著者
細川 崇 橋本 博 平松 真知子 石田 肇
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.264-270, 2022 (Released:2022-02-11)
参考文献数
10

本研究は,踏み間違いが発生しやすい状況を運転シミュレータで再現し,ペダル操作を分析した.対象とした咄嗟の制動時,足関節を内転させる踏み替え方は,脚全体を動かす踏み替え方より移動量が不足し,アクセルペダル寄りの位置を踏みやすいこと,心理的に動揺した状況では,ペダル踏み込み速度が増加することが示された.
著者
奥井 伸宜 三浦 秀文 前岨 康祐 河合 英直
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.192-197, 2019 (Released:2019-01-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1

モード走行時の運転バラつきは、燃費性能や排出ガス特性に影響を与える。そこで、運転バラつきの低減を目的として、ドライブロボットによる車両運転を実施した。ロボットを制御するドライバモデルには、人間の運転動作を実現したロジックを採用し、国連で採用が検討されているドライビングインデックスを用い評価を行った。
著者
清水 修 永井 栄寿 藤田 稔之 藤本 博志 角谷 勇人 高橋 英介 山口 宜久 谷 恵亮 佐藤 正憲
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.1095-1100, 2021 (Released:2021-10-07)
参考文献数
10

電気自動車の性能的課題である航続距離の課題解決のために磁界結合方式の走行中給電が提案されている.磁界結合方式で用いる磁界中に導体が存在すると渦電流が発生し,電力損失となる.本研究では,アスファルト路面に埋設したコイルで電力伝送を行うことで,給電効率が道路構造による影響の検証を行った.
著者
鳥居 和史 水野 由裕 遠山 一則 清水 茂樹 向後 颯太
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.404-409, 2022 (Released:2022-03-04)
参考文献数
18
被引用文献数
1

本研究では,都市のあるエリア(約130m四方)における交通事故の有無を,年・月ごとに予測する手法を開発した.道路,天候,イベントなど様々な構造化データと衛星画像を融合したマルチモーダルAIを開発し,福岡市の人身事故データを用いて学習した結果,ROC曲線のAUC=77%を持つモデルの開発に成功した.
著者
月森 隆雄 高木 義幸 横山 昌 一井 翔 大村 匡弘 伊藤 政之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.581-584, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
2

薄膜平滑なアルミ光輝材を塗装した金属調意匠は自動車メーカー各社で最高級グレードに位置づけられているが、光輝材分布の不均一による色ムラで到達意匠に限界があった。本稿では蒸着アルミ光輝材等の超薄膜光輝材を用いた場合でも色ムラなく極めて高い金属感が得られる次世代型自動車用水性塗料開発について報告する。
著者
吉野 貴彦 髙橋 明 古澤 健太 片山 硬
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1204-1211, 2021 (Released:2021-10-22)
参考文献数
4
被引用文献数
2

二輪車はウィーブモードが安定化するように設計するとウォブルモードが不安定になり、ウォブルモードを安定化させるとウィーブモードが不安定になる傾向がある。本稿では、固有ベクトル方程式を用いて、作用している力の大きさの変更が両モードに及ぼす影響を調べ、二つのモードの両立性を左右する要因を推定する。
著者
丸茂 喜高 山﨑 光貴 鈴木 宏典 道辻 洋平
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1145-1150, 2019 (Released:2019-07-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,信号交差点における安全性と燃費を向上させる運転支援システムについて検討した.現在の速度を維持した場合に,交差点進入時に予想される信号現示を道路上に仮想的に呈示する運転支援システムについて,ドライビングシミュレータ実験により検証した結果,安全性や燃費が向上することを確認した.
著者
江村 恒一 加藤 正隆 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1102-1107, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
13

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,大脳皮質の動作原理として有力な仮説のひとつである予測符号化理論を組み込んだ深層学習機を用いて,運転において人の視覚が走行環境をどのように予測しているかをシミュレーションする新しいアプローチを提案する.
著者
加藤 正隆 江村 恒一 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1108-1113, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
15

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,人の視覚をシミュレートする深層学習モデルを用いて,実際の走行映像から人が認知したであろう映像を生成し,実際の映像と比較分析することで,交通ヒヤリハットに影響を及ぼし得る人の予測特性の知見を得たので報告する.
著者
宮入 徹 坂下 丈 追川 千夏 白坂 剛 下村 尚登 戸井 武司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.695-700, 2020 (Released:2020-07-29)
参考文献数
7
被引用文献数
1

多様な製品に用いられているロータリースイッチは,周囲環境の静音化に伴い操作音が顕在化してきている。本研究ではロータリースイッチの操作感の向上を図るため,感触と操作音の連続複合刺激に対する主観評価と物理量の相関を把握することで,スイッチ操作感覚モデルの構築手法について検討した。
著者
石尾 隼 安部 正人
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.1221-1226, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

