著者
山内 洋一
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学研究報告 (ISSN:21857903)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.9-12, 2007-03
著者
永田 郁
出版者
崇城大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

本研究「南インド・アーンドラ地方における宗教美術の様相に関する研究」において、アーンドラ地方における宗教美術の様相は、アマラーヴァティー大塔やナーガールジュナコンダの仏教遺跡を核に、仏教美術、ヒンドゥー教、その他古来より信仰されていた土着のヤクシャや英雄神への信仰といったものが相互に交流し展開しており、すなわち、インドの宗教美術が民間信仰等の基層の文化を軸として、その融合により仏教、ヒンドゥー教の両美術が大きく発展していくという発展過程が本研究の実地調査および研究によって明らかとなった。
著者
橋村 隆介
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

研究の実績として、下記の1.~5.に掲げる成果が得られ世界の学科に発表および予定である。1.先に開発した改良型換算波エネルギー法を1950年以降最も勢力の強い台風9918号による被害規模の予測に適用し、沿岸被害の予測法として有意義であることをInternational Journalにて発表した。2.先に開発した改良型マグニチュード法を用いて台風9918号による被害の程度を予測し、1.と同様予測法の有効性について水情報学に関するニュヨークで開催された国際会議にて発表した。3.先に開発した改良型マグニチュード法を用いて、台風9918号の経路の変化およびその位置において台風来襲地点の被害の予測を行い、その予測が避難警報においての有意性について論じ、有効性を明らかにした。4.地球の温暖化により台風の規模が巨大化することが一般的に議論されている。この研究においても、温暖化を前提として「台風の巨大化に対応できる災害予測法の開発」を研究テーマとして進めて来た。しかしながら、巨大化に対応できる予測法の開発とともに温暖化に伴って台風が巨大化しているのかを明らかにすることと共に、予測法の開発を進める必要がある。そこで、地球気候変動に基づいて台風の中心気圧を用いた沿岸域の脆弱性についての研究成果をAGU Fall Meetingにおいて発表した。5.さらに、ボストンで開催予定されているASCEの国際会議において、地球温暖化による台風気象変化に伴う沿岸への影響についての成果について発表予定である。なお、新しい予測法を開発中である。
著者
村上 泰浩 矢野 隆
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

熊本市の市街地住宅地における、九州新幹線新設工事とJR鹿児島本線の高架化工事ならびにその鉄道騒音に長期間曝される沿線住民に対する社会調査を行い、同一地域で、工事経過ごとに異なる列車走行状態による鉄道騒音・振動等の物理量と社会反応との関係を探り、それらを総合的に分析した。2008年~2012年の調査の結果、新幹線開通後の在来線と新幹線による騒音のアノイアンスの関係では、全体的には在来線騒音の方が新幹線騒音よりも住民に及ぼす不快感が高いことがわかった。新幹線開通後の在来線と新幹線による振動によるアノイアンスの関係では、戸建住宅において在来線振動に対する反応が高いことがわかった。
著者
松田 咲也子
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学芸術学部研究紀要
巻号頁・発行日
no.5, pp.4-22, 2011

熊本県の総鎮守である藤崎八幡宮(以下藤崎宮)で毎年9月に催される例大祭は、本来は仏教的儀式であった放生会に由来し、藤崎宮が勧進された10世紀ごろから千年以上にわたって熊本の人々に受け継がれている。なかでも、勇壮な飾馬と凛々しい甲冑姿の随兵達が熊本市街を練り歩く神幸行列は、熊本の秋を彩る風物詩として有名である。
著者
クラティラカ クマーラシンハ
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学芸術学部研究紀要 (ISSN:18839568)
巻号頁・発行日
no.5, pp.95-100, 2011

日本に仏教が伝来したのは紀元6世紀のことである。以来、日本ではさまざまな宗派が誕生し、鎌倉時代には、天台、真言、阿弥陀、禅、日蓮などの宗派も出揃い、仏教が隆盛したといわれる。能芸能にみられる仏教的要素は、主に阿弥陀経や禅宗から影響を受けたものが多く、「道成寺」や「隅田川」などの能には、その2つの宗派の思想が織り込まれているといえる。筆者は、この時代の能楽作家は、鎌倉時代の民衆の苦しみを反映して、人々の憂いを和らげることを目的としていたのであろうと考える。また世阿弥が書いた能楽についての書物にもそうしたねらいがみえる。また能楽には、幽霊や魂などといった架空の存在を頻繁に登場させることによって、観客を仏教的精神世界に導きやすくしているようにもみえる。それは、阿弥陀経(浄土教)が、念仏を唱えることによって穢土から極楽浄土へ生まれ変われると説く手段と共通する部分があるように思える。
著者
橋村 隆介
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

