提示し,実車の車室内音響解析に対する有効性を報告する.