平面運動では,車両が強いUS特性を示すほど,運動は振動的になるが発散する条件は存在しない.しかし,車体のロールを考慮し,ある程度以上にUS化するようなロールステアを取入れた場合,車両の運動は,ある速度で振動的に発散する性質がある事を報告する.また,ロールステア係数と走行速度の安定限界を解析的に示す.
著者
谷 浩彰 井筒 正人 小河原 正樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.441-446, 2018 (Released:2018-03-27)
参考文献数
1
被引用文献数
1

近年、ENGの油圧デバイス増加により要求流量が増える傾向にある。限られたスペースで流量を満足するためには流速が上昇しキャビテーション壊食が問題となる。本研究では壊食の予測を目的とし、基礎実験としてポンプ内部の可視化・セル内圧測定によりキャビテーション挙動の解析を行った。
著者
田尾 光規 町田 直也 林 豊 長棹 謙
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.286-292, 2021 (Released:2021-02-19)
参考文献数
5
被引用文献数
1

既報の「微小操舵角領域のライントレース性を向上する操舵力とヨー特性に関する研究」に対し、操舵極初期にわずかなピッチ挙動を付加して車両の応答をドライバに感知させることによって、走行軌跡のばらつきを低減できること、そしてそれらの定量的な関係を抽出したので紹介する。
著者
林 隆三 青柳 宗一郎 露木 元 西郷 慎太朗 永井 正夫
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.1439-1444, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

本研究では,狭路における歩行者との接触事故の低減を目指し,狭路における歩行者追い越し時の安全指標を提案する.狭路において歩行者を追い越すに当たり,歩行者の急横断に備えて自車が確保すべき安全速度を理論的に定式化してこれを安全指標とし,実際のドライバの運転行動との比較によりその妥当性を評価する.
著者
菅沼 直樹 松井 俊樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1281-1286, 2011 (Released:2012-01-10)
参考文献数
8
被引用文献数
7

本論文では自動運転自動車のための経路生成法として,経路上の曲率を三次スプライン関数で表現することで自動車が追従可能な滑らかな経路を生成する手法を提案する.本手法は,オンボードセンサにより計測した周辺環境の状況に適応して時々刻々とリアルタイムに更新した場合でも,曲率・曲率変化率が連続した経路を生成可能であり,自動運転自動車に適した経路生成法であるといえる.
著者
樫山 武士 大堀 敏郎 塩原 学 村野 義行 松本 拓哉
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.821-826, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
8

塗装中の水圧や熱による車体の変形に対しCAEによる予測や対策が進められているが、予測精度の検証には工程中での変形測定が必要である。そこで、耐水・耐熱の変位測定装置を製作し、槽内や電着乾燥炉内での車体外板の変位を測定した。また、乾燥炉内での熱変形について実測とCAEの結果を比較しその妥当性を検証した。
著者
長島 伸夫 早川 正夫 長井 寿 升田 博之 中西 栄三郎 中西 宣文 岩崎 勝
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.815-820, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
13

老廃スクラップから創製した1180MPa級リサイクル鋼板について引張試験ならびに穴広げ試験を実施し,さらに部品要求性能として重要な疲労強度特性を把握するため荷重方式の異なる疲労試験を実施した.これらの結果から,スクラップから創製したリサイクル鋼板の自動車用鋼板としての適応性について検討する.
著者
山川 啓介 山本 崇史 桂 大詞 井上 実 畠山 望 三浦 隆治 岡島 淳之介 稲葉 賢二 石澤 由紀江 遊川 秀幸 伊東 博之 石元 孝佳 大下 浄治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.886-891, 2022 (Released:2022-08-23)
参考文献数
11

革新的な多機能材料を効率的に開発するために、モデルベースリサーチ(MBR)の考え方に基づいて、これまでに多孔質材料の吸遮音機能と断熱機能を設計する微視構造設計モデル技術を開発した。今回、構成素材の防振機能を設計可能とするモデル技術を構築したので報告する。
著者
小山 陸 毛利 宏 風間 恵介 塩澤 裕樹 今村 政道 柏村 聡
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.785-788, 2020 (Released:2020-08-28)
参考文献数
5

車体スリップ角推定手法を新たに提案する.本手法では車体前後方向,及び横方向の加速度センサ信号に加え車輪速センサ信号を用いる.提案手法では積分器を必要とせず,信号の代数演算のみで車体スリップ角の推定が可能である.実車実験で取得した信号を用いて,提案手法が従来手法に比べて正しく推定出来ることを示した.
著者
寺村 浩徳 松田 俊郎 酒井 佑樹 中野 克哉
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1317-1322, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1

横浜市内の多数の路線バス運行データを用いて、高出力モーターシステムの性能評価や電費シミュレーションなど、安価なEVバスの性能設計を実現し、さらに2020年度にはEVの性能を確認するための実証実験を完了し、良好な結果が得られた。