当研究は、開放性海域および閉鎖性海域に面する沿岸構造物(施設)を対象とした波浪および高潮による被害規模の予測法の開発と各沿岸の耐台風力の評価を行うシステムを確立し、防災事業・業務上における海岸管理、沿岸構造物(施設)の設計、および沿岸住民の安全確保を行うことを目的としている。現在まで、4つの予測法の開発を行った。すなわち、1.台風の中心付近の最大風速を用いた最大風速による予測法、2.台風の中心付近の最大風速と強風域の大きさを組み合わせたマグニチュードを用いた、台風のマグニチュードによる予測法、3.波高の影響だけでなく周期の影響を考慮できる換算波エネルギーを定義し、この換算波エネルギーを用いた換算波エネルギーによる予測法、さらに4.高潮の影響を考慮した被害予測法の開発においては、台風の中心気圧の影響は重要なパラメータであるので、台風の中心気圧を用いた中心気圧による予測法を開発した。つぎに、開発した4つの予測法を用いて、甚大な被害をもたらした1998年の台風9918号によって発生した被害を対象として、予測法の適用性の検討を行った。この結果、台風が来襲する以前に来襲したときの各沿岸で発生する被害規模を、これらの4つ予測法によってある程度の精度で予測できることを明らかにした。これらの予測法の開発により、台風のコース毎の各沿岸の危険度、台風の沿岸への影響度、沿岸構造物の耐台風力を示すことができた。この結果、台風が来襲してくるときの各沿岸の被害規模の予測も可能になり、沿岸住民の早期避難と生命・財産に対する安全対策にも役立てることができる。
著者
村田 重之 渋谷 秀昭 中井 正道
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学工学部研究報告 (ISSN:13467867)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.121-132, 2001-03

1999年6月29日午後3時頃から夕方にかけて広島県は集中的な豪雨に見舞われ、各地で土砂災害が発生し、死者32名、負傷者54名を出す大惨事となった。災害後の2000年3月に広島市佐伯区と安佐北区を対象として、住民の意識調査を行った。今回、その結果を避難経験の有無、住居の安全性認識、居住年数などで詳しく検討し、住民の災害に関する意識に関していくつかの新しい知見を得ることができた。
著者
友重 竜一 石田 清仁 及川 勝成
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

燃焼合成法を利用してCr硫化物、Ti系およびZr系炭硫化物を安定的に得た。透過電子顕微鏡観察結果から代表的な固体潤滑剤のMoS2と同様な層状構造を確認した。高温酸化試験の結果、約500℃以上での酸化が激しいことから、被削性向上用分散剤として溶鋼中への当該化合物を投入・分散させる方法は酸化雰囲気では困難と考える。一方、動摩擦係数μは概ね0.11-0.12を示し、MoS2と同程度であった。以上より固体潤滑剤としては十分期待できる物質であると結論づけた。
著者
上田 直子 中村 仁美 大栗 誉敏
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

日本の南西諸島に棲息する毒蛇ハブの毒成分は、意外にも生物の様々な組織にある脂質やタンパク質を分解する酵素が主成分であり、それらが加速進化して多様性を増すとともに、極めて高い特異性とユニークな性質を獲得してきたことが明らかとなりました。またハブ毒は、貴重な創薬シーズ(種)としても注目されています。本研究は、それらの毒成分が、毒を産生する組織である毒腺で、どのようにつくりだされるのか、その分子機構の解明を目指した研究です。
著者
武上 成比古 橋村 隆介
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学工学部研究報告 (ISSN:13467867)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.101-110, 2005-03

日本の河川流域は山林に覆われているから、降雨はすべて地下浸透し、これが浅層地下水帯を形成し、河川流況を維持している。この考え方は、降雨と流出の時間遅れ、低水時の流況維持、大雨後の豪雨による土石流発生等の、日本の河川の流況特性によく照合している。この山地浅層地下水帯の水源涵養の水理は、平地における浅井戸揚水の水理と同じであるが、ただ急勾配斜面のため、上流側が地下水面に、下流側が河川への流出となる地下水帯全体の流動といえる。流出モデルの場として考えた場合、雨水は、まず地下水面を形成し、地下水流動の領域を作り、下端の湧水放流となる。この境界条件に囲まれた領域では、流れの関数は地層の浸透係数にそのポテンシャル勾配を乗じたポテンシャル流となる。運動式は層流としての一次関数であり、連続の式と連立して解けば領域の流速分布の解が得られる。有限要素法においては、要素別の重心点の流動ベクトルとして解を求めている。この報告ではその計算手法を発展させ、まず要素別のポテンシャル値分布から等ポテンシャル線を分級別に検索し、次に、その上、下流一組のポテンシャル線間での浸透流量計算から、ポテンシャル線群それぞれの等流量点を検索し、結果として、領域での地下水流動の連続条件を満たす、流線網図を描く手法を開発した。